雫と稔のゾンビサバイバル　Vol.2

　今日も午前中に魚釣って、警備さん達のお昼つくる。今日はシンプルに塩で姿焼きにした。川魚のにおいが気になるって人もいるけど、あたしはやっぱりコレが一番おいしいと思うな。　(病院警備　HP-3)

　後片付けして、病院を出ようとしたら「しーちゃん、みーくん!」って声。これ…。あたし達のこと、こんなふうに呼ぶの、一人だけ…。
「ママ!!」
　稔が、いちもくさんに走ってって抱きついた。お母さんに。
　ホントに?　ホントにお母さん?　あたしも走ってお母さんに抱きつく。
　お母さんだ。ホントにお母さんだ!!　お母さん、あたし達の事ギュッて抱きしめてくれる。それから、ゴメンねって。
「戻って来るのが遅くなっちゃって、ごめんね。本当に、元気で居てくれて良かった…」
　うん、あたし達もお母さんが元気そうで良かったよ。でもゴメンなんて言わなくていいよ。こうやって、ちゃんと帰って来てくれたもん。
　稔がわんわん泣いて、お母さんとあたしもちょっと泣きそうになったけど、ガマンする。あたし達が使わせてもらってた病室に行って、お話した。

　お母さん、きおくそうしつっていうのになってたんだって。いろんな事わすれちゃうの。
　去年の10月に一人で歩いてた時、ゾンビに会って逃げたら川に落ちちゃって、気が付いたら海岸ぞいの港町にいたんだって。でも『きおく』がなくなっちゃって、ケガもしてて…。成田先生っていうお医者さんが助けてくれて、それからずっと港町にいたんだけど、昨日になってあたし達のこと思い出したから、こっちに帰ってきたって話してくれた。あたし達が病院にいる事は、生存者コミュニティで教えてもらったみたい。
　あたし達も、お母さんがいない間のこと、いっぱい話したよ。いろんな事があって、いろんな人が助けてくれた事、いっぱい。お母さん、うんうんってうなずきながら聞いてくれた。
　あたし達が、あとカードキーだけあれば島から出られるって言ったら、お母さんがビックリした。カードキーはお母さんが持ってるって。今度はあたし達がビックリする番。ホントに?

　お母さんがこっちに帰る時、成田先生が「一人では危ないから」って、お母さんと一緒に来たんだって。でも途中でゾンビに会っちゃって、成田先生が大ケガしちゃって…。先生は「これを持ってヘリポートまで行けば、助かるはずだ。娘さん達と一緒に行きなさい」って言うからカードキーもらって、そこで分かれて一人で帰ってきたんだって。

　でもこれで、島から出られるんだね。ヘリポートの場所は知ってるし、もう一つの『カギ』のUSBメモリも持ってるから。
「そうね。じゃあ、すぐに行こうか」
　うん!　あ、でもちょっと待って。みんなに挨拶してから行きたい。
「あ、そうね。それはすごく大切な事だった。気付かせてくれて有り難う。皆さんとはもう会えなくなるんだし、しっかりお礼をしないとね」
　え、会えなくなるって?
「だって、こんな危ない所には戻って来られないでしょう。島から脱出したら、ここに居る人達とはもう会えなくなるんだよ」
　え…もう会えない?　天野お兄ちゃんとか、コウお兄ちゃんとか、仲良くなった人いっぱいいるのに、もう会えなくなっちゃうの?
　…そんなの、いや。
　もう会えないなんて、いや。絶対いや!!　でも、このまんま島にいたら、ゾンビになっちゃうか食べられちゃうかだし、島から出ようとして今までガンバって来たんだよね。でも…。
　どうしよう。どうしたら良いのかな。島にいちゃダメ。叔父さんトコに行くって決めてた。島を出る用意もできた。
　でも…でも!
　あたし、みんなとお別れしたくないよ!!　うわぁん!!
　ガマンできなくなって泣いちゃった。稔みたいに、大声で。お母さんが抱きしめてなでてくれるけど、稔も「泣かないで」って言ってくれるけど、涙が全然とまんない。
　お母さんに抱きついて、しばらく泣いた。

　やっと泣きやんだ時、お母さんが言ってくれた。
「ここで会った皆さんが島から出られたら、北海道まで来て貰えば良いんじゃない?　叔父さんの家に遊びに来てくれれば、また会えるでしょう?」って。
　そっか。みんなをご招待すればいいんだ。それならまた会えるね。
　うん、じゃあガマンする。叔父さんちは魚とかジャガイモとか、食べ物がすっごくおいしいから、みんなに来てもらって、おもてなししようっと。だから『お別れ』じゃなくて『先に行って待ってる』って事なんだね。
　お母さん、ありがと。元気出た。稔もありがとね。もう泣かないから心配しないで。

