山本七平botまとめ/占領下の言論統制・プレスコードとマスコミ
- yamamoto7hei
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①軍政と民主主義とはもちろん絶対に相いれない。「原住民の政府」がいかに民主的外観を装っても、最終的な決定権は「軍」が握っているのであって、投票が握っているのではない。ところが戦後の日本は、軍政と民主主義の両立・併存という非常に奇妙な形で出発した。<ある異常体験者の偏見
2012-02-10 11:21:34②この絶対に両立し得ないものが両立しているかのように見せるには、その背後で密かに民主主義の根本を除去してしまうこと、すなわち一つの詐術が必要であった。それがプレスコードである。
2012-02-10 11:51:22③言うまでもなく民主主義の原則は言論の自由である。 そして言論の自由の前提は多種多様な視点からする様々な情報の提供である。 マック(注:マッカーサー)はこの根本を完全に抑えた。
2012-02-10 12:21:25④戦争直後人々は言論が自由になったように思い、戦争中の欝憤を一気に吐き出す事を言論の自由と錯覚していた。しかしその背後には、情報の徹底的統制と直接間接の誘導・暗示、報道・論説という形の指示があり、人々はそれを基本にして声を出しているにすぎなかった。
2012-02-10 12:51:18⑥占領下の言論統制やプレスコードの実態は不思議なほど一般に知られていない。マスコミ関係者はこの問題をとりあげると、必ず例外的な犠牲者を表面に立て、自分はその陰に隠れて、自分たちは被害者であったという顔をする。 それは虚偽である。本当の被害者は、弾圧されて潰された者である。
2012-02-10 13:51:14⑦存続し営業し、かつ宣撫班の役割を演じたのみならず、それによって逆に事業を拡張した者は軍部と結託した戦時利得者でありかつ戦後利得者であって(続
2012-02-10 14:23:09⑧続>「虚報」戦意高揚記事という恐るべき害毒をまき散らし、語る事によって隠蔽するという言葉の機能を百%駆使して「戦争の実態」を隠蔽し、正しい情報は何一つ提供せず、国民に全てを誤認させたという点では、軍部と同様の、また時にはそれ以上の加害者である。
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