@tos 多分互いに血の匂いに惹かれていた 腐った内臓が僕らを結びつけた 壁に打ち付けてある赤い池の中で上手く息も出来ず、ずぶずぶとのまれていく余生
2014-12-06 07:16:32@tos べつに今生の別れでもないのに泣きじゃくる肋骨 僕にされた仕打ちを忘れた訳でもないだろうに 仕方ないから僕のを1本貸してやった 夢のあとに返してもらうつもりで
2014-12-06 05:56:44@tos 積み重なって倒れて散らばる無地の布を真四角に畳むだけ きちんと真四角にならないものに憤ることももうやめた 死ぬまでの時間を潰すための、ただそれだけの意味
2014-12-04 02:24:42@tos 綻んだ腹の底から湧き出すそれを べたべた塗りたくった手で僕をなぶる君 底無しの毒にやられてしまった僕の目は役立たずと成り果て 身体はもうなにひとつままならない
2014-10-31 06:34:26@tos きみと二人きりで頭から血をかぶる なんの意味もないその行為に意味をこじつけて、自分たちは幸せなのだと言い聞かせでもする様に笑いあって
2014-08-21 06:57:50@tos 泣き腫らした可哀想な小指の関節に、次は声を上げながら泣ける様にと切り口を作ってやる おまえが溜め込んだものが見る見るこぼれ落ちて、ぼくの靴を汚していった
2014-07-16 05:26:00@tos 君に似た厭世に身を浸して、自尊心を嬲る なくした振りで匿い続けた君にひどい事をするのがたまらなく幸せで、幸せで、目眩がする
2013-12-31 02:27:37@tos 折れた喉笛が木枯らしのうたをうたう アルコールで灼いた畑を通って、きみの殻にねじこむ様なうた ひうひうと甲高いばかりの耳障りな音に気を良くするぼくは
2013-09-01 01:49:42@tos 夢枕に爆ぜて消えたおまえの指を舐る その薬指を抱いて眠りについた翌朝の陽の光を浴びた途端、ぼくの腕の中は砂まみれになっていた
2013-06-13 01:58:52@home 暗がりから引きずり出した誘惑に枯れた喉を掴まれる 黄色い音の中でおぞましい呼吸音を立てながら、おまえが叩く白と黒に犯される 生娘みたいな目をして浮かべる笑みは娼婦のそれで おまえが×××なのだと忘れそうになる舞台上
2013-04-26 04:41:09@home 折れた爪を噛み千切って 抜けた髪に火をつけて 流した体液に粗雑なキスをして うなじに開けたピアスに精液を そうして彼の息を引き取ることに終始して、僕は幸せになる
2013-04-26 04:29:56@home 唇の左半分から頬にかけて引いた青色に目を奪われる 息をしている者の色ではないから、だから僕はそれが好きだ きっと君の喉を裂いても同じ色が飛び散るのだろう 僕の肋骨と近しい深い青
2013-04-26 04:23:20@home 僕とおまえの血液を鍋に混ぜ入れて 一晩煮てのち一晩寝かせてのち一晩かけて互いの身体に分け合う そんな死に方しか出来ないから そんな愛し方しか知らなくていい
2013-04-26 04:17:25@home 一人で見ていた夢の中に、邪魔者がいたとして それはおそらく僕の顔を被った兄であろうと思った 殺してしまった親愛を嘆いている ずっとそこで嘆いている 汚く嗚咽をこぼして泣き喚きたいのは僕の方だというのに それでも僕は、自分がそんな事で泣けやしないのを知っていた
2013-04-18 12:39:13@home この身が保護された空間を厭うている 積み木のように脆弱な薄暗い部屋を蹴り飛ばした 君に似た体格のこどもが、その顔には無いはずの目で僕を見ているから だから 僕は名前をなくしてしまった
2013-04-18 12:34:28@home 僕の体内で育て上げた一人の愚劣な猫を愛す 最早痴情とない交ぜになって、歪な毛糸玉にすらなれやしないのに 解けた唇の先から顔を出す羨望の空想で、しがない肺を満たしていく
2013-04-18 12:30:58