小説用突発文章術講座6
最後に書け というのは個人的な体感としては7割くらい正しいと思う。という訳で、書き出しのパターンを考えつつ、どのタイミングで書き出しを見直すべきか ということを考えてみようと思う。
2010-07-15 00:12:14文体は言わずもがな。一人称であるか三人称であるかである。二人称小説もあるだろうが という指摘もあるかもしれないが、そんなものを知っていて実践できる腕があるなら、こんなものは読む必要ないだろう。
2010-07-15 00:25:25会話文を人称に繰り込んでいるのは、会話文だけで始動することはほぼないため。あったとしても「誰視点であるか」の意識は必要なので、敢えて地の文を略するにしても忘れないでおきたい。
2010-07-15 00:30:32開始前の時間軸 というのは大体三人称を使うことが多いだろう。つまり、バックストーリーを語りつつ本編の開始に備える といったパターンである。
2010-07-15 00:39:15具体的に言えば、極端だが「199X年、世界は(以下略」など。ファンタジーとか歴史ものだと、王国年代記とか語ってしまう そんなパターン。
2010-07-15 00:44:56このパターンの注意点は、簡潔に済ませること。間違えても指輪物語みたいにはっちゃけないこと。(注:指輪物語の第一章は延々ホビットの生態について語っていたりする。本編には限りなく無関係である。
2010-07-15 00:49:47理由の第一は最後までストーリーを書いて話の骨子を明確にすべきということであり、理由の第二は書き慣れてある程度文章力がついてから書くべきである ということである。
2010-07-15 01:05:23次。本編開始後を持ってくる場合。要するにこれはリフレイン。本編の重要なシーンを持ってきて読者の関心を引こう という心積もりなのである。
2010-07-15 01:11:26例えばラブコメなら告白シーンを持ってくるとか出会いシーンを持ってくるとか。バトルものならラストバトルを持ってくるとか。或いは主人公のトラウマシーンを持ってくるとか。 まぁ、大体そんな使い方が多いだろう。
2010-07-15 01:13:15伏字の危険は色々ある。一つは読者に置き去り感を与えること。軽度の置き去り感であれば、読者は「何処か遠くで面白そうなことが起きたようだ」と身を乗り出してくれることもある。しかし、やり過ぎると「作者の自己満足にいつまで付き合えばいいんだ」となる
2010-07-15 01:26:03伏字の危険の第二は、作者に非本来的な達成感を与えてしまうこと。つまり、取り敢えず伏せてしまうことで完成してしまったと作者が錯覚してしまうのだ。勘違いしたまま、全部伏せておけば高尚な何かに見える と思い込んでしまう訳だ。
2010-07-15 01:40:57他にも色々あるだろうが、書き出しに関連のあるのはこの程度でいいと思う。個人的には伏字で隠すくらいなら隠喩とかで迂回する方が望ましい気もする という感想でもある。
2010-07-15 01:47:00当然ながら、この手の書き出しの場合、後から書き直すのが当然のぞましい。もっと言うなら、リフレイン対象のシーンを書いた直後にでも書くのが望ましいのではないかと思う。文体の揺れを制御できるならもっと後でも良いが、そうでないなら直後に書いてしまえ という考えである。
2010-07-15 01:55:36