茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第1313回【ダイアログ・イン・ザ・ダークに行こう】連続ツイート
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東京学芸大学付属高校2年のとき、筑波大付属の視覚障害の方の高校との交流会があって、一時間、いろいろなことを話した。とても楽しくて、いきいきとした時間。目が見えないことで、いろいろなご苦労をされていることは伝わってきたが、それ以上に、高校生としての共有の楽しさがあった。
2014-09-01 06:57:50時は流れ、ダイアログ・イン・ザ・ダーク dialoginthedark.com のスタッフの方々と親しくなって、お話する機会があった。『まっくらな中での対話』という本になっている。 amzn.to/1owrHcA
2014-09-01 07:01:57ダイアログ・イン・ザ・ダーク
目が見えないことは、たいへんなことだが、一つのユニークな文化ができあがる。たとえば、スケジュールは読み上げソフトで把握するのだけれども、何倍速のその速さが、私たちには聞き取れないくらい。グニュグニュグニュという音を、ダイアログのスタッフは普通に聞き取って、何日はなにですと。
2014-09-01 07:03:51また、乗り換えのルートなども、目が見える人は適当にしか把握していないが、目の不自由な方は、論理的、かつ具体的に把握している。何両目の車両の何番目のドアで降りて、ホームを何メートルくらいいったところの階段を上って、右に何メートル行ったところの改札の右から何番目を出ると・・・
2014-09-01 07:05:06部屋の中のモノの配置も、目が見える方はいい加減だが、目の不自由な方は、具体的、かつ詳細に把握している。モノがなくなってしまったら、それを探し出すのが一苦労。そうならないように、あらかじめきわめて具体的に、頭の中で整理しておかなければならないのである。
2014-09-01 07:06:38ダイアローグのスタッフと、「どんな女の子が好きか」という話をした時も、おもしろかった。目が見えると、どうしても外見のかわいさ、きれいさに惹きつけられがちだが、当然のことながら、声が大切で、その声から、相手のパーソナリティのようなものを感じ取るのだという。
2014-09-01 07:07:37目が見えない方々のユニークな文化の、ほんの入り口しか私は知らない。もっと知る機会があったらいいと思う。ダイアログ・イン・ザ・ダークはそんな貴重な機会の一つだが、社会の中に、そのような機会がふんだんにあふれていたら、きっと、私たちの意識は大きく変わっていくことだろう。
2014-09-01 07:08:52視覚障害の方に、特別な教育の場を用意することは必要なことだと思う。しかし、視覚障害の方も、目が見える人も、出て行く社会は、最後は一つである。高校の時の対話の一時間は、貴重なものだった。すぐそばに存在する異なる文化を知る機会が、もっとあった方がよい。
2014-09-01 07:11:12