みはる鎮守府のあれこれ

みはる宅の鎮守府のメモ書きまとめ。いつか形になるかもしれないしならないかもしれない。基本メモなので支離滅裂だったりする。
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みはる @VioLatE17

「実はね、長門さんに令状がきてる」「そうか…どんな内容なんだ?」「提督が直々に、今から読み上げてあげよう。えーっとね」

2014-09-03 00:39:57
みはる @VioLatE17

【貴鎮守府第一艦隊旗艦《戦艦長門》ハ重度ノ『記憶混濁』『自傷癖』『被虐体質』ガ見受ケラレル也。ツイテハ旗艦ノ変更ヲ勧言、第一艦隊旗艦ノ責務怠慢ヲ予見スルモノ也】

2014-09-03 00:40:56
みはる @VioLatE17

「だってさ」「…そうか」「まずは質問。ここに書いてある症状に自覚がある?」「…一つ目、記憶混濁は自覚がある。二つ目、自傷癖について、これは…まぁ、そうだな。自覚はある。最後の一つは…全くもってその気はないつもりでいた」「了解。正直に言ってくれて助かるよ」

2014-09-03 00:43:18
みはる @VioLatE17

「記憶混濁から聞こうか。君がここにきた時から君は言っていたね。『私には私以外の記憶がある』と」「間違いない。私は、今の私以外の記憶がある。貴方ではない提督の記憶、ここにはいない艦娘の姿の記憶。そして、他でもない私が沈んでいく記憶が、ある」

2014-09-03 00:49:29
みはる @VioLatE17

「少なくともはっきりわかる記憶で私は5度、生き死にを繰り返しているはずだ。最初の鎮守府で何が起こったのかはもうわからないが、あとの4度はほぼ完全に思い出せる」「なるほど」「…こんなことを提督の前で言って良いのかわからないが」「いいよ。教えて」

2014-09-03 00:54:34
みはる @VioLatE17

「ここで建造されたはずの私には、過去の記憶があった。直前まで私は冷たくて暗い場所にいたはずなのに、気づいたら私はこの鎮守府にいた。意識が薄れて、自分が自分で無くなるような、そんな感覚を掴みそうになって、それは私から離れていってしまった」

2014-09-03 00:52:08
みはる @VioLatE17

「2度目の長門≪私≫には、愛し愛された存在がいた。そのひとは優しくて、本当は戦いたくなどないといつも言っていた。深海棲艦とも、いつかは話し合えて和解できると信じていた。今考えるとあまりにも愚かで日和った発言だな。それでも長門≪私≫は彼を愛していた」

2014-09-03 00:57:49
みはる @VioLatE17

「あぁ、誤解しないでほしいのはこの感情は今の私の気持ちではない。私は確かに長門≪私≫だったけれど、今現在の私は長門≪彼女≫ではない。生々しい恋愛映画を見ているようなものだよ…話を戻すが、私はその時は確かに彼を愛していたんだ。ひとを愛するという気持ちを正しい意味でわかっていた」

2014-09-03 01:00:13
みはる @VioLatE17

「彼がある時言ったんだ。『僕がこれから話をつけてくる』と… その頃は深海棲艦の勢いも全盛期より大幅落ちていて、海もかなり穏やかになっていたよ。そんなもの、一時の平穏でしかないことを知っていたはずなのに、長門≪私≫はあろうことか彼を信じて送り出したんだよ。なんと莫迦げていたことか」

2014-09-03 01:07:04
みはる @VioLatE17

「それで、彼はどうなったの…って聞くまでもないか」「提督のお察しの通りさ。彼は深海棲艦と共に海に沈んだよ」「残された長門さんは、どうしたの?」「残された長門≪私≫は、当然の如く後を追ったさ。深海棲艦達は無防備な私を容赦無く打ち落として、沈めた。後は最初に話した通りだよ」

