越前敏弥さん @t_echizen が『超訳 ニーチェの言葉』について、思うところ

ログが流れてしまうのは惜しいので、まとめてみました。
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越前敏弥 Toshiya Echizen @t_echizen

『超訳 ニーチェの言葉』の大ヒットを、関心を持って見守っている翻訳関係者は多いだろう。わたし自身は、ほかに逐語訳があったうえで「超訳」と銘打っているのだから、特に問題はないと思っている。版権を独占して超訳しか出さないのとは事情がまったくちがう。

2010-06-09 14:13:23
越前敏弥 Toshiya Echizen @t_echizen

先日の田口俊樹さんとの座談会でも、超訳のことが話題になった。意外にも、田口さんは超訳や翻案に寛容で、たとえば登場人物名や舞台設定を日本人向けに変えたらどうかとまでおっしゃっていた。翻訳出版に元気がない以上、やれることはなんでもやってみたらという趣旨だ。

2010-06-09 14:13:52
越前敏弥 Toshiya Echizen @t_echizen

わたし自身は田口さんほど鷹揚にはなれないが、逐語訳があるうえでの超訳や翻案は、海外文学への関心を高めるうえで、積極的にやってもよい気がする。そもそも、われわれの世代の多くが海外文学に興味を持った原点は、ホームズやルパンの子供向け翻案や超訳だったはずだ。

2010-06-09 14:14:27
越前敏弥 Toshiya Echizen @t_echizen

実のところ、日本での海外文学受容の歴史においては、翻案や抄訳が主流だった時代が長くつづいたあと、全訳・逐語訳が当然とされる時代が訪れた。だとしたら、一定の条件を満たしたうえでの超訳が海外文学への糸口となる時代がつぎに来るのかもしれない。

2010-06-09 14:15:03
越前敏弥 Toshiya Echizen @t_echizen

@hoshibay @seikoubon @discover21 『超訳 ニーチェの言葉』について、思うところを少し長めに書きました。

2010-06-09 14:15:28