俺が春雨ちゃんだ。 プロローグ

俺が春雨ちゃんになったお話。
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159753🔶C103②東7t-19b @nagomi_s

俺は普通の社会人。今日もいつも通りの朝を迎えた。 ──はずだった。 朝飯を食べようと台所に向かうと、なぜかズボンを引きずっている。 届くはずの戸棚に手が届かない。 何かが変だと焦りつつ顔を洗いに向かって、鏡を目の前にした。 映る桃色の髪。 ──俺は春雨ちゃんになっていた。

2015-05-11 20:33:16
@8thslope

@nagomi_s あり得ない。何かの間違いではないのか? そうだきっと夢なんだ。頬をつねれば痛くないんだ。 そう思って手を頬に向かわせ、しかしその手は途中で動きを止めた。 ──夢だとしても、この可愛い顔をつねることなんて俺にはできない。 夢でもいい。俺は春雨ちゃんなんだ。

2015-05-11 20:40:15
159753🔶C103②東7t-19b @nagomi_s

しかし、心の準備もなく突然春雨ちゃんになっていた俺は、少し戸惑っていた。この姿で会社に行くなど、俺にはまだ出来ないと思った。今日は会社に連絡して休もう。そう決めた俺は携帯を取りに戻った。 「──ッ!!」 急ぎ足だった俺は柱に足の小指を引っ掛け転んだ。そして足には激痛が走る。

2015-05-11 21:02:17
159753🔶C103②東7t-19b @nagomi_s

──痛い。 左足の小指は腫れ上がっている。声が出ないほどの激痛を感じている。だが、床に倒れている俺は、この時確信した。 これは、夢物語ではない。 ──俺が春雨ちゃんだ。

2015-05-11 21:08:02