#覇道幼稚園その２

しめかわ @erosimeji

■メレディス・アリンガム/大工房同盟/ロード　子連れロード覇道をめざすの巻　よろしくお願いします！ #グランクレスト大戦 #大工房同盟 pic.twitter.com/p0nE5CT4B4

拡大

しめかわ @erosimeji

10.5■ 「よう大将、調子はどうだ」 天幕の入り口をくぐりながら声をかけると、簡易ベッドに腰掛けて本を開いていた男はゆるりと顔を上げてこちらを見た。 「ヘンリエッタか。どうした」 「見舞いだよ見舞い。寝てなくていいのかい」

しめかわ @erosimeji

「バカ言え、あんなのはポーション飲んだんだから五分で治ってんだよ」 「絶対安静って言われてなかったか」 「大げさすぎんだよあいつら。俺はクマと戦えるくらい元気だぜ」 「心配もするさ、今のあんたはみんなの大将なんだ――」

しめかわ @erosimeji

メレディス・アリンガムは手元にあった本を閉じて少し笑い、「変な話だな」と呟いた。 俺は椅子に腰掛けて足を組んだ。白くなった指先をスカートの裾で隠して、息を吸い込む。 「……変な話といえばさ。俺、前から傭兵やってただろう。去年まではもっと内地にいたんだ」

しめかわ @erosimeji

「ほう」 「傭兵なんて所属をほいほい変える。その頃は条約なんてなかったしさ、連合軍の使いっ走りをしたこともあった」 「まあ、そうだろうな」 「うん――それでさ、初夏のころだったかな。いつもみたいに小競り合いしてるとこにデカめの投影体が突っ込んできて、戦場がぐちゃぐちゃになった」

しめかわ @erosimeji

そりゃもうひどかった。と続ける。 敵も味方もなくなって、練度の低い兵ばかりだったからただただ蹂躙された。悲鳴と喘ぎと血しぶきばかりのなか、部隊はあっさり壊滅した。それは相手方もそうだったようで、向こう側のロードが落馬するのを俺はまるで他人ごとのように見ていた。

しめかわ @erosimeji

一番最初に馬鹿正直に名乗りを上げていた、生真面目そうな青年だった。 「なんて名前だったかな。黒髪の、まだ若い男のロードだった。そのあと投影体がいよいよ大暴れしだして、ここにいちゃあ俺まで死ぬってんで慌てて逃げ出したから、そいつがどうなったかは知らないんだけど」 「災難だったな」

しめかわ @erosimeji

外で風が吹いたようで、天幕の布がわずかに揺れた。ランプの炎が揺らめいて俺たちの影をじわりと伸ばす。 「思い出した」 「何をだ」 「黒髪のロードの名前さ」 唾を飲み込む。唇がかさかさに乾いている。

しめかわ @erosimeji

「そいつは、メレディス・アリンガムと名乗ったんだ」

しめかわ @erosimeji

メレディスと呼ばれる我らのロード、金髪のその男は、何も言わずに俺を見ている。 「そいつはあんたほど目立つ容姿じゃなかったし、持っていたのは剣じゃなくて盾だった。イースとあんたが出会ったのは去年と聞いた。初めて名前を聞いた時からずっと気になっていた。なあ、大将」 あんたは誰なんだ。

しめかわ @erosimeji

「知りたいのか？」 ほんの少しの間を挟んで、普段通りの気安い声で男は返す。彼が手元で弄んでいた革表紙の本はいつのまにか脇にどけられていて、その右手は毛布の中に差し込まれていた。なんだか眼球を青い炎で撫ぜられるような心持ちがして、思わずにたりと笑ってしまう。

しめかわ @erosimeji

「やっぱりいいや！　あんたがどこの誰だろうが、いいさ。むしろ都合がいい。ほんとさ、ますますもってスリルには事欠かないって感じだし」 「……そうだな、お前はそういう女だったか」 金髪の男は口元を歪めて（笑ったのかもしれない）また本を手に取った。俺は息を吐く。

しめかわ @erosimeji

「それじゃ、俺は自分の寝床に戻るとするよ。邪魔したな」 「おう。明日は夜まで歩くぞ、しっかり寝とけよ」 「げえ……」 俺が呻きながら立ち上がったとき、男はひとつ、小さな声で囁いた。 「……はは」 俺は笑う。笑って逃げ出す。 ――イースには内緒だぞ。 きみのわるい声だった。

しめかわ @erosimeji

最初からずっとこういう話だよ！！

しめかわ @erosimeji

今だから言えるけどメレディス（仮称）もろくな生まれじゃないよ！ろくな生まれじゃないロードっていいよね！

おさとう@同盟ロード @osatougrancrest

最初から御貴族様なのもいいけど、たとえ元ストリートチルドレンだって！せっかくならこの国で生き抜きたい！＼伝統よりも／＼実利を重んじ／＼実力主義だ／＼武力で統一／ それが！　＼＼＼#大工房同盟／／／

しめかわ @erosimeji

＼イエーーーーイ／

しめかわ @erosimeji

【危機／戦功２】夜闇に紛れて突如、影の中からメレディス＠同盟を襲う邪紋使いの暗殺者！　あなたがアーティストか、アーティストの支援を得られればなんとか撃退でき、ＳＰ＋５。でなければ傷を負い、ＨＰ－８。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #グランクレスト大戦

しめかわ @erosimeji

誰かーーーーーーーーーーーーー！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！（必死）

レム@同盟アーティスト @ttlttre

@erosimeji 支援します( ´ ▽ ` )ﾉ レム『また会った。助ける。』

しめかわ @erosimeji

@ttlttre ヤッッッターーーーーーーーー！！！！！！！！「すまん、助かった！　いやあ、情けは人のためならずってのはマジだな…」

しめかわ @erosimeji

■ ねむい。 夜間の行軍というのはやっぱりつらいものなのだなあと思う。近くを歩く兵士は懸命に顔を上げていたが、おれはもうすっかりねむくって、メレディスの馬の上で彼に背中を預け、うとうとと船を漕いでは慌てて起きるというのを繰り返していた。 「寝てもいいんだぞ」

しめかわ @erosimeji

優しい声が上から降ってくる。メレディスはおれの体をそのマントで包んだうえ両腕で支えてくれていたので、眠ってしまっても確かに問題はなさそうだった。けれど。 「おきてる」 いつまでも子供ではいられないのだ。兵士たちはみんな起きていて、メレディスなんて眠そうな様子は微塵も見せない。