倉田嘘『百合男子』感想

倉田嘘『百合男子』の感想です。基本的に繰り言。評価する面もあるし、そうでないところもある。
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スパルタ @sparta_cc

一旦完結した倉田嘘『百合男子』への言及をもう少し見てはおきたいのだけれど。TL上では概ね不評。「消費する側」と「消費される側」の非対称性とセンシティブな部分を意識しつつ。

2014-07-15 22:49:39
スパルタ @sparta_cc

話者の「立場」によるものでもあり、しかもそれが免罪符となるものでもない、とも。

2014-07-15 22:51:14
スパルタ @sparta_cc

真剣・真摯・真面目で在り続けること、というのはとても難しい。なるたけ適当に生きようよ、とか嘯いている方なので、「真剣」であることを回避したくなる気持ちもよくわかる。そうでありながら、しかしそれでも、「ネタ」や「侮蔑」に堕してはならないときも、確実にあるということもまた。

2014-07-15 23:23:22
スパルタ @sparta_cc

「真剣」である必要がある「センシティブな問題」を、感じ取る必要性が、ときに、ある。

2014-07-15 23:25:21
スパルタ @sparta_cc

1年前、倉田嘘『百合男子』に対してこのように言っていたけれど、ひとまずの最終巻が出た今でも、概ね変わってはいない。「消費することのできる」「僕の立場」から見て、ではあるけれど。ただ、やはり「センシティブな問題」であることも、また。 twitter.com/sparta_cc/stat…

2014-07-15 23:36:04
スパルタ @sparta_cc

倉田嘘『百合男子』4巻。そう、この百合男子の「ネタ化」については不快感もあり、同時に僕の立場からは「面白い」とも思えるのも確かではあるのです。花寺のウザさや御都合主義もあるけど、百合漫画としてでは無論なく、ギャグとして「消費」できる。 amazon.co.jp/o/ASIN/4758072…

2013-07-24 20:16:43
スパルタ @sparta_cc

倉田嘘『百合男子』5巻(完結)。「討論漫画」として評価したいところもあるし、「消費する側」目線を批判したいところもある。無価値ではないけれど、非対称な権力差にもう少し自覚的であって欲しかった、とも思う。ただ、僕は、興味深く読みました。 amazon.co.jp/%E7%99%BE%E5%9…

2014-07-15 23:41:56
スパルタ @sparta_cc

『百合男子』、まず討論漫画として、「めんどくさい」立場である百合男子の内面を掘り下げていたのは評価したい。誰か一人の、何か一つの見方が「正しい」というのでは必ずしもなく、幾人かの登場人物を通して、複数の立場を提示したのもいい。議論の通し方、まとめ方は、やはり参考にはなった。

2014-07-15 23:49:26
スパルタ @sparta_cc

『百合男子』、一方で、対象となる「百合」というか「男性→女性×女性への目線」に対して、ある程度は自覚的でありながら、まだ「御都合主義的」というか、漫画自体が「ネタ的に見る」ことについて、もう一歩踏み込むこともできたとも思う。「討論」として見るのはひとつの見方としてありとしても→

2014-07-15 23:52:13
スパルタ @sparta_cc

「ネタ化」の対象となって、討論される、消費される側には、やはり無頓着な部分はあったし、全体的な「男のロマン」感を捨て切れていないのは…僕も男性身体として「気持ちはわかる」という言葉を使ってしまうのだけれど…やはり『百合男子』に不満を持つ部分ではある。これは期待があっただけに特に。

2014-07-15 23:54:22
スパルタ @sparta_cc

『百合男子』、討論として見て興味深いというのはあるのだけれど、それ以上に、消費される側にとって、極めて「センシティブ」な問題だという目線が抜けていて、「男のロマン」を優先してしまっていた感じはある。どちらかと言えば、その「センシティブ」な部分こそ、重要なのだと、今の僕は思う。

2014-07-15 23:56:58
スパルタ @sparta_cc

『百合男子』は百合男子を描く漫画なのである程度の致し方なさがないとは言わないけれど、しかし百合女子が百合にハマっていく過程が雑だったという批判もその通りではある。『百合姫』自体がそうだと言われる所以でもあるけれど、全体的に、どうしても「男性ウケ」を狙っているだろうなと。そして→

2014-07-16 00:00:17
スパルタ @sparta_cc

そこで「消費される」側でありながら、おざなりかつないがしろにされる女性に、もう少し自覚的であることもできたのではないか、と思うにもかかわらずできていなかった、その期待との差異もまた、『百合男子』に感じてしまうところではある。「非対称」であることに、触れられそうで触れられていない。

2014-07-16 00:03:32
スパルタ @sparta_cc

僕にとっては、『百合男子』の討論は「興味深い」し、ギャグは「面白い」と感じることができる。ただ、重要なのは、そのように「消費」する以前に、もっと「センシティブ」な問題であると感じることなのだとも思うんですよね…。「対等」な「討論」よりも、ときに優先すべきところがあるというか。

2014-07-16 00:09:18
スパルタ @sparta_cc

例示が的確かどうかもまた「センシティブ」な話だけれど、例えば「腐女子」を「研究する」という話のときに、「研究される」側から拒否反応と不快感が出る、そういう感覚を、理解というか共感というか言い回しをどうすればいいのか悩むけれど、少なくとも知っておかなければならない、というような。

2014-07-16 00:13:37
スパルタ @sparta_cc

「議論・討論」や「研究」というような話よりも、そしてもちろん「ネタ化」や「消費」よりも、優先される「センシティブな部分」がある、ということを、『百合男子』にも入れて欲しかったな、という思いは、正直ある。それが第一。そして二義的ながら、「面白い」部分もやはりあったと思うけれども。

2014-07-16 00:18:08
スパルタ @sparta_cc

わりとカジュアルに溢れる「オタクあるある」や、それより数はおそらく少ないながらにやはりある「腐女子あるある」あたりに比べて(それらはそれらで面白いのだけれど)、「百合」ジャンルの中の「男子」を「討論を通して」描く『百合男子』は、良くも悪くも前衛的過ぎた感はある。

2014-07-16 00:23:20
スパルタ @sparta_cc

「男目線」であることを前提に読む分には、僕は、『百合男子』は議論のきっかけになる作品だとは思っています。最初から批判的に見る意味で読むのであれば、ひとつのサンプルというか叩き台にはなるかなとも。ただ、「我慢」して読むものではないし、議論しなければならない話でも、やはりないけれど。

2014-07-16 00:28:35
スパルタ @sparta_cc

とりあえず倉田嘘『百合男子』については以上です。必ずしも対称的ではない、ということを前提に、他のジャンル(BLとか擬人化とか)の話についても参照はできるものかなとも。無論、既に述べたように、その楽しさもわかりつつ、「議論をする」ことだけを第一義としたくも、ないんですけれどもね…。

2014-07-16 00:32:42