#完全ノープラン艦これ与太話 【ファックアップ・ザ・ヴェイル・オブ・イノセント・ホワイト】 #4
(立ちはだかるは『羅針盤』……装備妖精四天王、マスターターン・クリタ!北上らは『猫』の出現を利用し、2艦隊による挟撃を成功させる!霧島らの猛攻により、戦闘形態に変型した羅針盤クモ要塞は爆沈。残るはクリタ搭乗機、殺人ブレードで天を舞う羅針盤オートジャイロのみだ!) #KZNPLN
2014-02-20 20:59:06BRRTATTT!!!BOOM!!BOOM!!BATTTTT!!飛龍の烈風が対空戦闘機銃を撒き散らし、羅針盤ジャイロへ追いすがる!対するクリタも小口径砲で応戦!火力の差は歴然だが、烈風の恐るべき3次元運動能力の前では火力ゼロも同然だ!膠着状態! #KZNPLN
2014-02-20 21:07:09だが、鋼の装甲で機銃弾をものともせぬ羅針盤ジャイロ本体と違い、クリタ自身はカラテで防御するしかない!カラテ!操縦!カラテに次ぐカラテ!操縦!阿賀野の暗黒ラムアタックにより低下した運動性が、遅効毒めいて徐々に戦局を変えていく! #KZNPLN
2014-02-20 21:10:46膠着戦闘の最中、飛龍は常に走り続け、爆雷投射を回避しながらベストな発着艦ポイントへ移動し続けていた。飛龍は中型空母である。翔鶴型のような巨大な艦載スペースや、強大な馬力こそないが、燃費と小回りに関しては正規空母でも随一である。 #KZNPLN
2014-02-20 21:16:19飛龍には業を煮やし、大型爆弾を抱えた流星をジャイロに突撃させる選択肢もあったろう。だが飛龍はそれをしなかった。それが大局を見やった選択であったのか、少ない搭載数を考えての事なのか。あるいは先の大戦での、苦い記憶がそうさせるのか。いずれにせよ、それが幸を奏した。 #KZNPLN
2014-02-20 21:21:16「NYAAAA!!!」霧中より巨大猫出没!戦闘空域へ襲い掛かる!烈風は回避するが、物理的に不可避の位置にいたクリタには回避不能!殺人ブレードで迎撃をこころみる!「イヤーッ!!」ブレードが巨大猫を切り裂く!一撃必殺! #KZNPLN
2014-02-20 21:24:25だがその刹那!いかな高速回転する鋭利な刃物とて、巨大物体を切断するさいに速力が落ちぬ事など有り得ぬ……一瞬の停止!それが致命的となった!「ウラララアーッ!!」 #KZNPLN
2014-02-20 21:26:00艤装から煙を吐きながら、羽黒が眼前にいる!巨大猫の出現箇所へ先回りし、出現と共にしがみついていたのだ!「鎮守府艦娘ナメんなァ!長いこと猫と暮らしてれば、猫が出そうな所くらいなんとなくわかるんですよ!」なんたる達観!もはや彼女らと『猫』との関係は同居人を超えている! #KZNPLN
2014-02-20 21:29:38「イイイヤアアーーッ!!」無慈悲なゼロ距離カラテ!羽黒の膝蹴りがクリタを捉える!防御!ガードと同時に腿の魚雷管が火を噴く!ナムサン!ゼロ距離雷撃!なんたる捨て身の戦法か!羽黒の右脚を爆風が焼く!脚が千切れ飛ぶような激痛!だが歯を食いしばり意に介さぬ!追撃の構え! #KZNPLN
2014-02-20 21:36:24「イヤーッ!」バチィッ!!炸裂音!だがクリタにダメージはない!……いや、これはどういう事か!?無傷のクリタが困惑している!「……これ。残念ですね。二度目はないんですよ。こういうのって」羽黒の左手は、ジャイロから突き出した警棒を掴んでいる!火花を散らす特異な警棒を! #KZNPLN
2014-02-20 21:39:23「ごめんなさい。この手袋絶縁体なんですよ。さっきはまんまとやられちゃいましたけど。はい。私自身は気付いてないですね。一瞬気絶してたので。でも阿賀野ちゃん聞いてましたよ。さっき私が落ちるとき。爆発音の前に悲鳴がしたんですって。これでしょう?電気警棒」 #KZNPLN
