子規、最後の八年

あれこれ書いていたら長くなっていったので、初めてまとめてみた。もし参考にしてくださるならどぞー。でも漱石ファンによる漱石視点っぽいところも多々見受けられるので、純粋な書評とはいえないかもしれません。私的感想文ととっていただければ。まだ半分ですwww
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@AkiaiMod

「子規、最後の八年」読了。結構な無理を言って入手した本。なので、読むならこのままの気持ちで読みたいなーと思い、一気読み。metaro氏には感謝だ。物語は時系列順。子規の健康に生きたころをしっかり残すような野球の俳句群から始まる。(続)

2011-06-28 02:28:39
@AkiaiMod

(承前)初めての喀血から子規の号を使用するまでの負けず嫌いさ、勝ち気にも日清戦争に記者として従事、危篤状態で帰国。自分は長くはないだろうと、後継者に虚子を選択するも7歳しか離れていない虚子には受け入れがたい子規の面倒見のよさなど、初めのほうは漠然とした死しか描かれていない。(続)

2011-06-28 02:34:10
@AkiaiMod

(承前)ただ、病状が脊椎カリエスに進んでから、その悲痛さは一気に増した。やっぱり、人間は痛みには弱い生き物なのかと思う。子規は虚子の「あなたの思い通りに動きたくない」という気持ちを理解はしながらも、痛みのもとでは我慢できず、黙って結婚した虚子を痛烈に批判する。(続)

2011-06-28 02:36:49
@AkiaiMod

(承前)虚子も子供ではないので、子規の気持ちを頭では理解するけれど、それまでは平等の立場だった碧梧桐から嫉妬の対象と見られることは耐えがたく、虚子自身、子規の痛みを体感したわけではないので、そこまで子規の死を的確にとらえることができなかった。(続)

2011-06-28 02:41:10
@AkiaiMod

(承前)こんな感じで、子規と虚子の師弟関係が細やかに描かれるのが中盤。そして、漱石もちらちらと顔を出す…が、相変わらずあまり何もしない漱石wwただ一冊丸ごと読んで、ホトトギス関連や俳句関連を排除して、苦しい気持ちだけを吐ける友人は、妹の律と漱石だけだったように見受ける。(続)

2011-06-28 02:44:29
@AkiaiMod

ちょっとトイレwwww

2011-06-28 02:46:46
@AkiaiMod

(承前)一見、この二人は冷酷に見える。でも、漱石は「何もできないからしない」ではなく「何もしないことが一番」を選択し、律は「他にやれることがないからしてあげる」ではなく「たとえ間違えていてもしてあげる」を選択したのだと、子規が没した後に描かれる二人を見れば読みとれる(続)

2011-06-28 02:53:35
@AkiaiMod

(承前)一番私が身もだえしたのは、漱石がイギリスに旅立つ前、漱石は子規と二人で会うことを拒み、寺田寅彦とともに訪問する。そのシーンで3人が何を話したか、が一切描かれていない。これは事実、漱石も寅彦もこの面会の会話は生涯語っていない(続)

2011-06-28 03:00:06
@AkiaiMod

(承前)これを脚色する作家さんは結構多い。涙の別れ、みたいな。でも、最後の別れは本人同士にしかわからない。沈黙で語れることもあるのだと示したことが漱石や寅彦の子規に対する最大の敬意であって、盛り上がるであろう中盤に、それをそのまま表してくれた著者に大きさを感じた。(続)

2011-06-28 03:06:29
@AkiaiMod

(承前)中盤以降、虚子は「商売人になり下がった俳諧人」と叩かれながらも、子規が「残したい」と臨んだホトトギスの東京版刊行に奔走する。暑い夏に子規が大量の喀血をして、危篤状態に陥ったのを看病したのがきっかけだった。24歳で、31歳の友人の死をこのとき覚悟したのだと思う。(続)

2011-06-28 03:12:17
@AkiaiMod

(承前)かたや…碧梧桐wwwこの人、いい句を詠む人なのに、子規のそばにいたい気持ちを、虚子への露骨な批判で表現しちゃう。でも憎めない人。虚子も子規もわかってる。それが碧梧桐。虚子が倒れたときはホトトギスのお手伝いも喜んでやっちゃうけど、虚子にはちょっと迷惑がられる碧梧桐。(続)

2011-06-28 03:18:46
@AkiaiMod

(承前)正直、碧梧桐については、なにこれかわいいwwwしか出てこない状態wwwでも史実には基づいてるから仕方ないwwwwさて、後半、漱石と子規との書簡が始まります。漱石の文体は言文一致といって、当時は書き言葉と読み言葉が異なっていたのに、それを一緒にしちゃったスタイル(続)

2011-06-28 03:21:33
@AkiaiMod

(承前)それが完全になったのが、この子規との文通だったと言われています…が、あまりこの本に書簡自体は出てこなかった。講談社だからか…書簡は岩波扱いだったはず。大人の事情ですねwwただ、この書簡がだんだんと回数が減っていくことになる経緯は…よく書かれています。(続)

2011-06-28 03:24:41