#去勢鎮守府

CF型マシニーカhir @hir_CF

@r_s_b_s #去勢鎮守府 なる言霊思いついたんですけど

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ここは辺境のとある鎮守府。 提督がいて、艦娘がいて、妖精さんがいます。 けれど他と違う事が一つだけあったのです。 それは、艦娘たちがみんな去勢されているということでした。 #去勢鎮守府

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艦娘の建造方法には何通りかあります。 適正のある人間を改造する。 深海棲艦の死体から作った艦体を妖精さんが操縦する。 などなど。 どの方法でも性能に違いはないのですが、時々バランスが悪くて異常性欲を持て余す娘が出てしまいます。そんな時が去勢の出番です。 #去勢鎮守府

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さて。大鳳君（♂）をちょっと見てみましょう。 彼は元々可愛い男の子でした。しかし才能があったので無理やり軍で改造されてしまったのです。彼は変わり果てた自分を見て、頭がおかしくなりました。そこで記憶を消され、大事なところをちょん切られて鎮守府へとやってきたのです。 #去勢鎮守府

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大鳳君は過去の記憶がありません。自分は建造されたばかりの空母だとばかり思っています。けれど、時々股間に何かが足りないと思う時があります。 うっかり男子トイレや男子更衣室に入ってしまったことも１度や２度ではありません。提督に相談してもはぐらかされてしまいます。 #去勢鎮守府

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もやもやが大きくなったとき、大鳳君は海に散歩に出かけます。海上なら誰にも見とがめられません。 そこでおもむろにスパッツを降ろすと、股間に手をやるのです。 勿論そこには何もありません。でも、何かが囁くのです。 それは、大鳳君の消された記憶、そして幻肢でした。 #去勢鎮守府

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自分は壊れてしまったのだろうか。 大鳳君がそう真剣に悩んでいるときのことでした。 「だーれだ」 びっくり！後ろから突然抱きしめられたのです。 見れば、水面から乗り出した４０１君がいたのです。 「ねえねえ、何悩んでるのー？」 慌てて大鳳君はスパッツを履きなおします。 #去勢鎮守府

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「大鳳、いっつも股間に手をやってるよね。趣味？」 ４０１君のこの発言には大鳳君もびっくり 「見てたの！？」 恥ずかしさで大鳳君は死にたくなりました 「あーあもう。泣かないでよ。私も同じだから」 大鳳君はえっ？と驚いた顔をします。 「私もなーんか、違和感あるんだよね」 #去勢鎮守府

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４０１君が自分と同じ、と聞いて大鳳君はびっくり。 「ここの艦娘はみーんな、同じ事思ってるみたいだからさ」 不思議でした。首を傾げ、二人で考えます。 「ねっ。調べてみよっか。なんでそうなってるのか」 「えっ。無理よ、提督も教えてくれないもの」 「怪しいよ、それ」 #去勢鎮守府

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さてさて。 自分たちの体の違和感について知りたいと思った４０１君と大鳳君。 二人は鎮守府でも物知りな最上君のところに行くことにしました。 最上君は暇さえあればいつも図書室にこもっています。 「最上くーん。いますかー？」「いるよー」 いました #去勢鎮守府

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「ああ。それはきっとちょんぎられちゃった所がまだあるって錯覚してるんだよ」 大鳳君から話を聞いた最上君はあっさりと言いました。 「ちょんぎられたって…」 「僕らってもともとは男の子なんだ。でも、適正があったから艦娘に改造されちゃったんだよ。娘に竿はいらないよね？」 #去勢鎮守府

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最上君の言葉に、４０１君と大鳳君は震え上がりました。 「僕は運よく…悪くかな。記憶を消されはしたんだけど、思い出しちゃった。正直、思い出したくなかった。こんな、資源を補給し続けなきゃ生きられない体じゃ、元の生活には戻れないしね。けれどそれより辛いのは」 #去勢鎮守府

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「こうやって、ありもしない男の子の証が疼く時かな…もうなくなっちゃった僕の竿を、こうして、扱いてる時、いや、そのふりをしてる時、自分が凄くみじめになるんだ…だから、僕は誰もやってこないこの図書室で、こうして一人でいるのが好きなのさ…君らもすぐに分かるよ」 #去勢鎮守府

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穏やかな、けれど鬼気迫る最上君の言葉でした。 圧倒された４０１君と大鳳君は、青い顔をして部屋を後にします。 #去勢鎮守府