2014-09-03 01:08:16
みはる @VioLatE17

「意識が薄れて、自分が自分で無くなるような、そんな感覚を掴みそうになって、それは私から離れていってしまった…だっけ」「あぁ…そして気づいたんだ。長門≪私≫は長門≪彼女≫を繰り返している、って」

2014-09-03 01:15:37
みはる @VioLatE17

「その時の提督は、厳しい人だった。練度向上のために何度も大破しては入渠し修理した。それが当たり前だった。私は大破して死にそうになる度に思っていたことがあった。このまま死んだら、別の長門≪私≫になれるのだろうか、なんて」

2014-09-03 01:17:26
みはる @VioLatE17

「結果はその通り、長門≪彼女≫は長門≪私≫になった。なれてしまったんだ。そこから私は、死という概念がわからなくなってしまったよ。私はもはや、人間はおろか、艦娘でもないのかもしれない。これでは、単なる化け物と呼ばれても致し方ない」

2014-09-03 01:25:50
みはる @VioLatE17

「今の私にはもう、2度目の長門≪彼女≫の気持ちを持ってはいないと言ったが、以前はまだ、微かに残っていた。後悔と恋慕の残滓が身体に染みついていた。でも、何度も繰り返した今ではすっかりわからなくなってしまった。悔いるということも、愛するということも」

2014-09-03 01:30:01
みはる @VioLatE17

「少し前に酒匂の話をしたと思うが」「うん。いつの時の長門さんなのかはわからないっていう話ね」「そう、それだ。あの時にもう、既に私は後悔の気持ちはなかったんだ。申し訳ないことにね…酒匂に思った感情は、ただ羨ましいだったよ。深海棲艦に真っ正面からぶつかって死ねる、なんて」

2014-09-03 01:34:55
みはる @VioLatE17

「何故、それほどまでに死を求める? 生きていることほど、素晴らしいことはないと思うのに」「あぁ、生きていることは素晴らしい。素晴らしいよ。でも、今の私の中で、生きることの素晴らしさより、好奇心が勝ってしまっているんだ。死ぬことへの好奇心を、止められない」

2014-09-03 01:40:19
みはる @VioLatE17

「生きているから、生き続けているからこそ、死を知りたくなる。死とは何か、私が何度も何度もすんでの所で掴み逃しているあの感覚は、何処へ続いているのか。あれさえ知れれば、もう何もいらない。あれさえ感じられれば満足なんだ。そこまでの願望となってしまったんだ」

2014-09-03 01:43:27
みはる @VioLatE17

「…すまない提督、少し飲みすぎたみたいだ。頭が痛い」「あぁそれは申し訳ない。でも、ありがとう。長門さんのこと、少し分かった気がするよ」「そう言ってもらえたなら、付き合った甲斐がある」「洗面所行かなくて平気?」「大丈夫だ、ビッグセブンを侮るなよ。おやすみ、提督」「ん、おやすみ」

2014-09-03 01:47:42
みはる @VioLatE17

この後執務室を出た長門さんは本当はお酒なんて一ミリも飲めないから自室に戻ってげーげー吐いてげっそりしながら拒否反応を起こせる自分の身体が面白くてしょうがなくて荒い息吐きながら真っ青な顔しながら笑ってる

2014-09-03 01:50:41
みはる @VioLatE17

しばらく日が経ってから日向にこのこと言ったら爆笑された上に酒に強くなれとか言って大量に渡されたからまたちびちび自室で飲んでるけどその度に拒否反応起こしてげーげー吐いてる けどそれも長門さんにとっては娯楽みたいなものだからねじ曲がった意味で日向は良いことをした

2014-09-03 01:53:17

長門さんと島風の話。

みはる @VioLatE17

「長門」「ん、あぁ島風か。どうした」「ご飯だけど」「そうか、もうそんな時間か…出撃すると、時間が経つのは早いな…」「向こうで食べるなら、一緒に行くよ」「…うん、行くか。せっかくのお誘いだしな」「…今日は日替わりが美味しそう」「なら、そのオススメの日替わりにするかな」とかいう会話

2014-09-19 23:33:31
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