意識のない社会人今吉

徹夜してまでWC観に来た結果がコレかよ。
1
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

ウソだろ…? もう3位決定戦始まるぞ。何かあったのか、事故に巻き込まれたとか…? 選手達の表情にも徐々に不安の色が混じる。 何にせよ、このまま原澤監督が来なかったら、

2014-12-29 09:45:06
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

動揺して打ち間違えた。オレが監督に…!?

2014-12-29 09:55:04
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

練習試合なら多少は指示出した経験もあるが…公式試合で、しかもWC決勝戦でなんてムリだ。オレは新卒ちゃんだぞ!? …リコちゃんにも出来てたならオレだって…いや、アレは経験の成せる技か…

2014-12-29 10:00:07
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

東京なう吉!…往復の新幹線代を甘く見とったわw

2014-12-29 10:00:09
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

……落ち着け、森山由孝。今1番しっかりしなきゃいけないのは誰だ? オレだろ。深呼吸、深呼吸。

2014-12-29 10:05:07
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

代わりに監督が出来そうな人を呼ぶしかないな。景虎さん、が1番だが、あいにく実況席だ。となると、やっぱリコちゃんか。客席にいるはずだし経験も十分だ。大丈夫。大丈夫だ。

2014-12-29 10:10:04
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

リコちゃんに電話をしたが出ない。そうだよな…真剣に3位決定戦を観てるだろうしな。留守電とメールとLINEと…メッセージは残した。あとは待つしかないか… ここでじっとしてるなら開場中探した方が…? この広い中で見つかるわけねーし、今オレがここを離れるわけには…どうしたらいいんだ。

2014-12-29 10:15:07
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

とりあえず今は選手のメンタルケアが第一だ。 「みんな聞いてくれ。監督は相田さんに頼むことにした。もうすぐ来てくれると思う」 情けないことに声が震えた。これじゃウソとバレバレだ。皆「良かった…」と言いながらも表情は曇ったままだ。 重い空気の中、控え室のドアが叩かれる乾いた音がした。

2014-12-29 10:20:02

_

意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「すみません、取材いいですかー!」 何だよ、こんなときにっ… 良いわけないだろ。試合前のインタビューは断ったはずなのに…! 「すみません、困ります…っ」 「監督やエースから一言でいいんで!」 「ああ、インタビューならオレが答えますよ」 取材班の後ろからスーツを着た男が現れた。

2014-12-29 10:25:02
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

チームのことなんか何一つ知らないはずのソイツは次々と質問に答えていく。 「エースから、と言われても困るんですよね」 むしろ気の効いた回答が小気味良い。 「ウチはどこからでも誰でもゴールを狙える、」 「桐皇学園はチーム全員がエースですから」 と、花宮は不敵な笑みを浮かべた。

2014-12-29 10:30:04
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

花宮の力強いインタビューは一瞬で部員達の心を掴んだ。そりゃあエースっつわれたら嬉しいよなー…くそっ。 「すみません、実行委員会に話をつけるのに手間取って遅れてました。本日、監督代理を務めさせていただきます、花宮です」 原澤式・型に囚われない(フォームレス)スカウトには驚かされる。

2014-12-29 10:45:06
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「原澤監督は来る途中で交通事故に合われ、今病院で手当てを受けています」 選手達がどよめく。そこでなんで花宮に頼もうと思ったんだよ…泣 「大丈夫。きっと間に合います。監督が到着されたときリードで迎えましょう!」 不安が士気に、ピンチがチャンスに変わった。すごい。見事な人心掌握術だ。

2014-12-29 10:50:06
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「…感謝する。でも、オレはまだ先日のことも許してないし、ヘンな指示出したら怒るからな」 部員達に聞こえないよう小声で、資料を見ている花宮に言った。 「オイオイ、ただオロオロしてただけの分際で何か勘違いしてね? 今オレが帰ればお前らの負けは確定すんだよ」 花宮は舌を出して笑った。

2014-12-29 11:05:05
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「来て下さってありがとうございます。宜しくお願いします花宮監督、だろ?」 「っ〜!!」 「ふはっ、いい表情(カオ)だな?」 悔しい。でも、花宮の言う通りだ。オレは無力だった。 花宮が資料から顔を上げてオレを見た。 「切り替えろ」

2014-12-29 11:10:04
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「それ加害者側が使う言葉じゃねーだろ」 「今テメェがやるべきことはオレに文句言うことじゃねぇだろ」 「……そうだな。ちょっと出てカワイイ女の子を探してくる」 「わかったならいい…って、ハァ!?」 双眼鏡を持って控え室を出た。

2014-12-29 11:15:06

_

意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

眠過ぎて目ぇ開かんけど、しゃーない。 >>開★眼<< 開場中を見渡し知った顔を探す。まず探すまでもなく目に飛び込んできたのは関係者席に座っとる赤司。スポンサーやしな。…恐らくは仕事用の人格(アカウント)でログイン中やろな。 …お。おるおるw 桜井、若松、諏佐や。桃井はおらんな。

2014-12-29 11:25:05
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

「何や、みんなで見とるならワシも誘ってーな」 3人の背後から近づき声をかけた。 「今吉さん!?」「今吉さん!?」「今吉!?」 (慣れとるけど)妖怪ウォッチでもするような目で見られる。 「大阪にいるんじゃなかったんすか?」 「見てみ、このスーツ。仕事からそのまま来たんやて」

2014-12-29 11:30:08
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

「お元気そうで何よりっす」 話聞いてたんか若松。死にそうやわ。顔に出ぇへんのも考えもんやな。 「桃井は?」 「昨日は来てたんだけどな。今日はプロリーグの方のバイト抜けられねぇんだと。まさかここまで勝ち上がるとは思ってなくて調整できなかったらしい」 「桃井は引っ張りだこやもんなぁ」

2014-12-29 11:35:03
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

「あの桃井さんですらこの快進撃を予測できなかったって妙ですよね…スイマセン!能力を疑ってるわけじゃないです」 「確かにIH予選落ちのチームが何故…」 諏佐が顎に手をあてる。若松はハナから考える気がなさそうだ。落ち着いたゆーても、こうゆうとこは変わらんな。 「IHは捨てたんやろ」

2014-12-29 11:40:07
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「最後の練習を始める前にいいか、みんなの運命の相手を設定しといたぞ!」 出た、森山コーチの運命の相手集中法!どっと部員達が湧く。うん、いつも通り。イイカンジで緊張が解れてる。一時はどうなることかと思ったが、これなら何も心配なさそうだ。

2014-12-29 11:35:05
意識の低い就活生だった森山bot @Entry2Heart

「お前はスグそこのストレートの娘。お前は左から23番目、ショートの娘な。お前はマネージャーが好きだから必要ないな。年上好きなお前にはあそこの貴婦人だ。お前はちょっと遠いが3階席の赤いコートの娘だ。それぞれの女神に見守られてると思って戦え。諦めたりカッコ悪いとこ見せらんねーだろ?」

2014-12-29 11:40:05
意識の低い就活生だった花宮bot @Entry2Hurt

「普通はどこも大会前は実戦練習にあてるもんや。けどIHを捨てることで夏までは基礎練に集中。応用は基礎があればある分だけモノになるのも早い。魔法のように強くなったように見せれるっちゅーわけや」 誠凛に代わる新たな広告塔の誕生。相田景虎、ほんま商売上手なオッサンやで。

2014-12-29 11:45:08