　でもそうと決まったら、お礼の用意しなくちゃ。ちょうど来週のバレンタインの用意しはじめてたから、チョコ作って渡そう。
　お母さんはお菓子作りも得意だから、教えてもらいながらチョコ作った。ハート型の。仲良くなった人みんなのぶん作りたかったんだけど、材料が少なかったから出来たのは8個だけ。
　だれに渡そうかな。

　最初に武明さんのトコ行った。一緒に島を出ると思ったから呼びに行ったんだけど、武明さんは行かないって。そっか、島に残るんだ…。じゃあ、チョコと食べる物あげるね。助けてくれたり、いろいろ教えてくれたりして、ありがと。島から出たら北海道に遊びに来てね。ばいばい。

　あ、そうだ。天野お兄ちゃん…じゃなかった、サンタさんにもらったネックレス付けなくちゃ。あたしの名前とおんなじ形のビーズがついてて、きれいなの。叔父さんちにつくまで付けてるんだ。
　いつも警備してる天野お兄ちゃんには、すぐ会えた。島から出るって言ったら「…そうか。おめでとう。料理の1つでも教えてもらっておけばよかったな」って言ってくれる。こないだの誕生日の時に、コウお兄ちゃんにお料理教えといたから、コウお兄ちゃんから教わるといいよ。
　お兄ちゃんにもチョコと食べ物あげたら、稔と二人まとめてギューッてしてくれた。
「貰ったお守り、大切にするぞ。有難うな。…いつまでも二人で仲良く。幸運を祈っている」
　うん、あたし達こそありがと。お兄ちゃんも元気でね。島から出られたら、北海道の叔父さんちまで来てね。なでてくれるお兄ちゃんに、稔も「また遊ぼうね～」って手ふってた。

　コウお兄ちゃんの方は調理室にいた。天野お兄ちゃんの誕生日から、お料理するのが好きになったみたい。チョコと食べ物わたして、島から出る事を話す。
「おめでとうございます。街を出ても、姉弟仲良くなさって下さいね」って、にこにこするコウお兄ちゃん。うん、仲良くするよ。お兄ちゃんも、天野お兄ちゃんと仲良くね。あと、叔父さんちまで遊びに来てね。待ってるから。
「ふふ、ケンカなんてしたら、皆さんにご心配おかけしてしまいますからね。ご招待ありがとうございます。……いつか、またお会いしましょう」
　にっこりして手ふってくれる。うん、またね!

　狭霧先生と凛お姉ちゃんには、病院の外で会えた。まわりを警備してたんだね。先生達にも、二人分のチョコと食べ物あげる。
「あら、脱出ですか！　おめでとうございます。外でもお二人で力を合わせて、仲良く暮らしてくださいね」
　うん、ありがと。あと、いっぱい助けてくれた事も、ありがと。
　凛お姉ちゃんは人見知りなんだけど、にっこりして「おめでとうございマス。お元気で」って言ってくれた。
　狭霧先生も、凛お姉ちゃんも、元気でね。北海道で待ってるね。

　病院にいた人達に挨拶してから外に出たら、ちょうどドクターさんがマックスちゃんの散歩してた。会えて良かった。ドクターさんにチョコと食べ物、マックスちゃんにも犬が食べられる物あげる。ドクターさん、島から出るって言ったら、あたしと稔を1回ずつギューッてしてくれる。
　ちょこっとしゃがんで「良かった…良かった…外でも、元気で」って。
　あたし達の事じっと見る目が、ちょこっとウルウルしてる。あ、何だかあたしも泣きそう。でも『お別れ』じゃないんだから、泣かないよ。きっとまた会えるもんね。

　チョコはあと2個。風月お姉ちゃん達に渡そうと思って探してたら、家がいっぱいあるトコで会えた。風月お姉ちゃんと愛恋お姉ちゃんにもチョコと食べ物わたして、今から島を出るって言う。
　風月お姉ちゃんは｢おめでとう!　元気でね!　姉弟仲良くねー!」って。それと「『外』でも釣りはするのかな…?」って。
　うん、釣りするよ。大好きだし、北海道はお魚がすっごくおいしいんだよ。だからお姉ちゃん達が遊びに来たら、食べさせてあげるね。
　愛恋お姉ちゃんの方は｢肩を開いて、胸を張って。自分の信じた道を行くと良いです｣って言う。よく分かんないけど、あたしが良いと思った事をしなさいって意味だよね。うん、ありがと。

