ある方の「ももいろクローバーZ / バトル アンド ロマンス」についての考察

Akinorider @Akinorider

火曜日に仕事で草刈りしながらiPhoneでももいろクローバーZの1stアルバム聴いてたんだけど、これは凄いアルバムかも知れないなと思った。

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このももクロのアルバム、特に歌詞に関して大きく２つの特徴があると僕は思ってるんだけど、ひとつは、とにかくポジティブな歌詞が多いこと。２つ目は、自らがアイドルであるという事をメタ視点から描写する歌詞が多いこと。んで、この２つが合わさることで、このアルバムはまさに今聴くべきなのです！

Akinorider @Akinorider

どういう事かというと、僕はほとんどアイドルに興味が無い人種なので、一般的なアイドル論がよく分からないのですが、最近のアイドルは、例えば現実にいる前田敦子とAKB48の前田敦子にあまり差を付けてない…というかリアルとアイドルを接近させてる感じがする。皆さんはどう思うか分からないけど

Akinorider @Akinorider

身近で親近感があるのをアイドルの売りにしてる気がする、というのは、それほど的外れじゃないですよね？でも、ももクロの場合はちょっと違う。まず「週末ヒロイン」というキャッチコピーにそれが表れてる。つまり、普通の女の子が週末だけアイドルに変身する感じ。リアルとアイドルの間に隔たりがある

Akinorider @Akinorider

その構図が歌詞でも何度も出て来る。例えば一曲目「Z伝説」からまさにメタ視点から、ももクロというアイドルのあり方を宣言してる様な曲で。ヒーロー物のOPテーマっぽい曲なんだけど、そもそもヒーロー物自体アイドルより虚構な存在で、その虚構のアイドルを一生懸命演じて皆を幸せにする意思表明。

Akinorider @Akinorider

他も全般、自分達がアイドルという虚構の存在だということに自覚的な歌詞が頻出し、更にはアイドルとファンの関係、信頼関係というものにも言及する歌詞がある。これって普通なのかな？ んで、この特徴がもう一つの「めちゃくちゃポジティブな歌詞」と結び付いて、凄い効果を産んでるんですよ！

Akinorider @Akinorider

このとにかくポジティブな歌詞っていうのは場合によっては押し付けがましく聞こえたり、嘘っぽく響いたりしがちでもある。特に震災後、ポジティブさがどれだけリアルなものとして人々に届くかというのが試されている。 だけど、ももクロはそれを逆手にとってというか…。

Akinorider @Akinorider

つまり、アイドルという虚構の存在を 通すことによって、このポジティブなメッセージがより強い強度を持って届く様になるのだ。例えば、現実では凄いクサいセリフも、ワンピースの中でルフィが言えば、何故かリアリティと強さをもって現実の僕らに作用する。このアルバムが凄いとこはそこだと思う。

Akinorider @Akinorider

そして、自らがアイドルを一生懸命演じる事がみんなを幸せにするというその姿勢…それはまさにプロフェッショナルの仕事だ、に、使命感すら感じ、それをまだ１５歳の少女達がやってのけてるという事実に僕は甚く感動した。そして、この震災後の日本を元気にしようというメッセージまで込められている。

Akinorider @Akinorider

アルバム全体からそういうメッセージを受けるが、極め付けラスト曲、ニッポン万歳！で、やっぱりそうなのか！って感動。これだけ強いメッセージアルバム、まさに今聴くべき、聴いて欲しいアルバムだとおもう。長々と書いてしまったけど、そうさせる何かがももクロにはありますね。

Akinorider @Akinorider

んで、ちょっと補足というか、僕が何処に一番グッと来ているかが言葉足らずだったので補足。アイドルを演じている、とか、仕事であるとかを強調する余り、伝わってないと不本意なのは、ももクロのその仕事であるとか、演じるということの枠を超えて、限界を超えようとする姿勢こそに一番感動するの。

Akinorider @Akinorider

それは、極端な例えになるけど、イチローのプレイは単なる野球選手を超えた感動を僕らに与えてくれる。そういう一流の仕事人が与える感動に似てると思う。更に言えば、それは別に有名な人間じゃなくてもいいのだ。日々の仕事を、仕事の枠を超えて頑張っている無名の人達。仕事以上のものを生む人たち。

Akinorider @Akinorider

この「BAR」というアルバムは、社会に出て働いてる人間にこそ感じるものがあると思う。限界を超えようと一生懸命な仕事をしてる人は共感するだろうし、僕みたいなボンクラなら、そういうものへの憧れとして、ももクロへの感情を駆動させる。それは単なるアイドル萌えを越えた、普遍的な感情だろう。