原子力規制委員会への抗議声明 「帰還に向けた考え方」にある4つの重大な問題点 核戦争に反対する医師の会(反核医師の会・英文略称"PANW")

核戦争に反対する医師の会(反核医師の会・英文略称"PANW")から
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Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

原子力規制委員会への抗議声明 「帰還に向けた考え方」にある4つの重大な問題点(PDF) 核戦争に反対する医師の会(反核医師の会・英文略称"PANW") http://t.co/xCki2ONTXG

2013-12-19 15:15:51
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

1,100ミリシーベルト以下の被ばくでも健康被害の可能性を認めるのが、現在の国際的動向である ”今回の規制委員会の『考え方』の基本にある医学的認識は、低線量被ばくの評価に関する最近の国際的理解からは、明らかな誤謬を犯しており、医師・医学者としてとうてい容認できるものではない。”

2013-12-19 15:18:00
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”100 ミリシーベルト以下の被ばくでは「疫学的に健康リスクの増加を証明するのは困難とするのが国際的合意」と、事故以来繰り返されてきた見解は、最近発表された複数の大規模疫学調査により大きく修正を迫られている。”

2013-12-19 15:19:39
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”10万人以上を対象とした大規模な疫学調査では、100ミリシーベルト以下でも「明らかな線量依存性の健康リスクの増加」が認められ、過剰な放射線被ばくは「少なければ少ない程よい」という原則を再確認することとなった。”

2013-12-19 15:20:16
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”今年3月に福島事故と関連してWHOが発表した報告でも、「福島県外も含む広い範囲の住民で、生涯の発がんリスク増加の可能性を否定できない」とされたのは、低線量 被ばくと健康リスクに関する国際的動向に配慮したものと思われる。”

2013-12-19 15:21:26
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”しかし、今回、原子力規制委員会が出した「考え方」は、このような国際的動向に全く注意を払っておらず、繰り返し表明してきた「100 ミリシーベルト以下は安全」とする恣意的な認識に拘泥し続けている。我々は、『考え方』が基本にする“100 ミリシーベルト以下安全”論に、強く抗議する。”

2013-12-19 15:22:58
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(順序が逆になりましたが、これが最初のパラグラフ) ”2013年11月20日、原子力規制委員会から、福島第一原発事故による汚染地域への 「帰還に向けた安全・安心対策に関する基本的考え方(線量水準に応じた防護措置の具体化のために)」(以下、『考え方』と略)が発表された。”

2013-12-19 15:24:09
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”我々「核戦争に反対する医師の会」は、核兵器の廃絶を望み被ばく者を支援してきた医師・医学者の団体として、原発事故後の地域住民の生活や健康維持について、これまでも重大な関心を持ってきた。”

2013-12-19 15:25:14
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”我々は、今回の『考え方』には放射線防護の点から、また住民主権という人権の観点からも大きな問題点があり、断じて認めるわけにはいかないとの結論に至ったので、ここに抗議声明を発表するものである。”

2013-12-19 15:25:28
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”2,ICRP の勧告でも、積極的な住民参加による意思決定や健康管理の充実を強調している 今回の原発事故に伴う住民避難の基準は、ICRPによる2007年と2009年の一般勧告、及び2011年に福島事故後に出された文書によるところが大きい。”

2013-12-19 15:26:31
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”その中で事故収束後に汚染が残る地域での居住を選択した場合「1~20 ミリシーベルトに抑える べき」とされており、長期間にわたる可能性があるならば、「その幅の中でも可能な限り低い基準を設定し、線量低減のための最大限の努力の継続が前提」と明記されている。”

2013-12-19 15:27:06
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”このように年間20ミリシーベルトは「緊急対応時の一時的指標」でしかなく、「帰還可能な汚染水準として示されてきたものではない」。”

2013-12-19 15:29:03
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”さらに、比較的線量が高い地域での居住では、「地域住民の健康管理体制の充実が不可欠」で、方針決定への住民参加とともに最終的には各個人の決断が重要であることも 強調されている。”

2013-12-19 15:29:40
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”福島事故後に政府や関係諸機関がとった実際の対応は、人権保護の観 点からも厳しい国際的批判にさらされている。2012 年10月に日本で行った調査にもとづく「国連人権理事会からの特別報告」(以下「グローバー報告」)は、

2013-12-19 15:30:58
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

原発に関する情報が国民に共有されない制度の不備と、事故後の政策決定への住民参加の不足について警鐘を鳴らし、社会的弱者も積極的に参加できるシステムの整備を求めている。”

2013-12-19 15:31:36
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”今後、地域住民の間で低線量被ばくに関する情報を共有し、帰還の条件についても住民が議論に積極的に参加できる場が形成され、的確に政策決定に反映されるシステムが確保されねばならない。今回の『考え方』では、住民参加の保障が全く不十分である。 ”

2013-12-19 15:32:23
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”我々は、ICRP勧告よりも大きく後退した“年間20 ミリシーベルト迄を帰還可能水準”と緩和する『考え方』に強く抗議する。”

2013-12-19 15:32:47
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”3,個人線量計による計測結果を重視することで、被ばくに対する個人責任や新たな社会的問題を生み出す危険がある 今回の『考え方』では、空間線量から予測される被ばく線量ではなく、個人線量計を用いた各々の計測結果を、個人の生活設計や管理にも用いるという考え方が示された。”

2013-12-19 15:33:46
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”線量計による被ばく管理は、仕事上やむをえない被ばくで利得を得る労働者や放射線取扱者にとっては、必須の要件である。”

2013-12-19 15:34:28
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”しかしながら、個人線量計の測定が被ばくの実態を調査する一手段ではあっても、過剰な被ばくが利得どころかリスク増加にしかならない地域住民にとって、被ばくの多寡が個人責任に転嫁される恐れもある。”

2013-12-19 15:34:45
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”また、ガラスバッジ等の個人線量計による計測では、α 線やβ 線による内部被ばくは計測されず、γ線についても、計測は線量計の前方からの線量が中心で、その使われ方によっては被ばく量が過小評価されかねない結果に陥る恐れが多分にある。”

2013-12-19 15:35:13
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”さらに個人に被ばく管理を押し付ける線量計の利用は「被ばくした個人」を特定することにもなり、人権を守る上で新たな社会的影響をもたらしかねない。”

2013-12-19 15:36:03
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”特に屋外活動による被ばくを避けたい小児や妊婦にとってその行動を必要以上に制約することにつながりかねず、新たな風評被害や社会的差別を防ぐ面からも、住民全体に適用するにはあまりにも問題点が多い方法と考える。”

2013-12-19 15:36:32
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”個人線量計による計測結果は、その人個人のデータであり、決して帰還基準などに使用すべきでない。。住み続ける地域環境の規定である規準汚染度は、その地域の汚染度を客観的に表す「空間線量」(ICRP基準)や「土壌汚染」(ウクライナ基準)を使用した基準値でなければならない。”

2013-12-19 15:38:49
Yuri Hiranuma @YuriHiranuma

”我々は、『考え方』の“個人線量計による計測結果を重視する”基準値設定に強く抗議する。”

2013-12-19 15:39:14