- yukkuriwlns
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文月
@wlnsfumi
旅人の良く訪れるエルネア王国。多い時には400人をも超えるこの王国に、今朝もまた一隻、港へと着船する。 まだ朝も早い時間、多くの国民は未だ家で眠っているか、もしくは朝食か。静かな港に降り立った一人の旅人――
2015-11-28 20:11:00
文月
@wlnsfumi
…否、あれは旅人…ではなく変人。体躯からして男の様だが、周囲を見渡す仕草といい歩き方と言い、それらからはやり過ぎた女性らしさのようなもの、を感じる。 加えて頭には丸っこいイムの被り物。彼がこの国で果たしたがっている事、それは--
2015-11-29 21:20:21
文月
@wlnsfumi
多くのイムを、自分の周囲に侍らせるというもの。彼がイムの被り物をしているのは、イムを愛してやまない故。愛玩ではなく、そう、愛である。一方で若干の野心というか、あわよくばバグウェルをもと考えているが…ともあれ彼は波止場から歩き出した。
2015-11-30 22:12:15
文月
@wlnsfumi
頭に被るはイムの顔、それ故に中の顔は見えないが荒い息は周りにも聞こえる程。一応きちんと旅人の服は着ているものの、見てくれからしての不審者に外に出始めた国民の視線が集まる。不審者、そう、だからこそ騎士の一人が正面で剣を振りかぶり、彼は
2015-12-02 21:41:44
文月
@wlnsfumi
国を守る騎士が、不審者をとりあえず撃退――もとい、気絶させようとしたその刹那、変人は小さく呟いた。 「はにゃがへっちゃ」と。 剣を振り被っていた騎士はそれを聞き逃さず、不可解な言葉に眉を寄せ一瞬動きが止まり、イムオネェは
2015-12-04 19:39:22
文月
@wlnsfumi
「あ・そ・ぴゅぅい♪」 「……!!」 くねっと身体を捩らせて作った女声でイムオネェは遊びに誘う。騎士は全身に鳥肌が立つのを感じ、剣を振り上げたまま固まってしまった。その顔はとても青ざめている。さて、ここから立ち去るのであれば今だが。
2015-12-07 22:15:46