　コレでチョコは無くなっちゃった。あとあげられるのは、食べ物と釣り竿かな。影月お姉ちゃんからもらった『でんせつの釣り竿』は、北海道まで持ってってもいいんだけど、この島で活やくするのが良いと思うんだ。
　バッツお兄ちゃんからもらった『愛の食卓セット』は持ってく事にする。気に入ってるし、警備さん達のお昼とか作る時にもずっと使ってたからね。
　でんせつの釣り竿、誰にあげようかって歩いてたら、アサお姉ちゃんに会った。今日はヨルちゃんっていう妹さんが一緒。アサお姉ちゃんなら一回貸した事あるし、大事に使ってくれると思うから、あげても良いかな。
　アサお姉ちゃん、「この釣り竿、1日預かるだけだったのに、戻ってきちゃったわね」って。それから「ふたりは、そんなことないように、向こうでしっかりやってね」って。うん、ありがと。
　お姉ちゃん達も元気でね。でんせつの釣り竿でいっぱい魚釣ってね。

　あとは、ヘリポートに行きながら会った人に食べ物あげてけば良いかな。ホントは、食べ物だけでもあげたい人がいっぱいいるんだけど、みんなに渡してたら夜になっちゃう。夜はゾンビがふえるから、明るい内にヘリポートまで行かなくちゃいけないんだよね…。
　お母さんと稔、それに珠子さんの4人で歩いてたら、兵隊のお兄さんに会った。セラノさんっていうお兄さん、ちょっと怖そうだし初めて会った人だけど、それで区別しちゃダメだよね。食べ物あげたら『すまんのう』だって。お兄さんなのにお爺ちゃんみたいなしゃべり方で、ちょっと面白い。

　そのあと、豊聡耳神子ってお姉さんにも会ったから食べ物あげる。髪の毛が動物の耳みたいになってる可愛い人。どうして食べ物くばってるのか聞かれたから、島から出るって言ったら「おめでとう」って言ってくれた。ありがと。お姉さんも出られると良いね。

　他に誰かいないかなって探しながら歩いてたら、3人グループの人達に会った。abさんっていうお兄さんと、お爺さんと男の子。そういえばバイスさんから聞いた事ある。この人達だったんだ。会うのは初めてだけど、会えて良かった。abさん達にも食べ物あげるね。

　川の近くまで来たら、あっちから大学生くらいのお姉さんとお爺さんが歩いて来た。挨拶したら、お姉さんのポケットからハムスターが出てきた。可愛い!!　ちょこっと触らせてもらう。いいなぁ、北海道に行ったらあたしも飼おうかな。食べ物わたして分かれたら、ずっと手ふってくれてた。ありがとね。

　食べ物、だいぶ無くなってきちゃった。あたし達が今日食べる分とったら、あと1人か2人分くらいかな。
　そしたら女の人と神父さんの2人に会ったから、ちょうど最後の2人分わたす。この女の人からも食べ物くばってるワケ聞かれて答えたら「おめでとう」って言ってくれる。はじめて会った人でも、ホントにみんな優しいなぁ。

　橋わたって少ししたトコで、お爺さんが1人で歩いてるの見つけた。ずっと一緒にいた人と別れちゃって、1人で困ってたんだって。じゃあ、あたし達と一緒に島から出よっか。
　お爺さん、前は兵隊さんだったから、一緒に行くついでにあたし達のこと守ってくれるって。うん、よろしくね。

　稔と、お母さんと、珠子さんと、お爺さんの5人で並木道歩いてたら、ユウリお姉ちゃんに会った。いつも病院にお野菜とか食べ物持って来てくれてたお姉ちゃん。あたし達が島から出ること聞いて、探してたみたい。
　お姉ちゃん、あたしと稔をそっと抱っこして「元気でね」って言ってくれる。うん、ありがと。ユウリお姉ちゃんも元気でね。あたし達、北海道の叔父さんちに行くから、遊びに来てね。
「そっかー、北海道ならお魚もきっと美味しいね。楽しみだね。気をつけていくんだよー」
　うん、ばいばい!

