ペイルホース死す! #3・再放送ver(実況なし)

ダイハードテイルズ出版局・本兌有によるツイッター連載小説"ペイルホース死す!"より @diehardtalesによる再放送#3のまとめ(実況なし) #1 http://togetter.com/li/783878 #2 http://togetter.com/li/785219 #3 (今ここ) 続きを読む
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ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

◇「ペイルホース死す!」とは!◇キャプテン・デスとその奴隷(重犯罪者)から為る、悪しき賞金稼ぎ集団「青ざめた馬」の物語だ!◇

2015-03-05 21:18:15
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

◇舞台は太陽系だ!だが、太陽はどうやらおかしい!◇光芒会議と貴族が権力を握っているようだ!◇英語が存在する!だがそれは、古語、死語の類いのようだ!◇

2015-03-05 21:19:47
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

◇ブリンクという技術が存在する!短距離のテレポーテーション技術だ!宇宙船から人体まで、設備のクオリティ次第で、概ねテレポーテーション可能だ!◇銃火器が存在する!◇剣が存在する!◇重力場をコントロールする武器が存在する!◇ロボットが存在する!◇貴族は農奴を搾取して贅沢三昧!◇

2015-03-05 21:22:25
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

◇キャプテン・デス!少年だ!おそらく弱い!君でも倒せるだろう!だがそれは一対一の場合においてだ!キャプテン・デスはピオという黒い小型甲殻ドロイドに常に守られているので、やっぱり無理だろう!◇

2015-03-05 21:25:41
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

◇ギャス!悪人だ!モヒカンであり、卑劣で、悪い!目を合わせないことだ!◇ミメエ!悪人だ!美女だが危険!いかなるテクノロジーか、身体を分離させて自在に飛翔させることができる!敵を剣で切り刻むぞ!◇ボゾ!悪人だ!身体が大きい!無機物に融合して機械を操ることができる!猟奇殺人鬼!◇

2015-03-05 21:29:06
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

◇ウンブダ!悪人だ!暗殺カルトの教祖!狙撃銃の扱いに長け、据え置き型機械の助けなしにブリンクできるようだ!何を言っているのかわからない!◇ザラカ!悪人だ!竜族の最後の一人!竜なので強い!人間のことはゴミとしか見なしていない!◇

2015-03-05 21:31:25
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

◇紹介し忘れた乗組員はいないな?キャプテン・デスが何者なのかは、 #2 で、だいぶ詳しい!色々あったのだ!◇ #1 と #2 のまとめを、今、探してくる!◇

2015-03-05 21:34:18
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

◇そして今夜はこれから #3 の再放送だ!◇少年少女たちよ、勿論 #4 も数日以内にやって来るぞ!◇なんと長くお待たせしたことだろう!◇色々あったのだ!◇だがまずは #3 の再放送を始めようではないか!◇

2015-03-05 21:44:49

ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

【ペイルホース死す!】#3 (再放送)

2015-03-05 21:48:11
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

最初に彼女が認識したのは、頭上すぐのところにある天井の光だった。不思議な色彩の照明だが、あまり長く見ていると、おかしくなりそうだった。それから壁がわかった。彼女がいる場所はそう広くない。彼女は壁に触れた。壁の向こうで何かが動いている。人だ。この壁は磨ガラスのようなものだ。 1

2015-03-05 21:49:34
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

磨ガラスの外で、ぼやけた人影同士が、なにか言葉をかわしていた。おそらく彼女に関することだ。次に彼女が耳にしたのは、唸るような駆動音だ。彼女は壁に触れた手を動かし、さぐった。八方を壁に囲まれたこの空間が、当初考えていたよりもずっと狭いことに、すぐに気づいた。部屋?もっと狭い。 2

