【実況】 クライ・ハヴォック・ベンド・ジ・エンド #4(発掘)
@SUKElll レガシープレイヤー=サン「貴様のせいでエクテンを落ちたはずのカードは高騰!住民の生活もままならぬ! ……モダン殺すべし!」 #NJSLYR
2011-09-20 13:51:21ロッカールームめいて正方形の四角い鉄扉立ち並ぶ通路を歩く編笠姿の男の足取りは重い。この扉群はロッカーではない。コフィン・ホテルのおよそ最もひどい営業形態であり、中には一人ずつ、生きた労働者がスシ詰めで眠っているはずだ。編笠の男は溜息をひとつ吐き、エレベーターに乗り込む。
2011-09-20 13:56:37ボクシングチェスに対抗して空手将棋。「今も昔も棋士は空手を極めた奴が上を行く!イヤーッ!」 #NJSLYR
2011-09-20 13:57:48「ロビーに到着しました。出るドスエ」マイコ音声すらもがどこか剣呑で、彼はひどく侮辱された気持ちになる。だがこれからは毎日このマイコ音声を聞く事になるのか。この生活に慣れねばならないのだろうか。
2011-09-20 14:03:27「ナンデ!?《精神的つまづき/Mental Misstep》禁止ナンデ!?」ウィザーズ=サンの禁止改訂に8kでオブツダンめいたMMを入手したレガシー・プレイヤーは失禁、禁制品の十手と神ジェイス=サンを買い占めたモダン・プレイヤーは爆発四散!コワイ! #NJSLYR #MTGJP
2011-09-20 14:06:01慣れる?この環境に?慣れるほどにこの生活を今後も維持できるのか?手持ちはもうあまり無い……。男は暗澹たる気分で考える。とにかく仕事……日銭を稼がねば。玄関のノレンをくぐって外に出ると、そこは第13層の「屋外」……それは巨大な洞窟のようでもある。
2011-09-20 14:08:03はるか頭上には最小限の鉄骨を張り渡して補強しただけの、地盤むき出しの層天井。足元の地面は硬い粘土質そのままだ。鉄条網で根元を覆われたタングステン・ボンボリが要所要所に配置され、この暗鬱な世界を照らし出す。道端ではコフィン・ホテルにすら泊まれぬ者らがゴロ寝している。
2011-09-20 14:13:43男は首を巡らし、列を為す人々を見やった。バス乗り場だ。次々にバスがやって来ては、人々をピックアップしてゆく。行き先はリフト駅、あるいはこの同じ13層のどこかの現場だ。「仕事……」男はヨロヨロと列に加わろうと歩き出した。「おい待て。券あるのか券」くたびれた制服姿の人間が呼び止める。
2011-09-20 14:18:29#NJSLYR チケット重点ですかー。ハンコ・ビューロクラシーネタがいつ投入されるかドキドキしてます。
2011-09-20 14:27:23「券?」編笠の男が鸚鵡返しにすると、制服の男は舌打ちした。「あのな、仕事の手配はあっちのセンターなの!ワカル?」制服の男は高台の建物を指差す。瓦屋根のその建物には巨大な看板が掲げられ「手配のセンター」と書かれている。「券無い奴は無い、今日の仕事はもう無い!早い者勝ち!」「な……」
2011-09-20 14:40:01「邪魔!」制服の男が無慈悲に言い捨てた直後、後ろからやってきた労働者が編笠男の背中を押し退け、制服の男に無言で券を渡した。「ハイ、あんたはあっちのバスね。ハイ。次の人。ハイ……おい、邪魔だ、いつまでも立ってるんじゃないよ。排除させるぞ」「……!」なんたる横柄!編笠男は拳を握った。
2011-09-20 14:43:46だが直後、わなわなと震える拳は力無く下ろされた。怒りのままにこいつを殴り殺しても騒ぎになるだけだ。そして一銭にもならない。無駄なカロリーの消費にしかならないのだ……。編笠男は肩を落として踵を返した。「カスめ」容赦ない侮蔑がその背中に吐きかけられる。
2011-09-20 14:47:21編笠男はトボトボと坂を下って行く。己の不遇を嘆かずにはいられない。キョートへ来てからボタンを掛け違えたように何もかもうまくゆかぬ。仲間ともはぐれ、あっという間に下層……もはや当初の覇気は失せた。何がマズかったのか、未練がましく記憶を辿り脳内でシミュレーションを繰り返すばかり。
2011-09-20 14:54:0213層に降りて来たばかりの頃はまだ良かった。鉱山で仕事もあった。いずれ上へ戻るつもりだった。だが彼が暮らしていた区画は突然現れたメガコーポ勢力によって理不尽に閉鎖された。遠くで不吉にライトアップされる製鉄所めいた無骨な建造物を恨めしく見やる。かつて彼が生活していた区画の現在を。
2011-09-20 14:59:39「フー……」彼はもう一度溜息をつき、視線を戻した。彼は目を見開いた。目の前を、よく肥ったバイオモグラが横切ったのだ。「なんだと!」彼はそれを追って駆け出した。周囲を見回す。誰もいない!「おっ、俺のものだ!」
2011-09-20 15:03:31脂肪とうまい肉を震わせて逃げるバイオモグラに彼は飛びかかった。「イヤーッ!」アメリカンフットボール選手めいて見事にダイビング・キャッチ!「タンパク質ヤッター!」その後方から走り来る輸送バス!アブナイ!彼はモグラを抱えて咄嗟に横に転がり、轢き殺されるのを回避!「ザッケンナコラー!」
2011-09-20 15:13:13#njslyr 底辺プロレタリアートの鬱鬱とした描写にどんよりしていたが「タンパク質ヤッター!」で吹いた。螺旋力のありそうなバイオモグラだ
2011-09-20 15:18:58