2014-02-20 21:42:40羽黒の追撃はフェイントだ!クリタのカラテ防御後、追撃を狙ったカウンター電気警棒を誘い、それを掴む為の!「イイイヤアアアアアーーーーッ!!!」羽黒の追撃!右拳を叩き込み、次いで砲門が炸裂!爆発の勢いで右腕が後ろへ飛ぶが、羽黒本体は対空!警棒を掴んでいるからだ! #KZNPLN
2014-02-20 21:45:35クリタは砲撃パンチをガードしている!だが電気警棒は出せぬ!「イイイヤアアアアアーーーーッ!!!」羽黒の更なる追撃!右拳を叩き込み、次いで砲門が炸裂!爆発の勢いで右腕が後ろへ飛ぶが、羽黒本体は対空!警棒を掴んでいるからだ! #KZNPLN
2014-02-20 21:46:32クリタは砲撃パンチを再度ガード!だが電気警棒は出せぬ!「イイイヤアアアアアーーーーッ!!!」羽黒の再三に渡る追撃!右拳を叩き込み、次いで砲門が炸裂!爆発の勢いで右腕が後ろへ飛ぶが、羽黒本体は対空!警棒を掴んでいるからだ! #KZNPLN
2014-02-20 21:47:21「イヤーッ!イヤーッ!イイイイヤアアアアーーーーーッ!!!!!」羽黒の右拳は焼け焦げ、手袋は燃え落ち、手の肉は剥がれ、指はいまにも千切れそうだ!だが、耐えた!耐え抜いた!いつまで!?クリタのガードが解けるまでだ!!「イ!ヤーッ!!」ノーガード!最後の一撃!炸裂! #KZNPLN
2014-02-20 21:50:49CRAAAAAASH!!!!操縦席が大爆発!!さしものクリタもこれはひとたまりもない!操縦席を撃ち抜かれ、力なく転落する羅針盤ジャイロ!羽黒はジャイロを蹴飛ばし、崩れ落ちる巨大猫の残骸にしがみついた。 #KZNPLN
2014-02-20 22:14:19クリタはだがしかし、不屈の闘志で再び操縦桿を握る!転落するジャイロを無理矢理上向かせ、再び高みへ舞わんと天を仰ぐ! #KZNPLN
2014-02-20 22:16:12天を仰いだクリタの目に、白き霧の空より舞い落ち来る、恐るべき殺意を湛えた機影群が映り込んだ。……帝国海軍空技廠D4Y2a!彗星一二型甲!「オノレーッ!!」BOOM!!BOOM!!KABOOOOOOOMMMM!!!! #KZNPLN
2014-02-20 22:21:37――飛龍は最後の艦載機が着艦したのを確認し、この戦いが始まって初めて、その場で足を止めた。肩が上下し、出来損ないの管楽器のような音を立て、咽を焼き切るような激痛が襲う。背後では、機関部の爆発炎上した羅針盤ジャイロの残骸が沈みゆく。 #KZNPLN
2014-02-20 22:25:01「おぼえておきなさいーっ!次はこうはいかないぞ!」辛うじてジャイロから脱出したクリタが、パラシュートで遥か遠くへ落下しながら、呪詛めいてこちらへ叫ぶ。飛龍は聞く耳を持たない。重い足を再び動かす。……東へ!オリョール海の最深部へ! #KZNPLN
2014-02-20 22:27:21「あっちは終わったようだぜ」「そうだね」雷撃で『猫』を散らしながら、木曾が北上に言った。「だったら。こっちはおれに任せな」「えっ?」パシン!北上の右手を、木曾の右手が叩く。北上の右手には、綺麗な銀の指輪が握られていた。 #KZNPLN
2014-02-20 22:29:58「おまえが言ったんだろ?飛龍に。『ケッコンしてくれ』ってよ。おれは聞いてたぜ。なら、お前が行かねーと。それを言った奴が、それ言われた奴に、渡すモンだろ?こいつはよ」木曾は北上の背中を叩いた。「こっちは任せろ。行って来い!」 #KZNPLN
2014-02-20 22:32:15「わかった!ありがとう!」木曾は返事の代わりに手を振り上げた。こちらへは向かなかった。それで充分なのだ。北上もまた、木曾を振り返らない。東の水平線で、阿賀野が巨大艤装を振り回している。進路の『猫』駆除だろう。余裕綽々のヴァージンロードではないようだ。急げ! #KZNPLN
2014-02-20 22:35:15