　もうすぐ公園につくってトコで、梓お兄ちゃんが走って追っかけてきた。女の子おんぶしてる。あ、この子しってる。話した事はないけど、あたしとおんなじ学年の子。梓お兄ちゃんと仲良くなってたんだ。
　お兄ちゃん、走ってきてハァハァしてたけど、すぐ「色々ありがとうな…元気で。…あーっ、全然恩返し出来てねぇのにっ!」って言いながら、あたし達なでてくれる。恩返しって、あたし達の方が助けてもらってたのにね。食べ物あげられれば良かったけど、もうあげられる分残ってないの…ごめんね。北海道に遊びに来てくれたら、おいしいゴハンごちそうするね。
　手ふってくれるお兄ちゃんと女の子に、あたし達も手ふってばいばいする。

　公園の中のヘリポートは、前に来た時のまんまだった。入り口にカードキーの機械があるから、お母さんからもらったカード出して、機械に通す。ピーって音がして、入り口が開いた。なんかドキドキする。
　中に入ってったら、ヘリコプターがあった。本物、はじめて見た。
　みんなで乗るけど、お爺さんが「妙だな」って言う。お爺さんはヘリも運転できるみたいだけど、エンジンが動かないみたい。
　あ、そういえばもう一つの『カギ』があったよね。USBメモリ。これがいるのかな。お爺さんにわたしたら、ちょっと考えて、メーターのほう見て、メモリさすトコ見付けた。さしてみたらエンジンが動き出す。
　やったぁ、これで飛べるんだね!
　ヘリコプターは4人乗りだけど、あたしが稔だっこして座るから大丈夫。珠子さんがあたし達とお母さんのシートベルトしめてくれて、準備オッケー。お爺さんの運転で、ヘリが飛び上がった。
　まっすぐ上にあがってから、一回ぐるってまわる。
　そしたら、下の公園に3人組みつけた。よく助けてくれてたエーリッヒさん達だ。あー、ちゃんと挨拶したかったなぁ。リーゼさんもロベールさんも、あたし達に気がついたみたいで、手ふってくれる。あたしも手ふりかえした。エーリッヒさん達、いっぱい助けてくれてありがとう。元気でね。稔も「ばいば～い」って手ふった。

　けど、会えないまんまだった人達もいっぱいいるなぁ。病院に叔父さんちの住所書いといたから、みんなきっと遊びに来てくれると思うけど。その時にちゃんとお礼いえば良いよね。　おいしい物いっぱい食べてもらって、温泉とかにも連れてってあげて、おもてなしするんだ。
　みんな、ホントにホントにありがとう。絶対また会おうね!!

　　　　　*　*　*

　叔父さんちに着いたのは、次の日だった。
　一回飛行機に乗り換えて北海道まで来て、あとはまっすぐ旭川の叔父さんトコまで来た。叔父さん、あたし達と連絡がとれなくなって心配してたんだって。でもあたし達が元気だったから、すごくホッとしてた。心配させちゃってゴメンね。
　あたし達がここに住む事は「大歓迎だよ」って言ってくれた。よろしくね、叔父さん。

　珠子さんは、島で取材した事を発表するんだって言って、札幌の方に行っちゃった。時々電話くれるけど、なかなか発表できないみたい。早く発表できると良いね。

　お爺さんも「行く所がある」って、どこかに行っちゃった。お母さんは「前の同行者か、家族の所に行ったんじゃないかな」って。そうかもしれないね。元気でくらしてるといいな。

　あたし達も元気だよ。冬の北海道は雪がいっぱいで寒くて大変だけど、建物の中はあったかいし、食べ物もおいしくて幸せ。新しい学校にもだいぶなれて、友達も出来た。
　島にいた時と全然ちがって、こっちはすごく平和。うっかりすると島でガンバってるみんなの事忘れそうになっちゃうけど、これは絶対忘れちゃダメ。毎日、寝る前には島のこと思い出して、みんなが元気でいてくれますようにって、みんな島から出られますようにって、お祈りしてる。

　だから、きっと遊びに来てね。ず～っと待ってるから!!

(了)

■68日目補足
　ヘリポートを引いたと思ったら、怒濤のフラグラッシュであっさり脱出と相成りました。　青柳姉弟は脱出条件が揃ったら、演出上の都合などで引き延ばしたりせず、即座に脱出すると公言しておりましたので、食糧の分配などだけしてゲームをクリアしています。
　ゾンサバではバイス・是台内藤に続いて3組目でしたが、初めての脱出でした。

　クリアフラグAのカードキーは、母親の光代さんを助けて治療してくれた、港町の開業医・成田医師が持っていたという設定にしました。医師なら方々につてがあって、脱出に必要なアイテムを持っていてもおかしくないですし、診断結果にある台詞は改変した上で医師から光代さんに向けられたものだったという事で。

　ただ、脱出前に光代さんと再会出来ていたとなると、皆様から頂いたコメントやロールプレイも違う物になっていたと思われます。これについては最終日の演出を考えるにあたり大いに悩んだ所なんですが、やむを得ずこの形にさせて頂きました。
　『それならこうコメントしたのに…』とお思いになる方も多々おられると存じますが、何卒ご容赦下さいませ。

