『日本的ソーシャルメディアの未来』から「電子書籍のプラットフォーム」を考える

仲俣暁生(@solar1964)さんが『日本的ソーシャルメディアの未来』(濱野智史+佐々木博著、技術評論社)を読んで、感想と一緒に電子書籍の「プラットフォーム」という言葉への違和感をつぶやいていました。そこからソーシャルゲームにおける「プラットフォーム」の定義へと話が発展。こういうふうに話題が広がっていくのは担当編集者として喜ばしいかぎりです。
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仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

濱野さん、インターネットは「上層は〈コミュニティ〉で下層は〈ソサエティ〉という二重構造」との重要な指摘。これは単純なプラットフォーム覇権論より刺激的。> 『日本的ソーシャルメディアの未来』 http://gihyo.jp/book/2011/978-4-7741-4528-0

2011-02-10 20:44:17
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

インターネットのインフラ層を指して「プラットフォーム」と呼ぶ場合、その上はアプリケーション層と呼ばれる。ところが電子書籍で言われるプラットフォームは、こちらのアプリ層のことを指している。これでは「プラットフォームの上にプラットフォームがある」という議論になり、混乱するのは当然。

2011-02-10 20:47:31
Norimasa Taniwake aka みうらゆう🐬🌊⛩️🧸 @himagine_no9

@solar1964 電子書籍の配信/閲覧システムが専用ハードウェアと紐付けされているために、ゲーム等におけるハードの「プラットフォーム」概念と重なってしまい、そのような言葉の使い方になってしまっているのかも知れませんね。

2011-02-10 20:50:15
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

アプリケーション層にもプラットフォーム的機能はあるが、迂回も可能(というか、迂回不可能なボトルネックをつくることは危険と裏表)。アプリケーションにおいてはユーザインターフェイスのほうがはるかに重要だろう。電子書籍におけるプラットフォーム覇権論への、そこが最大の違和感…

2011-02-10 20:51:37
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

…だということが、濱野氏の議論を読むとあらためて確認できる。電子書籍におけるプラットフォーム覇権論は、出版流通における取次の役割の過大評価=悪玉説を引っ張りすぎている印象。でも本の流通だって、現実にはもっと多種多彩だわね。

2011-02-10 20:53:08
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

などと思いつつ、引き続き『日本的ソーシャルメディアの未来』を読み進むなり。

2011-02-10 20:54:15
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

なるほど、「クラスタ」という感覚はまさに、インターネットが「上層は〈コミュニティ〉で下層は〈ソサエティ〉という二重構造」をもつからなのだな。わかりやす~。

2011-02-10 20:56:16
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

第3章「ソーシャルメディアと日本人」、タイトルだけでちょっと笑える。他の国でもこういう問いの立て方があるのかしらん、という意味で。

2011-02-10 20:57:45
t2enonu @t2enonu

@solar1964 そこ、笑いどころですからw>ソーシャルメディアと日本人 #sosemi_social

2011-02-10 21:31:55
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

@t2enonu いま読み終えました。濱野さんの理論や思考をわかりやすく多くの人に伝えるいい本ですね>『日本的ソーシャルメディアの未来』。欄外にツイートが昔の「ぴあ」のはみだし風に掲載されているのに感涙しました。あと濱野さんのネカマ実体験話はもっと聞きたかったなぁw

2011-02-10 21:36:26
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

@himagine_no9 なるほどゲーム業界にもあるんですね、プラットフォームという概念。

2011-02-10 21:38:17
Norimasa Taniwake aka みうらゆう🐬🌊⛩️🧸 @himagine_no9

@solar1964 たとえばファミコンとか、プレイステーションとか、そういうのを「プラットフォーム」と呼んでますね。だいたいハードが変わると別扱いになります(ソフトの互換性があまり無いので)。電子書籍の現状を見ていて近いのはそのあたりかな、と。

2011-02-10 21:41:05
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

濱野智史+佐々木博『日本的ソーシャルメディアの未来』は、こないだ読んだ末木文美士『日本仏教史~思想史としてのアプローチ』と合わせて読むといろんな発見が。日本が多神教の国であることの影響は大きいなあ。

2011-02-10 21:42:42
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

@himagine_no9 たしかに家庭用ゲーム機の世界に少し似てますね。ただ、ゲームがもはやネット上のソーシャルゲームに移行しているのに、電子書籍のほうはいまさら端末で囲い込み、というのは理解できない気もします。そういえばモバゲーとかもプラットフォームと呼ばれてますか?

2011-02-10 21:44:53
Munechika Nishida @mnishi41

@solar1964 @himagine_no9 モバゲーなどもプラットフォームと呼びます。というか、彼らがそう言っています。課金+流通機能を持っているビジネス形態だと、総じて「プラットフォーム」と呼ばれる場合が多い、というのが私のイメージです。

2011-02-10 21:50:30
Norimasa Taniwake aka みうらゆう🐬🌊⛩️🧸 @himagine_no9

@mnishi41 あ、もうひとつ。単発でサーバを立てているオンラインゲームの場合は、そのゲームごとに「プラットフォーム」と呼ばれ方をするのでしょうか? @solar1964

2011-02-10 21:52:31
Munechika Nishida @mnishi41

@himagine_no9 単発の場合にはそう呼ばれない、と認識しています。複数の企業が乗っかるビジネスが走っていることが一つの判断基準かと。例えばアメーバピグは1サービスですが、複数の企業が広告主として参画するので、彼らは「プラットフォーム」と呼びます。@solar1964

2011-02-10 21:56:24
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

いろいろご教示くださり感謝します!RT @mnishi41: @himagine_no9 単発の場合にはそう呼ばれない、と認識しています。複数の企業が乗っかるビジネスが走っていることが一つの判断基準かと。

2011-02-10 22:09:53
t2enonu @t2enonu

ありがとうございます。ぜひ電子書籍話にもフィードバックしていただければ。http://bit.ly/gtVWPP RT @solar1964: いま読み終えました。濱野さんの理論や思考をわかりやすく多くの人に伝えるいい本ですね>『日本的ソーシャルメディアの未来』。

2011-02-12 15:21:04
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

無縁社会というのはそもそも語義矛盾。コミュニティから縁が切れた人たちが作り上げるのが「社会=ソサエティ」。日本では社会が無縁化してるのではなく、そもそも国家とコミュニティの中間に「社会」がないのだ。「ソーシャル」という言葉の流行は、両者に依存しない社会が生まれる萌芽と期待。

2011-02-14 09:26:42
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

もしかすると『ソーシャル化する無縁社会』っていう本を出せば売れるのか。それって英語でどう表現するんだ。Socializing disassociated society in Japanかしら。

2011-02-14 09:36:22
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

アジール化しソーシャル化する「社会」って、なんだか素敵じゃないかw

2011-02-14 09:40:15
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

社会とはそもそも無縁なところである。無縁だから自由なのだし、人と対等につきあえるのだ。無縁ソーシャル上等。

2011-02-14 09:45:01
仲俣暁生【破船房レーベルで軽出版、始めます】 @solar1964

@icchan0000 無縁社会キャンペーンとソーシャルメディアの流行が同時に起きているのが面白いですね。日本の「疑似近代」を支えてきたマスメディアの最後のあがきでしょう。マスメディアの時代が終焉することで、人々の間に実質的な社会意識が芽ばえてくることに期待しています。

2011-02-14 09:49:27