桂春蝶さんにブロックされた顛末

旅烏@上方落語とウマ娘とHIPHOPとSF @banraidou

白状すると、ここ数日のツイートで、春蝶さんへの好感度がどんどん下がっているんだ、俺の中で。 高座は嫌いではないだけに、自分の中で感情を整理しようとしているのだが。

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かつて震災で大きな被害があった神戸に新しく定席を建てようというニュースに相応しいジョークではないように思います。 twitter.com/shunchoukatsur…

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@banraidou と、いうわけで、春蝶さんにブロックされた。 pic.twitter.com/dn0PdM06tG

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うむ。お互い心安らかに暮らしていこうではないか。

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ブロックもされたことだし、帰ったら春蝶さんの高座を聞いた思い出でも書こうかと思う。本当ね、高座、嫌いじゃないのよ。

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記録を確認したところ、春蝶さんの高座を初めて見たのは2011年4月15日、繁昌亭昼席、演目は「七段目」であった。私は春蝶さんの高座で初めて「七段目」の「尼崎センタープール前ぇ！！」に触れたのであった。

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次に春蝶さんの高座を見たのは2011年5月9日。繁昌亭夜席。演目は「こうもり」演じている最中に「もう一回やっていいですか？」と言って袖に下がり、そのまま出てこなかった。代わりに福笑さんが出てきて、春蝶さんが体調不良でノックアウトされてしまったことを告げたのだった。

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@banraidou 余談であるが、「その分精いっぱい頑張ります」と頭を下げた福笑さん、大熱演で会場はものすごい盛り上がりであった。感動しました。

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次が6月11日繁昌亭夜席。文三さんの「満腹全席」のゲスト。演目は「紙入れ」。春蝶さんの「紙入れ」はそれはそれは色っぽいのである。本家の新治さんのとはまた違う、若々しい色っぽさ。

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次が2011年6月13日、繁昌亭夜席。春蝶・花緑二人会。演目は「ご先祖様」と「権助提灯」。「紙入れ」同様、女性のパワフルさを前面に押し出した非常に楽しい高座だった。最後、確か緞帳を止めて私服姿の花緑さんを舞台に招いてちょっとトークしてたっけか。

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@banraidou ブログ見直してみたら、その最後のトーク中に愛娘の「ことは」ちゃんを舞台に招いたところ、会場からの拍手にびっくりちゃって、舞台袖に引っ込もうとしてころんじゃったようだ。でも泣かなかった。えらい。かわいい。

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2011年7月14日、繁昌亭昼席。演目は「ご先祖様」。次が10月20日、繁昌亭昼席「母恋いくらげ」。そしてしばらく空いて2012年3月31日、繁昌亭夜席。「春蝶・南青二人会」。トリの「子は鎹」でものすごいハプニング。なんと途中で話をやめちゃったのだ。

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blog.livedoor.jp/toby2005/archi… この日のブログでは春蝶さん「怖さに勝てなかった」と述懐してらっしゃる。 急遽その場でリクエストを募り「昭和任侠伝」と「母恋いくらげ」の２席で終了。苦悩する落語家を目撃するという貴重な体験であった。

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次は２０１２年５月２５日、みとろ寄席。演目は「山内一豊と千代」。楽しかったけれど、この時のトリは三代目桂春團治「皿屋敷」で、さすがにそっちの方ばかり印象に残っている。

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2012年6月22日。繁昌亭夜席。「バタフライエフェクト」。演目は「ご先祖様」「権助提灯」。この少し前に春蝶さんはアプリという形で音源をリリースしていたのだけれど、当時の私はそれと演目が被ったので少し残念に思ったらしい。

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2012年7月12日。繁昌亭夜席。「バタフライエフェクト」。演目は「ねずみ」と「高尾」。「高尾」が、師匠である三代目の得意ネタなのに思い切った改変。正直ピンと来なかったのだが、もっと後になってから納得することと相成った。

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2012年10月21日。繁昌亭夜席。「バタフライエフェクト」。マクラ一切なしで４席という実験的な試み。「ぜんざい公社」「ちりとてちん」「昭和任侠伝」「野ざらし」。やはりまくらは大事だった。

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2013年2月16日。『桂春蝶 落語で伝えたい想い。「明日ある君へ～知覧特攻物語～」』初演、夜の部。厳しい目線で見るつもりで行って、感動してウルウルしちゃったのだった。特にあのラストシーンが大好きでな。

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ラストシーンで、臨終の床にある老人が走馬灯の中で、武装解除したゼロ戦に乗り、散っていった部下たちと、苦労を掛けた奥さんと、ともに蒼空をどこまでもどこまでも飛んでいくラスト。これで「片尾」の改変も納得いったようなところがある。

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つまり、春蝶さん、人の死というものについて非情なロマンチシズムを持つ。それも死を美化するのではなく「この人物の死がこうであったらいいのに！（こうであったらよかったのに！）」という方向性。

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で、「知覧特攻物語」では、懸命に考え必死に生きたであろう元特攻隊員に「愛する妻や仲間たちと、大好きな空を、ただ飛ぶためだけにどこまでも飛んでいく」という形で報いたかったのだろう、と、そう感じた。

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2013年4月19日繁昌亭昼席「ご先祖様」。2013年7月10日繁昌亭夜席、春蝶・かい枝・吉弥三人会 二日目「八五郎出世」。あと記録してないみたいなんだけど、「地獄めぐり」もどっかで聞いてるんだよな、確か。

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最後に聞いたのが2015年1月30日、ちおん舎　新染谷町寄席。急遽飛び入りの春蝶さんは、間近に迫ったフェスティバルホール公演の目玉である「芝浜」の試演をされたのだった。きっとブラッシュアップされてよい高座になったことだろう。

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以上が私が生で聞いた当代春蝶さんの高座のすべてだ。多分。 この才気あふれる落語家さんの高座を今後私はもう聞かないであろう。とても残念なことだ。

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福若さんが繁昌亭にヘイトスピーカー呼ぶってんで騒ぎになった時、春蝶さんにも（特攻の演目持ってるので「愛国落語家」呼ばわりされたからってんで）飛び火しかけたことがあって、むきになって反論したことがあった。 あんなことしなきゃよかった。