『嘘つき曲馬団』。

黒実操の幻想創作小説『嘘つき曲馬団』です。
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クロミミ跡地 @kuromimigen

@ts_p 「時間の問題だよ」曲馬は、ひらひらと手を振る。白手袋。「それにしても親父はさっさと死んだもんだね。あと二、三年はかかると踏んでいたのに」老女は腕組みをし、舌打ち。まぁまぁと曲馬が宥(なだ)める。

2010-11-04 23:14:36
クロミミ跡地 @kuromimigen

@ts_p 「早くてよかったよ。親父が生きてる間は、この嘘は通用しないじゃないか。だいたい会ったこともないのにさ」「あいつ、絶対なんか手を下したね。そこが突ければねぇ。ま、なんたってこっちには長男がいるんだ」「そうさ。お坊ちゃまがいるんだからね。うっふっふ」

2010-11-04 23:14:54
クロミミ跡地 @kuromimigen

@ts_p 視線の先には、器用に5本のナイフでお手玉をして見せている、プリンス飛駒。子供達の歓声。絶え間ない紙吹雪。犬共の吠える声。大事な「家族」達。曲馬の視線に気づいた青年は、にっこりと笑顔を返した。

2010-11-04 23:15:15
クロミミ跡地 @kuromimigen

@ts_p 『嘘つき曲馬団』、これにて閉幕でございます。読んでいただき、ありがとうございます。

2010-11-04 23:15:57
クロミミ跡地 @kuromimigen

『嘘つき曲馬団』、口絵は、ひょーじさんのお作品を使わせていただきます。http://twitpic.com/343lo6 まだ準備中ですが、こちらが案になります。

2010-11-05 23:26:45
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