　脱出に際しての処理は、まず釣り竿を岡崎 @okazakidさんへ譲渡しました。伝説の釣り竿は元々、岡崎さんの別キャラもお持ちになっていた物だそうで、行くべき人の所へ行った事になりますね。

　食糧は60を分配する事にして、40を影月（天野）＠ゾンサバ @kagethutowさん、吉良狭霧 @2010Psychicさん、コウ @kouya_sibさん、まりか＿ゾンサバ／ルイラン @MaricaYM_zsさん、かざつき@ゾンサバなう。 @parksideBさんに8ずつをお渡ししました。バレンタインまで10日あまりというタイミングでしたので、8の一部はチョコレートだったという設定にしてあります。

　残りの20は、絆創膏＠ｿﾞﾝｻﾊﾞ館外 @cimairabotさん、豊聡耳神子 @ShotokuZSさん、abnobi @abinsilentさん、かく@ゾンサバ @enoniiiiさん、いりあん@スカイ廃 @irian_TBさんへ4ずつ分配しました。

　脱出前には小日向瑞穂（ゾンサバ用） @zs_midsuhoさんから老軍人をお預かりして、一緒に脱出しています。

　なお、回復系公式イベントはすべて未適用のままでした。『スープの女性』は、最後の食糧配布にも関わる要素でしたので、ちょっと勿体なかったですね。
　ちなみに雫の釣りの師匠である影月さんも、病院警備特典を使用しないまま脱出なさっており、釣り竿での食糧生産がもっと出来たのに…と言っておられました。雫は師匠を見習ったという事にしておきましょうｗ
　ただし『脱出者』を影月さんの脱出で適用するつもりでいたのを、すっかり忘れていたのは土下座物ですね…。

　青柳姉弟では色々とネタというか『この診断を引いたら、こう演出しよう』と思って用意していた物がありました。
　まず姉弟は川と食糧庫になぞらえたネーミングでしたので、川は雫が・食糧庫は稔が見付ける事にする予定でした。川は遊泳場もしくは温泉、食糧庫は釣り堀もしくは大量の茸という設定でｗ
　たとえ暴徒に襲われても食糧を渡して戦闘を回避できるならそちらを選択するとか、稔がゾンビに噛まれる演出も出来ずじまいでした。特に、風邪や高熱の診断を引いたら雫だけが症状を発して寝込み、その日は稔がメインPCになって『今日はボクがガンバらなくちゃ!!』と奮闘するプレイが出来なかったのは残念でした…。

　『足を痛めた家族との再会』は、同行者ではなく姉弟の家族・つまり光代さんとの再会を想定してました。再会する直前まで記憶を無くしていて、再会後も車椅子生活を続けざるを得ないという設定で。
　まぁ本編では光代さんが健康体で再会出来ましたので、彼女達にとってはこちらの方が望ましい形ですけどね。

　戦闘を極力回避して、人の死も描かないという目標を掲げてスタートした訳ですが、死についてはやはり描写が難しかったですね。人が死ぬ・ゾンビ化するのを姉弟が直接目撃する描写こそ避けられましたけれども、作中で1人も人を死なせずに済ます事はできませんでした。

　他にも、やろうと思っていて適用出来ないままになった要素が幾つかあるものの、こればっかりは診断次第ですから仕方ありませんね。青柳姉弟は比較的有利な診断を引く事が多く、2ヶ月あまりでの脱出もその表れだった気がします。

　雫と稔は、本当に周りの皆様から良くして頂きました。カバーリングやアイテムなどデータ上の支援は勿論、SS内での描写など演出面でも愛して下さった印象を強く受けます。二人が大怪我もせず無事に脱出出来たのは皆様のおかげですし、皆様の優しさは二人と私自身の大きな支えでした。
　皆様、本当に有り難うございました!!

　姉弟はサバイバルを終えましたけれども、今後も北海道・旭川で元気に生活を続けていきます。たまにでも彼らの事を思い出して頂ければ幸いに思います。
　雫と稔を支え、愛して下さったプレイヤー及びキャラクター各位のご多幸と『目指す物が達成される事』を願いつつ、この物語の幕を閉じたいと思います。
　重ねて、有り難うございました。

■オマケ　エイプリルフール仕様

■2013年に引き続き、2014年も4月1日のゾンサバがエイプリルフール仕様になっていましたので、特別編として過去PCで引いてみました。

■2016年4月、雫が中学に進学するタイミングで、ご挨拶ツイートを実施しました。