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君たちは、どこからか聞こえる「ウガア・クトゥン・ユフ!」という祈祷の声に包まれながら、怠惰に惰眠と人肉を貪るヒキガエルに似た怪物の姿を見た。 それは君たちが破壊した像に酷似しており、すぐにあの像はこの怪物を模したものであることがわかった。
2017-04-07 23:39:00ただ、その怪物から感じられる邪悪さは、あの像などとは比べるべくもなかった。 その怪物は、まったくこちらには害意がないように見えるのに、遠くから見ているだけで魂が打ち砕かれるような恐怖を感じさせる。
2017-04-07 23:39:08怪物はいままで君たちの方を物憂げに眺めていたが、やがてもう飽きたといった感じで目をそらすと、どこからか裸体の女性をつまみ上げ、ゆっくりとその口へ運んだ。 いまあっけなく怪物にのみ込まれた女性――それは韮崎孝江、その人であった。
2017-04-07 23:39:24われに返った探索者たちは、孝江の身に起きている変化に気付くでしょう。 彼女は『ヒキガエルの鳴き声』のようにも聞こえる大きな腹の虫の音を鳴らし、みるみるうちにやつれ、手足が枯れ枝のように細くなっていく……
2017-04-07 23:41:00一方、無形の落とし子の方は石像が破壊されると、とたんに目的を失ったようになって、ゆっくりと孝江のいる方向に這いずっていく。
2017-04-07 23:41:07そんな無形の落とし子に気付いた孝江は両手を広げて「ウガア・クトゥン・ユフ!」と天に向けて叫ぶと、衰弱した姿からは予想もできないほどの素早さで無形の落とし子に駆け寄り、なんと飢えた獣のように無形の落とし子にむしゃぶりつき始める。
2017-04-07 23:41:39不思議なことに、無形の落とし子は素直に食べられるがままでいる。それどころか、自ら彼女の口の中に入り込んでいくようでさえある。
2017-04-07 23:41:58……孝江は、人間より一回りも大きな無形の落とし子を、ほんの数十秒で食べ尽くしてしまいました。 彼女は今や、下腹だけが大きく膨らみ、顔や手は老婆のようにやせ衰えた、餓鬼さながらの姿に成り果てています。
2017-04-07 23:42:09孝江は無形の落とし子を食い終わると、弱々しくあなたたちに手を伸ばして「もっと食べたい……」と言い残し…… そのまま、息を引き取りました。
2017-04-07 23:42:20@kemo_trpg ここでめっちゃクリティカル出るのか… 写真は…呆然として撮れなかった、ということにしましょう
2017-04-07 23:47:03