【艦これif】古鷹型重巡洋艦古海エピローグ

古海と羽黒の娘、羽海。 妙高と一般女性の娘、妙理。 二人が語る、古海の未来について。 この物語もひとつの可能性、平行世界のひとつに過ぎません。
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かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

50年くらいしたら、鎮守府の近くに老人ホームなりショートステイの施設なりがたくさんできるんだろうね

2015-02-28 10:14:59
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

……あるいは、若くして寿命を迎えるのか?

2015-02-28 10:15:32
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

寿命ネタ扱うときは、「クジラの子らは……」の影響を受けた艦これifになると思う

2015-02-28 10:20:11
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

「……広くなったね、ここも」 「うん……」 撤収作業が行われている鎮守府のドッグで、わたしと妙理(みょうり)は慌ただしく働く作業員さんを眺めていた。 妙理「うーちゃん」 羽海「なに?みーちゃん」 妙理「……ここが人でいっぱいだった時のこと、覚えてる?」 羽海「もちろんだよ」

2015-02-28 10:31:54
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

羽海「……私の小さい頃は、お姉さんたちがいっぱい居て……ドッグが足りないって言って、しょっちゅう工事をやってたんだ」 妙理「そうなんだ」 羽海「いつからかな……艦娘に、謎の病気が出始めたのは」 妙理「……」

2015-02-28 10:35:36
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

羽海「最初は、疲れが抜けない、くらいだったんだ。それから、関節が動かしづらくなったり、身体のあちこちが調子悪くなったり」 妙理「……老化?」 羽海「そう。それにしては若過ぎたんだけどね……後で分かったんだ。艦娘は、テロメアがみじかいんだって」 妙理「?」

2015-02-28 10:38:36
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

羽海「簡単に言えば……遺伝子の寿命。細胞は毎日新しく生まれて、死んでいく。細胞は新しく生まれるたびに、テロメアが少しずつ短くなっていく」 妙理「……それがなくなったら?」 羽海「もう、新しい細胞は生まれない。老いて、死ぬだけ

2015-02-28 10:40:43
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

妙理「じゃあ、テロメアが短い、っていうのは」 羽海「そう。定められた時間が、人間よりも短い、ってこと」 妙理「……パパが早く逝っちゃったのも、そのせい?」 羽海「そう。……私のお母さんはもっと特殊でね。私が5歳の時に……」 妙理「……遺影、若かったよね」

2015-02-28 10:43:54
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

羽海「わたしも、うっすらとしか覚えてないんだ。でも……お母さんの匂い、ぬくもり、手の感触……そういうものが、私の心の深くに残ってる」 妙理「……」 羽海「みーちゃんは……どう?」 妙理「わたしは……もっと覚えてない」 羽海「そっか」

2015-02-28 10:46:46
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

羽海「ねぇ、みーちゃん」 妙理「なぁに、うーちゃん」 羽海「……私達に遺された時間は、あとどのくらいかな?みーちゃんはお母さんが人間だけど、わたしは……あと何年、こうしていられるのかな」 妙理「……」 羽海「私のお葬式には出てよね」 妙理「もちろんだよ」 羽海「……約束、だよ」

2015-02-28 10:49:59
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

……いつしか作業員の人はいなくなって、カラになった倉庫には夕日が差し込んでいました。私たちは、影法師を踏みながら、家に帰りました。

2015-02-28 10:52:29
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

それは……たくさんあるうちの一つ。ひとつの未来。一つの可能性。ひとつの……明日。

2015-02-28 10:54:26
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

※全ての作者の艦これif作品は特に断りがない限り平行世界です※

2015-02-28 11:01:06
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

もちろん、古海や羽黒が健在で羽海の育つ姿を見る世界線もあるということ。

2015-02-28 11:03:57
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

現在進行形で寂れていってる、かつて栄えていた鎮守府近郊の街に住む艦娘の娘、羽海と妙理の話……

2015-02-28 16:03:24
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

羽海「……見事にシャッター街だねー」 妙理「コンビニあるし、ショッピングセンターだって出来てるんだよ?車ないひとしか来ないって」 羽海「そうかなぁ。わたしは好きだけどなぁ、こういうアーケード」

2015-02-28 16:07:32
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

カシャッ 妙理「カメラ?デジカメもあるのに」 羽海「うん。デジタル系はちょっとね」 妙理「そういやパソコンも苦手だもんね」

2015-02-28 16:09:33
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

羽海「……まるで魔法だね」 妙理「そう?良かったら教えよっか?」 羽海「いいよ、必要になったらみーちゃんにやってもらうから」 妙理「なにそれー」

2015-02-28 16:13:08
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

羽海と妙理、歳としては中学生くらいかな。

2015-02-28 16:15:23
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

春はお花見して、夏は海水浴とキャンプ、秋は月見や焼き芋作って……冬が訪れる頃、羽海が体調を崩しだす……妙理は医者から全てを聞かされるんだけど、知らないふりをして振る舞う、本人も自分の身体のことを知ってるけど気丈に振る舞ってる、でも…みたいな1クールアニメでよろ。

2015-02-28 16:19:10
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

最終話である13話は、今まで羽海と過ごした場所を一人で巡る妙理…だな。

2015-02-28 16:20:45
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

艦これスピンオフくらいだったら、戦闘が一切なくて、匂わせる程度しか艦これ要素がなくっても全然楽しめると思う。

2015-02-28 16:22:01
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

今までアナログカメラに興味も持たなかった妙理が、羽海が倒れたことでそのフィルムを現像してみたら、綺麗な風景と自分たちの笑顔しか写っていないことに気がついて涙するとか。

2015-02-28 16:26:21
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

持ち主が居なくなっても、持ち物は残る。

2015-02-28 16:27:35
かげひと(ΦωΦ) @KGHT_2

故人の日記を遺された者が読む、っていうの、いいよね…日記を書けなくなった次の日からずーーーーーーーーっと真っ白なページが続くのって…

2015-02-28 16:29:59