大学図書館問題研究会 全国大会@広島、研究発表の部に入ります。1本目の発表は、「戦時体制形成期の図書館事業:国民精神総動員文庫を中心に」(筑波大学・齊藤涼氏)。 #dtk47
2016-08-27 16:22:13#dtk47 齊藤:国民精神総動員文庫(略:精動文庫)は、1938〜1941年にかけて、各都道府県の中央図書館(県立図書館に近いもの)によって運営されていた。 先行研究には小川剛など。1図書館あたり200冊程度の量だった。
2016-08-27 16:24:01#dtk47 齊藤:文庫設置のねらい。1938年7月、日中戦争開戦1年後。国民精神総動員運動見直しの時期。文部省官僚「今後は読書等を通じ、視覚的に宣伝するべき。巡回文庫等を活用。」
2016-08-27 16:26:10#dtk47 齊藤:巡回文庫である意味=農村などの隅々まで射程に入れた宣伝。 強制的均質化の一端。 強制的均質化:経済・厚生・文化的環境など、平時には格差があるものを、戦時に平等化し、「国民」として統合する考え方。
2016-08-27 16:29:28#dtk47 齊藤:文庫の図書。151タイトル。全分野の本があったが、農業書などが多め。「麦と兵隊」火野葦平、「大日向村」なども含まれた。
2016-08-27 16:31:45#dtk47 齊藤:高知県では、精動文庫がかなり積極的に運営された。キーパーソンは川村源七。教員をしつつ町村図書館運営にも尽力していた。戦後は高知県図書館長。
2016-08-27 16:33:01#dtk47 齊藤:川村「利用の盛んな停本所もあれば、消極的な停本所もある。また文芸作品ばかり読まれて,産業書はほとんど利用されない」
2016-08-27 16:36:36今日はこちらに。 #dtk47 総会を経ての研究発表1件目は京都支部・齋藤さんの「戦時体制形成期の図書館事業ー国民精神総動員文庫を中心にー」。大日本水産会の図書も含まれていたのか…。
2016-08-27 16:36:38【大図研】【全国大会】会員総会では2015/2016活動報告・決算報告・会計監査報告,2016/2017)事業計画・予算,会則改定,大図研会誌投稿規定を審議し承認され,総会中に開催した2016/2017年度第1回全国大会にて三役を選出。次期大会は京都地域Gが担当と発表されました。
2016-08-27 16:37:25#dtk47 齊藤:川村「本を送るだけではなく、その人に適した本を薦め、使い方を指導しなくてはいけない」
2016-08-27 16:38:36#dtk47 齊藤:精動文庫の活用は、現場の「指導者」の熱意に左右された。→米国との開戦後は、読書会など制度化しての読書指導につながった。
2016-08-27 16:41:15#dtk47 齊藤:まとめ ・都市と農村の文化的格差の均質化 ・現場の「指導者」の熱意に左右された → 読書会、読書指導につながる
2016-08-27 16:44:04M1、しかも8月の時点で、よくこれだけ発表できるなあ。自分の若い頃とは、雲泥の差やわ・・・。 #dtk47
2016-08-27 16:45:49#dtk47 質疑 Q:今後の展望は? A:精動文庫だけでなく、中央図書館→都道府県図書館を見ていきたい。現代のサービスに直結することは言えないと思うが、中小レポートなど戦後に得た価値観にどうつながったか、ということは考察できると思う。
2016-08-27 16:47:27柔らかめ&産業寄りの方向へのテコ入れがあったのか…地域に影響される系の産業の図書だと地域によって貸出数の差が出たりとかもあったのかなぁ。というか今更だけど貸出数の統計残ってたのすごいな… #dtk47
2016-08-27 16:47:53#dtk47 齊藤さんの発表終わり。 2人目は和知剛さん(郡山女子大学)「読書手帳(読書通帳)の導入をめぐって」
2016-08-27 16:49:16Ref. CA1841「読書通帳の静かなブーム」和知剛氏 #dtk47 current.ndl.go.jp/ca1841
2016-08-27 16:50:33#dtk47 和知:なぜ読書通帳を調べているのか。直接的には、カレントアウェアネスから原稿依頼があった。実地調査まで深めにやった。 依頼が来た理由は、それまでの研究内容にあるのかも?公共図書館のことは以前から研究していた。
2016-08-27 16:53:20