ついりみっくす（ #twremix ）ベース作品まとめ

ひらばるまなぶ（平原学）＠もの書き @chocolatesity

#twnovel 彼氏とか彼女とか呼び合うのは嫌だった。自分たちの特別な関係を、世間一般の枠組みに納めるようで。「なら何て紹介する？」恋人が訊くので、私は誰も使ってなさそうな言葉を選んだ。頷く恋人。「母さん、こいつ俺のエージェントなんだけど」「あんたいつからそんな身分になったの」

タイキ @41taiki

ある昼下がり、坂道ですれ違ったのは初恋の人。あの人の隣には、幼い男の子の姿。優しく髪を撫でる手には指輪が光っていた。少し雰囲気は大人びていたけど、あの頃の面影が残っている。幸せそうに歩く君を見送りながら、少しでいい。僕を覚えていてくれたら…と願った、桜の季節 #twnovel

７ @7gnb

#twremix ガラスの外は寒いが、ここ温室の中は暖かだ。今日は日当たりも良い。シンビジウム、デンドロビウム。蘭たちも機嫌良さそうに、色とりどりの花を咲かせている。 真っ赤に色づいているのは、人の躯。死亡推定時刻を遅らせるため、ここに置いている。

７ @7gnb

#twremix 今日は天気だけれど、時折吹く風が冷たい。これからのデートコースに植物園をねだろうかな。温室の中なら暖かいだろうし、彼もきっと気に入ってくれるはず。待ち合わせもウキウキしてきた。 あ、遠くに見えるのはきっと彼。手を振って呼ぼうとしたけれど…… 隣の子は誰？

７ @7gnb

#twremix 春めいてきたのに今立っている日陰は寒い。日なたに行きたいが、待ち合わせ場所なので動きづらくて。温かい缶コーヒーでも買うか。出てきたお釣りを数えると…あれ？多い。もしかして誰か釣り銭を取り忘れたかな。まあいい、ありがたく頂戴しよう。こいつぁ春から縁起が良いわい。

７ @7gnb

#twremix 彼らは何も解っていない。自覚を待ったが、愚かな行いは止まらない。塔を崩したり洪水を起こしたりしたが、それでも直らない。私の声を伝えるには、自身が彼らの一員となるしかないか…「それで今は自宅警備員？」ネットでネ申降臨と称えられる事もある。安息日だって必要なんだよ！

７ @7gnb

#twnovel アパートの窓の外から猫がこちらを見ていた。おいで。窓を開けると、すり寄ってきた。よしよし。あっ、取り寄せた俺の干物を！逃げられた…。がっかりして、窓を閉めようと伸ばした俺の手に触れる手が。「すみません、ウチの子がご迷惑を」どうやら訪れたのは春の使者だったらしい。

７ @7gnb

#twremix 花はいかがですか。きれいな花ですよ。一輪でも枝満開でも、望みの花をお届けします。お代は要りません。枯れ木の一本でもあればそれで充分。 ああ、申し遅れました。私は第11代目、花咲爺さんです。

23時の夢物語 @23novel

急に飛べるようになる。大きなジャンプくらいだったのが、あっという間に人の頭を飛び越えられる高さに。同じように飛べる人がいたので、彼に従い教会の天辺へ。飛び方を教えてほしいって？うーん、彼が見えるなら教えてもいいよ。 #twnovel

ひらばるまなぶ（平原学）＠もの書き @chocolatesity

#twnovel 妻と食事。「何食べる？」「何食べよっか」二人、ブラブラ歩く。別に何でもいいけれど、こうしてる時間が僕たちは好きなのだ。「そろそろ決めよっか？僕お腹空いちゃった」「私、…が食べたいわ」「え、何？」「もう我慢できない！あなたが食べたいの！」ガブリッ！――産卵期の蟷螂

ひらばるまなぶ（平原学）＠もの書き @chocolatesity

#twnovel 「加代子さん、飯」「もう済んだじゃない」「そうだったかな」痴呆。もう先は短いかもしれない。そんな義父にお茶を煎れる私。「おい幸子ぉ」「お義父さん…お義母さんは先日急に倒れて…」「そうだった、加代子さんに来て欲しくて毒殺したんだ」急須が割れる音。「加代子さん、飯」