【アイドル・アルマゲドン】

ニンジャヘッズの北沢志保bot @heads_shihobot

(ツバサ=サンのバーストアピールで目口から白い光が漏れ出す音)

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バーストアピール！(タツマキケン)

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暗く、重たい雲がネオサイタマの空を覆い尽くしている。荒れ果てた街並み。点々とコンクリートを抉られた通りには、昼間だというのに人の気配はおろかバイオミケネコすら見えず、破壊の限りを尽くされた街には僅かな日差しすら射すことはない。時折、雲間に覗く稲光が煙を上げるビルを照らす。

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おお、ナムアミダブツ。これぞ古事記にて予言されしマッポーの到来を示す証なのであろうか。一体この世界に何が起こったのか？その原因は空にある。トーキョー・スゴイタカイ・タワーの天。渦巻く暗雲の中に歪な『穴』が開いているのが見えるだろうか。『穴』からは絶えず不吉な稲妻が発生している。

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一週間前、突然発生した『穴』からジゴクめいたアイドルの軍勢が現れた。アイドルとは半神的な存在であり、人々はそれを神話上のものだと考えていた。だが、アイドルは実在した。降り立ったアイドルは次々に破壊行為を開始、モータル達は抵抗虚しく地下へと追いやられた。それは始まりに過ぎない。

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次に現れたのは光り輝くアイドルの軍勢だった。雲を割って降臨したアイドル達は、悪魔アイドルの軍勢と激しいイクサを繰り広げた。数日の内に街は崩壊した。それでもイクサは終わる気配を見せない。人々は地下シェルター、または廃墟の中で蹲り、嵐が通り過ぎるのをブッダに祈るばかりであった。

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【アイドル・アルマゲドン】

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……「…ハァーッ…ハァーッ…」倒壊しかけたビル群を二人の少女が駆けていく。一人はオカッパ・ヘアーの少女、もう片方は羽の生えた白い装束に身を包んだアイドル。低空飛行するアイドルに手を引かれながら少女は走る。何かに追われるように。「イク＝サン！急いで！」「待って…アイエッ！？」

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足がもつれたか少女が転倒した。アイドルが助け起こそうとする。その時、背後のビルの陰からいくつもの影が飛び出した。翼を持つ黒い影(フェイスレス)が十数体、少女たちを囲む。「にゃっはっはっ！ドーモ、実際カワイイなアカネチャンです！」群れから進み出た赤い悪魔アイドルがアイサツした。

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「ん～、間違いないね。『聖女』、それとお守りの天使。探したよ～？でもこれでボスにオミヤゲがで～きた！キンボシ・オオキイ！」天使アイドルは悲愴な顔でアイサツした。「ドーモ、セリカエルです」「アイサツご苦労！それでは地上侵略の礎となるのだ～！者共、掛かれっ！」「…ッ！」

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天使アイドルがカラテを構えた。その拙い構えは襲い掛かるフェイスレスを前にあまりにも心許ない。天使の後ろで頭を抱える少女は涙を零した。「『聖女』は捕獲重点！天使はサツバツだ～！」黒い壁めいて悪魔が迫る！「アイエ…」天使は悲鳴を漏らしかけた。ナムサン、もはやこれまでか！？

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「アイドルがマイクを振り上げ大地を打つと、地面は罅割れ実りは枯れ果てた…」

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BLAM！BLAM！BLAM！「「グワーッ！？」」飛び掛かったフェイスレスの額に銃痕が刻まれた。その場の全員が目を見開いた。「そして、飢えに苦しんだプロデューサーがコトリに縋ると、彼はシュラバ・ジゴクへと引きずり込まれた」謎めいたモージョーと共に何者かが上空からエントリーした！

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天使と悪魔の中間に降り立ったのは、白い装束を纏ったアイドル！その手に握られた二挺拳銃が火を噴いた！BLAM！BLAM！BLAM！正確無比な射撃がフェイスレスを打ち抜いていく！撃破された悪魔は球体状の光となって弾ける！「キサマ、何者だ！」銃口を向けられたじろいだアカネチャンが叫ぶ。

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フェイスレスを消滅させたアイドルは、胸の前で拳銃をクロスさせアイサツした。「……神々の使者、ルーントリガー参上！」

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【アイドル・アルマゲドン】#1終わり #2に続く