【妖怪】板鬼(板の鬼)について

妖怪板鬼の擬人化の話に乗ったのが数ヶ月前の話。それを思い出したので、手元にあった資料を使って自分なりの説明も付け加えてみました。
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アルム=バンド @Bredtn_1et

@atori_ragi 黒板消しを叩くように両手に板を装備している鬼か何か…というのが真っ先に思い浮かびました。

2012-02-18 13:58:46
葛城 @atori_ragi

@Bredtn_1et 両手の板で圧死させる貧乳の女の子ですか

2012-02-18 14:01:23
アルム=バンド @Bredtn_1et

@atori_ragi それはそれでありかもしれませんね。

2012-02-18 14:04:38
葛城 @atori_ragi

@Bredtn_1et おつありです!アイデアいただきましたーありがとうございます!

2012-02-18 18:27:27
アルム=バンド @Bredtn_1et

@atori_ragi 両手に板を持っている、としか言ってませんでしたが、ありですーw 今昔物語ですから、時代的には平安末期ですかね。

2012-02-18 18:28:15
葛城 @atori_ragi

板鬼の詳細がよくわからんかったからウィキペディアさんしか参考にしてないという http://t.co/EzKBIIOP

2012-02-18 18:28:38
アルム=バンド @Bredtn_1et

@atori_ragi 原典は今昔物語集…確か妖怪事典と今昔物語集の該当項のコピーなら妖怪ファイルにあったかもしれません。…いや、妖怪ファイルではなく、ほうかご百物語ファイルですね。

2012-02-18 18:30:14

それから数ヶ月…ようやく解説に着手したのであった(遅

アルム=バンド @Bredtn_1et

さて、今日は板鬼について。参考文献は[1]『日本古典文学大系25 今昔物語集 四』(山田 孝雄/山田 忠雄/山田 英雄/山田 俊雄校注、株式会社岩波書店、1962)、[2]『妖怪事典』(村上 健司著、毎日新聞社、2000)。

2012-05-04 23:35:46
アルム=バンド @Bredtn_1et

板鬼は、『今昔物語集』に記される怪異。そのあらすじは…ある夏に、武道の心得がある二人の若侍が宿直に当たっていたときのこと。深夜に二人が東の建物の棟を見ると、一枚の板が突き出されていた。

2012-05-04 23:35:51
アルム=バンド @Bredtn_1et

二人は何者の仕業か、もしや誰かが放火しようと思って屋根に登ろうとしているのか?などと訝しげに思っていると、板はなおも突き出続け、7~8尺(約2.1~2.4m)ばかりの長さになった。

2012-05-04 23:35:57
アルム=バンド @Bredtn_1et

二人が怪しいと思っていると、突然板はひらひらと飛んで、二人の方へ向かってきた。二人は「これは鬼の仕業に違いない」と思い、太刀を抜いて「近寄ってきたら斬ってやる」と思っていた。

2012-05-04 23:36:15
アルム=バンド @Bredtn_1et

しかし板は二人のところには来ないで、傍らの格子の隙間にこそこそと入っていった。その向こう側では他の侍が寝ていたが、2、3度呻き声がしたと思ったら音がしなくなった。

2012-05-04 23:36:21
アルム=バンド @Bredtn_1et

侍達は驚いて他の人を起こし、明かりを点けて掛け付けてみると、その部屋の侍は何かに押し潰されたかのように圧死していた。侵入したはずの板はどこにも見当たらず、外へ逃げた形跡も無かった…というもの[1][2]。

2012-05-04 23:36:28
アルム=バンド @Bredtn_1et

なお、『今昔物語集』が書かれた時代(平安時代)の「鬼」は、今のような2本の牛の角に虎柄の褌をして金棒を持った姿の存在ではなく、怪異を起こす存在、といった程度の意味。

2012-05-04 23:36:34
アルム=バンド @Bredtn_1et

よって、板鬼も「人を圧殺する板の化け物」程度の意味合いと捉えた方が近いと考えられる[2]。 以上のことはWikipediaにもほぼ同じことが書かれているのですが(汗)。> http://t.co/z8pprjmh 板鬼 - Wikipedia

2012-05-04 23:36:50
アルム=バンド @Bredtn_1et

なお、Wikipediaに拠れば「板鬼」のネーミングは水木先生によるものだそうで。確かに、『今昔物語集』の中では「板鬼」とは一言も言っていませんでしたね。

2012-05-04 23:37:01