#twremix 「どちらに行けばいいのか見当もつかないな」私は三叉路の街道で道に迷ってた。メトロノームに決めさせるのはもう飽きたし、棒倒しももうやだ。大体この辺の街道、交易が盛んな為か網目に道が巡らされてるの。私は兎に角大きな街へと思って、轍の多い方へ歩み始めた。@1_dark
2012-02-02 12:59:18#twremix ある時は一日中土砂降りで、ある時は氾濫した川に道を遮られ、ある時は五里霧中をカレーレのライトだけで走りました。狸の翁は後部座席の雨猫に道案内を受けながら一心不乱に南へ走っていました。彼女の雨降らしはどうしようもなくて、旅にはそれだけ遅れが出ました。@1_dark
2012-02-02 13:10:05#twremix 旅の空に青が見える事は決して無く、泥濘や幾多の車体トラブルに見舞われ、全く何度抗議しようと思った事か。けれどある夕暮れに雨猫が言いました。「北大陸を駆け巡ったお爺さまでも、そろそろ気分転換が欲しいと思って」雨猫は己の荷物をみな普通に吊り下げました。@1_dark
2012-02-02 13:27:29#twremix けれどさすがに雨猫の雨降らしは強力で、タープの下でベーコンと人参の炒めものが出来上がる頃ようやく、空の様子が解れて雨上がりの装いに。水を汲んできた雨猫に向かい狸の翁は思い切って問いました。「御嬢のまじないが解けたのかね」「そ。ほーら、いよっしょと」@1_dark
2012-02-02 13:36:31今夜も「竹取物語の新訳」ですが、我慢できずに最後オリジナル一作混ぜちゃいます。まったく真逆の作品です。でもある意味まったく同じです。どうぞお楽しみください…。
2012-02-02 23:10:28#twnovel 「天人のような女は『あなたはどなたかしら。わたくしの名は、うかんるり』と言い、すうっと山に消えてしまいました。追いかけようにも人間には決して登れない険しさです。仕方なくそのまわりをぐるりと歩きますと、見たこともない景色が広がっておりました」 #竹取物語意訳 45
2012-02-02 23:14:03#twnovel 「金や銀や瑠璃色の水が山より湧き出て、流れには種々の宝玉の橋々。光り輝く木を見つけたのはこのあたりでございます。正直なところもっと素晴らしい木々はあったのですが、かぐや姫が望んだものはこれに違いないと思い、この枝を手折ってまいりました」 #竹取物語意訳 46
2012-02-02 23:18:13#twnovel 「まこと美しい山でしたが、どれほど見事な枝とはいえ本当にこの枝でよかったのかと心配事は増すばかり。船に乗り、またさすらいし、四百と三日。仏のお導きでようやく昨日都に到着し、海に濡れた着物を替えることももどかしく、こちらへまいった次第です」 #竹取物語意訳 47
2012-02-02 23:21:53#twnovel 車持の皇子の話に、翁はもう感無量。「長年野山にこもって竹を取ってきましたが、それほどつらい思いをしたことはございませぬ」と翁が涙ぐむと、「潮と涙に濡れた袖も、今日念願が叶うかと思えばすっかり乾いてしまいました」と皇子はゆったり微笑みました。 #竹取物語意訳 48
2012-02-02 23:29:37#twnovel I'll go to find what I lost. I wish if you took off, but I think something dark ate it. I'm strange, I know, cause I lost my mind.
2012-02-02 23:34:04- 【I lost my mind】の解説はこちらにまとめました。 http://togetter.com/li/251839
#twremix @1_dark 「天人のような女は『あなたはどなたかしら。わたくしの名は、うかんむりに』と言い、すうっと山に消えてしまいました。名前を呼ぼうにも安藤とか宇野とか選択肢が多すぎます。仕方なく漢和辞典を開くと、見たこともないうかんむりの漢字が広がっておりました」
2012-02-02 23:46:43.@hyuugahikage wwwwww えー、カンペによると正確には「我名宝漢瑠璃(わがなほうかんるり)」らしいです。でも意味は不詳とか。 #竹取物語意訳 45
2012-02-03 00:06:30#twremix I'll go to find what I wanna eat. I wish if I can find my cookies in my stock, but my son ate them. He is monster, I know. @1_dark
2012-02-02 23:54:54#twremix 「……水に濡れた女は『あなたはどなたかしら。わたくしの名は、ウンディーネ』と言い、すうっと息を吸うと歌い始めました。僕もそれに合わせて歌ったのです。夢見る心地のひとときでした。そして僕と彼女はお互いの歌が気に入ってしまい、幾日も湖の畔で歌いました」@1_dark
2012-02-03 12:55:28#twremix 「金や銀や瑠璃の歌声が胸より湧き出て、メロディにはもう心移りするばかりのリフレーン。僕とウンディーネが恋に落ちたのはその湖の畔でした。正直なところこれまでにもっと素晴らしい歌い手とは出会ってきたのですが、彼女の望みから一緒に旅をする事になりました」@1_dark
2012-02-03 13:02:32#twremix 「まこと美しいウンディーネでしたが、どれほど着いて行きたいとはいえ、本当に一緒に旅が出来るのかと心配事ばかり。湖を離れ流離い、五年かな。旅の神様と精霊王のお導きで斯様な旅をしてきて、水に濡れた彼女をそこの井戸においてきて、ご飯を頂いている次第です」@1_dark
2012-02-03 13:12:47#twremix 旅ぎつねの話に家主はもうびっくり。「あんたが飲んでる水はそこの井戸から今さっき汲んできたんだが。誰もいなかったぞ」「おかしいなあ」旅ぎつねがいったん席を立って井戸へ行き中を覗き込むと、釣瓶でたんこぶ作って気を失ってるウンディーネが浮かんでいました。@1_dark
2012-02-03 13:21:36