自分が親に対して、どういう不満をもっていたか、どういう苛立ちを持っていたかを想像できれば、自分がお父さん、お母さんになるとか、子供を生むとわかった瞬間に心構えが芽生えなければいけないはずです。
2016-07-27 06:57:16「弱者を切り捨てる思想は貴方自身もいずれ切り捨てることになるのですよ」的な説教は、「それでも別にいいよ」「もう既に俺は切り捨てられてるし」という自暴自棄モードの層に対して本当に効果がない
2016-07-26 21:15:28ーーその卒業後から数年ぶりの再開であった。 彼、Yは相変わらずおどけて慌てた雰囲気をしていた。 兼ねてより初の電脳システムが提供され、その件についてYから連絡があったのだ。 Yはワインとピザを注文した。あのガリ勉君のような子がワインを飲むようになるとは…などと時間の経過を感じた
2016-07-27 09:40:00俺はワインはあまり好きではないが、彼の楽しそうな顔を見て少し頂くことにした。 「んで、神格電脳の件についてだったか」俺は脳みそが全く動いておらず早く自宅に帰りたかったので話題を切り出した。
2016-07-27 09:45:54「あぁ、うん。○○はもう作ったでしょ、アバター。どう、最新のAIの感想は?」 「化け物じみてる。作り手次第じゃ人間とほぼ変わらなくなるよ。」あくまで化け物みたいなAIを作成できる身としては、だが。 「そうかぁ…」Yはため息混じりで落ち込んでいるようでいた
2016-07-27 09:53:44アバターは神格電脳のオープンと共にサービスが提供されてから既に1ヶ月が経っており、アバターの作成について討論や批判があった。 アバターは高性能すぎるAIによって利用者のネット依存を加速させる危険性があるーーと言う批判内容だ。
2016-07-27 09:58:21そのアバター作成に関する話題について、Yは強い興味を示していた。 アバターのあるべき姿、存在意義などについて語り合ったが、Yの言葉を聞く度、彼が学生時代の頃には無かった禍々しいものを俺は感じざるを得なかった。
2016-07-27 10:02:21要約するに、彼はアバターを恋人として求めてしまったらしい。 実際、自身が電脳内にログインすれば、作成したアバターとは神格電脳内で接触することができ、喋ったり触れ合ったりする事が可能である。 また、アバターになりきって神格電脳を過ごすことも可能である。
2016-07-27 10:05:24「…僕はやっぱり、アバターに求めるのはダメだと思うんだ。人間と近すぎる思考をしながら、作られた人に縛られるなんて」 ファミレスが閉まったのでオールできる飲み屋で飲み食いしてた時に聞いたYの言葉に対し、俺は返答に迷った。
2016-07-27 10:09:04返答に迷う時…それは言葉を選ぶ事に迷うというステップではなく、操作をするかどうかというステップで迷う時が多い。 あぁ、俺はYのあの言葉に対して…操作がしたいのなら操作をしているはずなのだ。 しかし自分の喉が発声をしないのは真実ではないからだ。
2016-07-27 10:13:04「さぁ、どうだろう。利用したければ利用する、それだけでいいんじゃない」 Yは唸った。 なるほど、何かあるなこれは。 俺は便利な言葉を言った。 「何か悩んでるの?」 この言葉は魔法の言葉だ。 相手が心を開く言葉でありながら、開かなくても種を植え付ける言葉だ。
2016-07-27 10:21:58「好きな子が、いるんだ。その子と付き合いたいし、結婚もしたい。」 おぉ…もやしっ子のガリ勉君がこんな事を言うとは。俺はどこか感動していたのだが。 「大学も卒業するし、ビジネスも起業にに移るぐらいの稼ぎになった。」
2016-07-27 10:28:59「…、僕は恋人が欲しい」 初々しく言う割には、おどけさの影に強い自己顕示欲がチラつく、張りのある声…彼は勉学より、社会的地位と金を稼ぐ能力でどこか盲目的な自信を付けたようだ。 それ以降Yとは接触を経ち会うことはなく、また彼との連絡を経って以来、彼のSNSに更新は無かった 終
2016-07-27 10:40:29GMが圧力をかける人間だった時、気弱なPLでも強気なPLでも険悪になる。 PLが圧力をかける人間だったら他のPLとGMの自由を制限してしまう そういう毒
2016-07-27 11:42:36