ヤンデル先生の「ヤジロベエの手の数を増やして体のバランスを維持しよう! ~ 〇〇も手の一つ ~

書店に並んでいる健康法やダイエットに関する本を手に取る前に、知っておいていただきたいこと。 そして、非医療者の方が、上手に医療情報を得る方法についてのヒント。
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病理医ヤンデル @Dr_yandel

「空腹感」とか「満腹感」は個々人によってずれの大きい「五感」ですが、これらは「胃が張っているかどうかを感じる神経」と「血液中の糖分(血糖値)」、さらによくわからないいろいろによってかなり複雑に制御されているようですね。「体がすっぱいものを求める」みたいなこともよく経験します

2015-03-31 07:29:56
病理医ヤンデル @Dr_yandel

人間が体を「新しい栄養によって常に作り替えながら、前と同じ状態を保つ」ことは「ホメオスタシス(恒常性の維持)」という専門の言葉があるくらい大きな分野です。腹一杯なのにまだ食べたいとき、体は何を求めているのか。食べたいと思って食べたけど気持ち悪くなっちゃった、というのはなぜか……

2015-03-31 07:31:20
病理医ヤンデル @Dr_yandel

「ちょっと太ったくらいでは人は死なない」「ちょっとやせたくらいでも人は死なない」、けど「回転が悪くなると、体の中の何かが ”濁る”」ということ。体の声に耳をかたむけて、食べたいときに食べたいものを食べる。しかし、体の声がゆがんでいたらどうする?ということ。

2015-03-31 07:33:03
病理医ヤンデル @Dr_yandel

ふわっふわの見解を一つ書きます。「体がヤジロベエとして機能しているとき」には、多少食べ過ぎの方にバランスがずれても「体が勝手にヤジロベエっぽく反対に揺れてくれて、いずれ元通りになる」と思います。でも、「ヤジロベエがゆがんでいる」と、バランスをとりきれなくなります。

2015-03-31 07:35:00
病理医ヤンデル @Dr_yandel

「体のヤジロベエ」の目安が「体重」であり「血糖」であり「血圧」なんですよね。これらが高いとか低いからと言ってすぐに病気になるわけじゃないんですけど、こういう値が平均よりも大幅にずれている人の「体の求める声」はやはり少しゆがんできます。食べなくていいときに食べたりしてしまいがち。

2015-03-31 07:35:53
病理医ヤンデル @Dr_yandel

体のヤジロベエをほどよく保つために私がおすすめしていることは、「一つのもの・一つのことに依存しすぎない」ということですね。ヤジロベエでいうなら「手の数を増やす」。手が二本しかないヤジロベエよりも、傘のように大量の手を出したヤジロベエの方が、ちょっとゆがんでもすぐ真ん中に戻れます

2015-03-31 07:37:08
病理医ヤンデル @Dr_yandel

「糖質制限だけかける」とか、「野菜ばかり食べる」みたいな「手の数を減らした健康法」は、バランス感覚でいうとかなりきわどいのです。「なるべく多くの食材を、なるべく複数の調理法で食べる」、さらに「満腹の時間と空腹の時間を両方きちんと用意する」のもまた手を増やす方法だと思います。

2015-03-31 07:38:04
病理医ヤンデル @Dr_yandel

経験的に「大量の手によってバランスをとる」ことをずっとやってきたのが東洋医学・漢方の本質であります。「気の流れを整える」みたいな言葉も「バランスをとり、澱み・濁りを作らない」ためのもの。西洋医学で言う「ホメオスタシスを保つこと」もこれですね。食事の話からちょっと外れましたけど。

2015-03-31 07:39:42
病理医ヤンデル @Dr_yandel

₍₍ ◟(๑°ᗨ°๑)◜ ちんちんも ◝(๑°ᗨ°๑)◞ ₎₎ 手の一つ

2015-03-31 07:40:00
りらいか @riraika

@Dr_yandel 機会があったら、医療に対する賛否両論について、専門家でない一般人が上手に情報を得ていく方法などを、医療従事者の視点でつぶやいていただけると嬉しいです。ヤンデル先生独自の見解でいいので是非聞いてみたいです

2015-03-31 07:51:43
病理医ヤンデル @Dr_yandel

「非医療者が医療情報を上手に得る方法」について、ぼくの考えは2つあります。 1) 何をやっても無駄 医療や健康のことは忘れて趣味や仕事に生きてください 専門情報を非専門家が得るのは無理です 2) 自分と相性のあう医療者を探しましょう 残酷ですがこの2つが一番リアルな答えです

2015-03-31 07:57:25
病理医ヤンデル @Dr_yandel

・「最新の医療情報」については医療者が何年もかけて「真実か、みんなに伝える価値があるか」をギチギチ頭を揺らしながら検証し続けないといけないものです。非専門家が立ち入る隙は無いと思ってください。 ・「最近わかった、こんな健康法!」とか、「これだけであなたの病気が治る!」は全部ウソ

2015-03-31 07:59:09
病理医ヤンデル @Dr_yandel

「ヤジロベエ理論」ともつながりますが、「こんな簡単なことであなたの健康が今よりもっと保たれる」という話は「ホメオスタシス理論」からすると「有り得ません」。 ・バランスを保つ ことが全てです。非医療者が気軽に集められる情報はほぼ全て「気休め」なのであってもなくても変わりません。

2015-03-31 08:00:33
病理医ヤンデル @Dr_yandel

「病気になったときにいかに適切な医療者にかかるか」。 医療の世界を冷静に見てみると、「そこに名医がいるからより助かる」とか、「そこに最新の機械があるからより助かる」といった事例はまれです。 「患者が医療情報を探すのがうまかったから、命が1年延びる」なんてことはあんまりないです

2015-03-31 08:02:51
病理医ヤンデル @Dr_yandel

もちろん例外はいっぱいあるんですけど。 名医によって救われるというケースは確かにあるんですけど。 でも、ぼく個人の意見は、「医療を上手に探す」ことに心を奪われるくらいなら、「自分の人生を自分で納得いくようにアレンジする」ほうがよっぽど「寿命が延びる」と思います。

2015-03-31 08:03:45
病理医ヤンデル @Dr_yandel

そして医療者の側は、「患者がいつどこの病院にいっても満足いく診療が受けられるように努力する」ことを怠ってはいけないのです。「間違えない病院選び」みたいな本が世の中から消滅することが我々の願いです。ま、相性の問題があるので、医療は多様であっていいと思いますけど……。

2015-03-31 08:05:06
病理医ヤンデル @Dr_yandel

さてと、辛い話はこのへんにして、それでも人は「ある程度の医療情報を得たい」と思うものです。そういうときに参考にするべき「ネットの情報」は、ぶっちゃけますと「国公立の機関が患者向けに書いたウェブサイト」を参照するのが一番いいです。(続く)

2015-03-31 08:07:29
病理医ヤンデル @Dr_yandel

(続き)国公立機関のウェブサイトの医療情報が一番信用できるという理由は、「国公立というだけで叩きたい人がわんさかいるので、叩かれないよう、訴えられないよう、かなり確度の高い情報しか発信しない」からです。少なくとも民間企業や民間病院のウェブサイトよりは「注意して」作られてます。

2015-03-31 08:09:08