山内太地連続ツィートまとめ 「日本の大学の『グローバル化』は失敗する」

2
山内太地 @yamauchitaiji

1)1990年頃、海外大学の日本校がブームになったが、専修学校扱いのため、設備も教育も貧弱で、ほとんどが数年で消え去った。その中には、本国では名門の大学もあった。あの頃、海外大学日本校が、現在のアジア各国のように、日本の名門大学と組んで定着していたらと思うと、本当に惜しい。

2015-05-23 06:22:54
山内太地 @yamauchitaiji

2)【墓標シリーズ1】テキサスA&Mユニバーシティ郡山校(1990-1994) 米国テキサス州立のテキサスA&M大学の日本校。福島県郡山市が誘致した大学で、税金のムダ使いに終わる。本校は6万人の学生数(全米3位)で28万人の卒業生がおり、研究水準も高い。州知事も出ている。惜しい。

2015-05-23 06:27:18
山内太地 @yamauchitaiji

3)【墓標シリーズ2】エドモンズ大学日本校(1990-1997) 神戸市北区。米国のワシントン州立エドモンズ大学(コミュニティ・カレッジ)の日本校という位置づけだったが、数年で消え去る。YouTubeに大学紹介動画が残っている。 youtube.com/watch?v=Jh5sHT…

2015-05-23 06:31:14
拡大
山内太地 @yamauchitaiji

4)【墓標シリーズ3】南イリノイ大学新潟校(1988-2007) 新潟県中条町(現胎内市)。本部は大規模な総合大学であり、大学の世界ランキングでは日本の旧帝大クラスである。20年近く頑張ったが力尽きる。2009年に新潟県立大学国際地域学部が新潟市内に開学したが、本学とは無関係。

2015-05-23 06:35:46
山内太地 @yamauchitaiji

5)90年代初頭の日本はバブルであり、団塊ジュニアで若年人口も多くて、日本の大学は調子の良い時代だった。あの頃に、米国大と組んで本気で国際化していれば。悔やまれる。 (論文)米国大学日本 の進出と撤退 - 国立教育政策研究所 nier.go.jp/kankou_kiyou/k…

2015-05-23 06:41:31
山内太地 @yamauchitaiji

6)1990年代に米国大学日本校が失敗した後、2000年代には、中国や韓国、マレーシア、シンガポールなどで、世界のTOP大学を誘致し、自国のTOP大学のキャンパスに校舎と寮を併設する提携の形式が激増し、日本の大学は大きく出遅れてしまった。そして、国内だけでグローバルと言っている。

2015-05-23 06:46:47
山内太地 @yamauchitaiji

7)日本のほとんどの大学が取り組んでいるグローバル化は、留学制度と英語教育の充実であり、学部教育を世界水準に向上させる動きではない。もし本気でそれをやるのならば、教員の入試業務や事務作業からの撤退、職員力の劇的向上、キャンパス内の学生寮の整備など大きな改革が必要だからだ。

2015-05-23 06:50:04
山内太地 @yamauchitaiji

8)自分の大学のキャンパス内に海外名門大を誘致すれば、当然、単位互換など交流が発生するので、学部教育も世界水準に合わせる努力をすることになる。今、アジアの他の国では多くの大学が必死にそれに取り組んでいるのに、日本ではそうした動きがほとんど無い。

2015-05-23 06:52:09
山内太地 @yamauchitaiji

9)80年代、90年代の「国際化」がお寒い結果に終わったように、現在の「グローバル化」も、後から振り返れば、掛け声だけで実質が伴わず、大学教育の改善に資していない結果になることが危惧される。しかも、90年代と違い、アジアの他国の大学に教育水準で負ける結果になる。時間は無い。(終)

2015-05-23 06:53:57