「水素が出る入浴剤」でやけどの恐れのニュース、だぶ㌠先生による解説

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

引用「危害事例の危害内容は、皮膚障害が3件、熱傷が2件、擦過傷・挫傷・打撲傷が1件、呼吸器障害が1件となっており、危害程度は、治療1週間未満が2件、医者にかからずが3件、不明が2件でした。」

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

これで、皮膚障害と熱傷を分けてるところをみるに、この皮膚障害の内容は、アルカリによる薬傷なんだろうな。想像だが。

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

正直、水素ガスなんて燃焼危険が避けられる低濃度なら、あってもなくてもほとんど変化ないものだと思ってるんだけれど、水素ガスの発生法に注意がいる。

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

化学反応で水素ガスを発生させるのには、活性金属と水との反応、金属水素化物と水との反応の主に２通りがあるのだけれども、いずれも液性がアルカリメディアなのね。ご存知の通り人体を構成するタンパク質はアルカリに弱い。

やす @timbalero1973

@fluor_doublet 酸と金属ってのもありますね

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

@timbalero1973 ああごめんなさい。当該ツイートの一番前に「水との」が抜けてました。

やす @timbalero1973

@fluor_doublet なるほど．なんだか揚げ足とりみたいになってすみません．

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

やり方によって、水素ガスを摂取するメリット（あるのかそんなもん）より、アルカリ薬傷によるデメリットのほうがはるかに大きいだろうと思ってね。胃酸過多の胃酸中和にはいいかもしれんが。

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

試してみるのが早い pic.twitter.com/6g0cBECKtg

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山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

ホントだ。アルミって、高温（80度以上）の時は、石灰乳と反応して水素を出すんだ。。。粉末アルミならもっと早いだろうな。 pic.twitter.com/uLpVMtdiTT

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山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

でも、この反応、室温ではほとんど行かないのな。発熱してようやくゆるゆると進む。発生する気体には、それなりの分率の水蒸気が入っていてもおかしくない。ただし、ライターの火を引くので、水素はそこそこ入っているらしい。アルミの表面積を大きくして、権利化したのが水素バスの会社なんだろうね。

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

つまり、水素バスの会社は、常温ではなかなか進行しない金属アルミニウムと水酸化カルシウムとの反応を進ませて水素を発生させるために、酸化カルシウムと水の反応による強発熱を助けにしている、ということよね。

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

本来の使い方では、この酸化カルシウムと細かいアルミニウムの混合物は、プラスチック製カゴに入れて風呂に入れる用法になっている。ところが、時として、カゴに入れずに水に入れる場合が出てくる。パッケージにはその注意記載がないのでヤケドする人が出てくるのは会社が悪い、ということらしい。

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

んで、水素バスの会社のパッケージも悪くて、生石灰が消石灰になるときの体積膨張（かさ密度の低下）を読んで設計してないので、使っていると袋がはじけて中身が飛び出してくる、という事故がアマゾンのレビューには多く挙げられている。　amazon.co.jp/product-review…

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

そういうことか。やっとわかった。

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

しかし、この PDF の成分表を見ていて気付いたが、上の二つから出てくる泡は水素じゃないぞ。クエン酸と炭酸アルカリ類が中和反応を起こして出てくる二酸化炭素だ。 pic.twitter.com/3XQB0OUeLL

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山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

国民生活センターの公表した pdf kokusen.go.jp/pdf/n-20160721…　にしっかり書いてある。もともと大量の熱が発生するのを設計に入れてあるのに、その注意書きがパッケージに入ってないのはまずい。

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

固体酸と炭酸アルカリの組み合わせによる炭酸ガスの発生は、入浴剤によく使われていて、これはたしかに効用があることがわかっている。「バブ」とかよね。水素ガスよりも、そっちの方がよほどいいような気もする。

山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

正直なところ、先の成分表の No. 1 の組成からは水素は出てこない。でもまぁ、それでいいんだ。