更新 2016年7月8日作成 2014年9月17日

艦これ　ワールズエンド　まとめ

Twitter艦これSSまとめ。紫の空、赤い海。人類VS深海棲艦。その戦いから1000年後。これは、辿るべきではなかった、とある未来の物語。

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その感情は、三式輸送艇とされるーー心優しい少女には、とても似つかわしくないもので。同じように、彼女と接続されたーーこれから生まれてくるまるゆ達も、同様の歪みを抱えることとなる。そのまるゆが抱いたものと同じ、海の底よりも濃厚で濃純なーー殺意というものを。 #艦これWE

2016-07-05 23:08:01

まるゆだって、持っている。ーー心の奥底に濃密に凝縮された、深海棲艦への殺意を。 #艦これWE

2016-07-05 23:08:12

それは、誕生時から心の奥底に刷り込まれた、敵意とはまったく別のもの。相手がこの世界に生存することを許さない、絶対的な決意といえる。 #艦これWE

2016-07-05 23:08:23

この、文明という鉄の檻は、人間が作り上げたものだ。人間だけが、使っていいものだ。おまえ達のおもちゃなんかじゃない。──本来はおまえ達が触れることすら許されないほど、神聖なものなのだと。 #艦これWE

2016-07-05 23:08:34

だから、まるゆ達は、殺すことにしたのだ。かつて人間がされたように、一匹残らず──あいつらを陸上から消し去ってやることにしたのだ。 #艦これWE

2016-07-05 23:08:44

文明を人の手に取り戻すために。 ──たとえ、そこに、それを操る人間がもう一人もいなくとも。他者に利用されてさえいなければ、それは、ヒトの手に戻ったのと同じことだ。 #艦これWE

2016-07-05 23:08:56

無論、諦観はあった。魚雷の一つも持てぬこの身が、いったいどうしてあの悪鬼どもに対抗しうるのかと。だが。ああ！奴らは愚かだった。よもや自ら、このまるゆに武器を与えるなんて。 #艦これWE

2016-07-05 23:09:07

ちゃり、とケッコン首輪と呼ばれるものに触れる。たとえ、四肢がちぎれ飛んでもいい。相手の首筋に噛みついた状態で、この首輪を起動させることさえできればいい。 #艦これWE

2016-07-05 23:09:17

首輪の爆発はまるゆの首をたやすく飛ばしてしまうだろう。けれど、それは、噛みついた相手の首をも同時に離断せしめることとなる。 #艦これWE

2016-07-05 23:09:26

目指すのはただ一つ。まるゆの数が、総量ですべての深海棲艦を上回ることが必要だ。そうなれば、まるゆ一人が十分に深海棲艦一人を殺害しうるのだ。 #艦これWE

2016-07-05 23:09:36

ちゃり、とまた、ケッコン首輪をいじる。木曾さんが、危ないぞ、やめろよと止めてくるけれど、そんなことはできない。これは、まるゆの最後にして最大の武器だ。何一つ力を持たないまるゆに奇跡的に許された、反逆の手段なのだ。 #艦これWE

2016-07-05 23:09:49

危ないことなどあるものか。恐れることなどあるものか。ふふ、と笑みが漏れるのを止められない。ケッコン首輪。むしろ──まるゆにとって、これほど愛おしい存在はいなかった。 #艦これWE

2016-07-05 23:09:59

第六章：『憎悪』　終 #艦これWE

2016-07-05 23:10:08

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