ヴァイキングの伝統ボードゲーム「ネファタフル」

ヴィンランド・サガの15巻に2コマだけ出てくる謎のボードゲームがあります。  これはHnefataflという伝統ゲームです。  このゲームについていろいろ調べまとめました。
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tenpurasoba @tenpurasoba4

ヴィンランド・サガ15巻にちょこっと出てくるヴァイキングのボードゲーム「Hnefatafl」について検索して分かった範囲で軽く呟いていきます。 pic.twitter.com/3X9yVcyJdL

2014-10-28 23:58:00
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by mararie CC BY-SA 2.0

これなんてゲーム?

戦闘員ディー@たけのこ攻防 @DEE_worldslayer

ヴィンランド・サガの15巻読んでると、見たことあるようなゲームが!調べてみると、Hnefataflっていう伝統ゲームで、5世紀から遊ばれているバイキングのゲームらしい pic.twitter.com/oE0wxQ9nLK

2014-10-25 16:53:24
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 元々ヴィンランド・サガを愛読していたのですが、こちらのツイートで改めて興味をもちました。

tenpurasoba @tenpurasoba4

Hnefataflについて 0. 漫画ヴィンランド・サガの15巻に少しだけ出てきたヴァイキングのボードゲーム”Hnefatafl”。 読み方は「ネファタフル」。 頭文字のHは発音しない黙字となります。

2014-10-30 23:13:20

 ナイト(Knight)やアワー(hour)などと同じですね。

tenpurasoba @tenpurasoba4

ヴィンランド・サガ15巻に出てくるHnefatafl。 大英博物館のネットショップで25ポンド(4350円)で買えるようです。 britishmuseumshoponline.org/chess-sets+gam… pic.twitter.com/WTK1NnQhql

2014-10-26 00:11:30
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ネファタフルはどんなゲーム?

tenpurasoba @tenpurasoba4

Hnefataflについて① Hnefataflはヴァイキング時代にスカンジナビアで行われていた戦略ボードゲームで、アイスランド、英国、アイルランド、およびラップランドでも広く行われTaflゲームと呼ばれていたようです。 pic.twitter.com/QKm5xgH3zB

2014-10-29 00:02:03
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by Berig CC BY-SA 3.0

 詳しくは、下記の歴史にて言及します。

tenpurasoba @tenpurasoba4

Hnefataflについて② アイルランドではBrandub、ラップランドではTablut、 ウェールズではTawlbwrddと呼ばれそれぞれ盤上の初期配置が異なりました。 pic.twitter.com/ix8066cDnr

2014-10-29 00:06:38
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Taflの初期配置

Hnetafafl(スカンジナビア)
上のツイートの写真

Brandubh(アイルランド)

Tablut(ラップランド)

tenpurasoba @tenpurasoba4

Hnefataflについて③ ルール概要は 1.中央側(王コマ有)、周辺側に分かれて対戦する 2.周辺側は王捕獲、中央側は王を四隅のどこかに脱出で勝利 3.コマは縦横どこまでも進める 4.ハサミ将棋の要領で縦か横で挟めば獲れる pic.twitter.com/728sMoKAe6

2014-10-29 00:10:07
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補足

・中央のマスは玉座、四隅のマスは城塞とよばれ、
 王のみが侵入できます。

・敵のコマは縦、もしくは横の両側を挟む事で取る事ができます。

・王のコマは四方向を取り囲むことで取る事、即ち勝敗が決まります。

・端の縁や王しか入れないマスで挟んでコマを取る事もできます。

tenpurasoba @tenpurasoba4

Hnefataflについて⑧ 動画でプレイの様子をコマ送りで見る事ができます。 ちなみに相手のコマを挟むことを「鉄床とハンマー」と表現するようです。 挟んで叩く!というイメージでしょうか Hnefatafl: youtu.be/LLuXg16irNY @YouTubeさんから

2014-10-31 23:24:33
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tenpurasoba @tenpurasoba4

Hnefataflについて④ 今日でも良く遊ばれているようです ルールについてはここら hnefatafl.net/englisch/ehnef… hem.bredband.net/b512479/ ヴァリアントはここが詳しいです aagenielsen.dk/tafl_rules.html

2014-10-29 00:12:52

ネファタフルの歴史

tenpurasoba @tenpurasoba4

Hnefataflについて⑨ スカンジナビアで発祥し、ヴァイキングの侵略や交易に伴いアイスランド、ブリテン島、西欧、東欧と広く普及します。(写真は発掘されたガラス製のコマ) ですが中世代に徐々にチェス人気に押されて衰退したようです。 pic.twitter.com/DqxHBLATXw

2014-10-31 23:28:24
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by Berig CC BY-SA 3.0

 スカンジナビアで発祥したHnafataflは北欧各国に広まり、各地域のバリエーションで遊ばれていました。

 中世初期の8世紀から11世紀の間に盛んに遊ばれましたが、やがてイスラムより伝播したチェス人気に押されて徐々に遊ばれなくなっていきます。

 最後に遊ばれた記録があるのが、ウェールズで1587年、ラップランドで1723年でした。
 その後100年近く完全に忘れ去られたゲームとなります。 

tenpurasoba @tenpurasoba4

Hnefataflについて⑤ ヴァイキング時代には他にチェスのSkáktafl、バックギャモン風なKvatrutafl、キツネとガチョウの原型のHalataflなどがあったようです pic.twitter.com/FH6FTum4TR

2014-10-29 00:18:48
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