2015-03-05 21:52:16
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

それはまるで、ガラス瓶だ。彼女はガラス瓶の中にいる。頭上にはコルクのかわりに、嫌な照明がある。「助けて!」彼女は叫び、目の前の壁を……ガラスを叩いた。繰り返し拳を叩きつけた。ふいにそれが消失した。ガラスが開かれたのだ。彼女は悲鳴を上げ、外の空間にまろび出た。誰かが受け止めた。 3

2015-03-05 21:57:27
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

全身を防護服で覆った二人が、彼女を抑えつけた。指がグイと近づき、彼女の瞼を無理に開いて、光で照らした。もうひとつの手が伸びて、彼女の首に、冷たいなにかを嵌めた。金属製の首輪だ。「異常無し」彼女は防護服の男に引きずられた。首輪には鎖がついていた。それを引っ張られたのだ。4

2015-03-05 22:01:48
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「ゲホッ、痛……」彼女は訴えようとする。防護服の者達はまるで無視だ。ああ。彼女は瞬きした。いつもと似た雰囲気が戻ってきた。これなら、理解できる。彼女はこれ以上無駄に苦しまぬよう、彼らに続いて歩き出した。だが彼らは数歩も歩かぬうちに、急に足を止めた。背中に鼻がぶつかった。「痛!」5

2015-03-05 22:05:58
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

立ち尽くした防護服の者達の肩越し、彼女は廊下の前方に現れた男を見た。アルビノで、ひどく痩せており、彼女よりも小柄だ。防護服の者達は狼狽し、礼の動作を取ろうとしたようだったが、結局わからなかった。なぜならまず、鎖を牽いていた者の頭が爆発した。「愚か者」アルビノの男が呟いた。6

2015-03-05 22:09:01
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「ア……申し訳!」二人目の防護服もやはり、言動を完遂できなかった。「ありませ!」頭が爆発した。今度は彼女も何が起こったかをある程度理解できた。アルビノの男は右手を前に突き出していた。その手の腕輪が緑に光っていた。あの腕輪で……。 7

2015-03-05 22:14:40
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「どうか!どうかお気を確かに!」三人目……最後の一人が膝を床につき、額を擦りつけた。「ご覧のとおりこの女も無事に覚醒し、」「私は正気だ」アルビノの男は吐き捨てた。「私の所有物をさよう無作法に扱う、すなわち大逆である」「エッ!」かざした腕輪が強く光った。三人目の頭部も爆発した。8

2015-03-05 22:19:29
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

彼女は言葉を失い、ただ震えた。無機質な回廊の床に、壁に、吹き飛んだ肉と血が嫌な赤色を添えていた。アルビノの男は三つの首無し死体を忌々しげに見下ろし、舌打ちを一つ。己の耳朶の飾りに触れ、「片付けろ」と呟いた。おそらく通信の類だ。それから彼は両手をひろげ、笑った。「ようこそ!」9

2015-03-05 22:24:52
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「ア……」「無理もない。嫌なものを見せてしまった。それに、ひどく汚してしまって。すまない……こいつらがあんまりクズだから」アルビノの男は顔をしかめ俯いたが、顔を上げると、再び満面の笑顔だ。「でも、すぐに綺麗にするよ!」彼は彼女の肩を掴んだ。「夢みたいな暮らしが待っているよ!」10

2015-03-05 22:26:33
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

アルビノの男は彼女の手を取り、率先して歩き出した。「あんまり待ちきれなくて、君の様子、直接見に来てしまったんだ。でも、本当によかった。まさか目覚めていただなんて。やはり私はいつも正しい。そうだろ?」歩きながら、彼は振り返った。「……そうだろ?」「はい」彼女は素早く頷いた。 11

2015-03-05 22:31:47
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「なんて素晴らしいんだ……」アルビノの男は歓喜に打ち震え、さっきよりも早足に歩き出した。「すごくしっくり来る!運命だ。やはり君を連れてきた私は正しかったよ。アイツじゃない。私の選択だ。君は幸運を喜んだほうがいい。もし私じゃなくて奴がこうして来ていたら……わかるね?」「はい」 12

2015-03-05 22:33:00
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