#鳳翔の艦娘講座 ~番外編 零式水上観測機編~

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鳳翔 @Housyou_kankore

さて、それでは少し時間がありますので。 それでは #鳳翔の艦娘講座 番外編とまいりましょうか。 以前頂いたお代の中から、今日の番外編のお題は、大和さんの観測機としても装備されています、通称「零観」こと零式水上観測機です。

2013-09-29 17:45:35
鳳翔 @Housyou_kankore

海軍は1935年に着弾観測と近距離偵察を主任務とする複座水上偵察機の試作を指示しました。 コンセプトは「水上偵察機+水上戦闘機」と云った感じでして、空戦能力も求められた訳ですね。 このコンセプトの意味するところは、同様の敵の妨害を排除しつつ任務遂行を行うところにあります。

2013-09-29 17:48:50
鳳翔 @Housyou_kankore

銀英伝で云うところのレダ級偵察巡航艦的なイメージでしょうか。 十試水上観測機の仮称で始まったこの開発は、愛知航空機と三菱重工業の競争でスタートをします。 三菱はベテラン設計者の服部氏の指導のもと、佐野氏が設計を行います。 こうして出来上がった機体は、何と複葉機でした。

2013-09-29 17:51:43
鳳翔 @Housyou_kankore

これは、あえて速力を犠牲としつつ空戦能力と上昇力を追求した結果こうなった物でして、しかも試作2号機に至ってはその時期に開発をされた新型エンジンの効果もあり、速力も大幅に改善をされます。 こうして正式に採用をされたのが、三菱が開発をしました零式水上観測機です。

2013-09-29 17:53:37
鳳翔 @Housyou_kankore

しかし、太平洋戦争時におきましては、戦艦の着弾観測と云う本来の任務に活躍する余地が余り無く、ほぼ水上偵察機として任務を全うする事になったそうです。 ただし、複葉機ながらほぼ金属翼と云う近代的な機体だった事もあって、安定性と格闘性能が抜群でした。

2013-09-29 17:56:41
鳳翔 @Housyou_kankore

そのため、水上機母艦の神川丸さんや国川丸さんにも配備をされ、アリューシャン方面、ソロモン・ショートランド泊地などに展開。 船団護衛、対潜哨戒、敵基地爆撃、離島の防空など、実に多彩に活躍をします。 太平洋戦争中期頃迄におきましては、米戦闘機・爆撃機と空中戦を行う事もあったそうです。

2013-09-29 17:58:53
鳳翔 @Housyou_kankore

1943年以降は流石に速力や武装の面で劣る事になり、対潜哨戒や船団護衛が主任務となって、第一線からは退いていますが、それでも1945年春には、本土に来襲したグラマンF6Fを撃墜したのでは無いか、とも云われています。

2013-09-29 18:00:51
鳳翔 @Housyou_kankore

この様に優れた機体だった事もあって、終戦まで活動を続け、一部は特攻機にも使用されました。 また、練習機型の零式練習用観測機と云うタイプも派生型として生産をされています。 結果、生産総数は708機、一部の説では1118機等とも云われています。

2013-09-29 18:02:42
鳳翔 @Housyou_kankore

零観さんに関するエピソードですが、優れた格闘能力を示すお話としまして、零戦隊と協力してP-38・P-39・F4Fなどの撃墜報告があります。 また、採用前のテスト時においては96観戦と互角の戦いを見せた、と云うお話も真偽不明ながら伝わっています。

2013-09-29 18:04:43
鳳翔 @Housyou_kankore

余談ですが。 艦これでは今のところ大和さんの装備としてのみ登場をしています。 ステータスは、爆装+1、対空+2、対潜+1、索敵+6、命中+2。射程は短。 通常開発可能な瑞雲が水上爆撃機ですから、この微妙な差なのでしょうね。

2013-09-29 18:11:09
鳳翔 @Housyou_kankore

このステータスだけで見れば、微妙?と云う評価があるかもしれませんが、解説をしました通り史実では大活躍をしたこの零観。 現代におきましても、OVA版「紺碧の艦隊」「旭日の艦隊」、「ジパング」、「ストライクウィッチーズ劇場版」等々に出演をされています。

2013-09-29 18:14:40
鳳翔 @Housyou_kankore

そのうち開発が実装される様になりましたら、是非運用をして下さいね。 以上で、本日の #鳳翔の艦娘講座 番外編、零式水上観測機編を終了したいと思います。 ご静聴ありがとうございました。 番外編は、休日に私の気が向いた時おもむろに始まったりします。次回の番外編をお楽しみに♪

2013-09-29 18:16:23
鳳翔 @Housyou_kankore

零観の補足を幾つか。 零観は、日本海軍では最後に採用をされた複葉機となりました。 ですが、複葉機でなおかつ水上機がこの様に大活躍をする例は他には無く、と云うより他国がこの手の機体を開発しなかったので、同時代の同タイプ機種より遙かに優れた物が出来上がったと云うお話になります。

2013-09-29 18:31:13
鳳翔 @Housyou_kankore

なお、同じく複葉機として活躍した機体に、イギリス軍のソードフィッシュが上げられます。 こちらも講座の素材としては面白い素材ですので、いずれは紹介をしてみたいと思います。

2013-09-29 18:32:20