21世紀に入ってからのゲーム研究全体の積み重ねがわかる 「幸せな未来は『ゲーム』が創る」の魅力
ジェイン・マクゴニカル「幸せな未来はゲームが作る」を読み進めているが、本当に面白い。研究者と開発者がキャッチボールして、ゲームの実践的な理論を発展させて来た姿が翌日見えてくる。その重要なプラットフォームとしてGDCが機能していることがよくわかる。ああ、この人のあれがという話が続出
2011-10-12 17:38:01- GDC
Game Developers Conference(GDC、ゲーム開発者会議の意)は毎年開かれる世界各国のゲーム開発者を中心とした会議である
幸せな未来は「ゲーム」が創る
この人のこのゲームはこういう感じで言及されてくるのか、とか、あの人はその後こういう研究成果を出したのかとか。ジェインのゲーミフィケーションの理論建ても、20世紀の古い議論から、21世紀に入ってからのゲーム研究全体の積み重ねによって説得性が作られている厚みを感じる。
2011-10-12 17:42:32文系理系関係なく、ゲーム研究に関心のある人は今「幸せな未来はゲームが作る」を読むのを強く勧めたい。原著が今年2月に出たばかりということで、最新のゲームについての研究成果を総覧できる内容にもなってる。次にどの文献に触れていけばいいかのヒント多い。過去GDCのアーカイブを調べたくなる
2011-10-12 17:47:34そう言っていただけると苦労したことが報われる思いがします。ありがとうございます。RT @kiyoshi_shin: この本を米国での発売から、8ヶ月しか遅れないで発売して下さったことに早川書房さんも含め、心からお礼を申し上げます @akirams
2011-10-13 07:25:51マクゴニカル「幸せな未来はゲームが作る」は本当にすごい本ですね。読みながら次々に衝撃を受け続けています。今年読んだ本のマイベストになる可能性がでかいです。とにかく、自分のゲームデザイン論への説得性を積み上げるための知見の厚みがすごい @shinjiyamane @tfujimt
2011-10-13 06:45:56その研究成果によって、ゲームデザインの必然性の理論積み上げた上で、実際のゲームデザイナーとなり、ARG分野で成果を上げたという意味で新しい世代のゲームデザイナーなのですね。ゲーミフィケーションとして語られることが多いですが、彼女の知見の幅を考えると上っ面な議論では刃が立ちませんね
2011-10-13 06:50:27マクゴニカルは、この10年で欧米圏で可能になった、ゲーム研究をメインに大学院で研究できた最初の世代だと思うのですが、引用される人たちは、私にとっては知識としてなじみの人が多く、原稿や講演で論文等を参照させてもらった人ばかり。直に言及されてなくても、どこから来たのかが読める感じ。
2011-10-13 06:47:56やはり欧米圏は、英語圏ということで、研究者の人口も多く、多様な知見の交流が活発に行われることで、相当ゲームデザイン分野でも知見が溜まっているのですね。この本を米国での発売から、8ヶ月しか遅れないで発売して下さったことに早川書房さんも含め、心からお礼を申し上げます @tfujimt
2011-10-13 06:53:20しかし、GDCはでかいため、シリアスゲームサミットはほとんど取材できていないのですが、、この数年でこんなに成果を上げる土台が整っていたことを知ってびっくりしました。同じ会場で同じ時間を過ごしているけど、自分の知らなかったGDCのクラスターの発展を感じ取っています。
2011-10-13 06:56:27ゲーミフィケーションは、アメリカでも何にでも適当に使えるためWeb2.0的なバズワードに終わるリスクが指摘されています。日本でもそういう文脈から語られ始めていますが、「幸せな未来はゲームが作る」を読むと、一過性に流されない理論基盤を、ジェインが作る事に成功できている印象がします
2011-10-13 07:00:17彼女の講演は、今年始めてGDCで聞いたのですが、時間が短いために、情報量を伝える量に限界があるため講演を聴くだけでは、彼女が積み上げた深さまではつかめてませんでした。彼女はこれまでも毎年講演していたようだったのですが、大きく話題になったのは、昨年のTEDカンファレンス以降なので。
2011-10-13 07:05:52ゲーミフィケーションの本というより、ゲームデザインの研究成果の上に、その応用の方法論としてゲーミフィケーションを利用していると理解するのが正しいようです。オンラインコミュニティ分析成果、人間のモチベーション分析成果等がちりばめられており、とにかく刺激を受けます(以上、連投終わり)
2011-10-13 07:09:31ジェーン・マゴニガル 「ゲームで築くより良い世界」
World of Warcraftのようなゲームはプレーヤーに世界を救う手段を与え、ヒーローの行動様式を身につけるよう動機づけます。もしこのゲーマーの力を、現実の世界の問題を解決するために使えたとしたらどうでしょう? ジェーン・マゴニガルはそれは可能だと言い、その方法を説明しています。
ちなみに、日本では残念ながら、まだここまでの議論の積み上げができる環境を作り上げられる段階までは進んでいないと思います。学会の課題もあり、業界の課題もあり、研究者も少なすぎ、言葉の壁も情報の流入を遅らせます。こんな本書けるかくそー! @shinjiyamane @tfujimt
2011-10-13 07:12:54