忍殺二次創作【バイオテック・アゲインスト・ブルタル・ネイチャー】♯１（原文のみ）

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

＼ #4215tk エンタテイメント ／

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◇短◇ドーモ、シカナです。これよりニンジャ二次創作の短編を投下します。TLの流速増加、今日はもう疲れたというかたはタグ #4215tk をミュート推奨。なおこのタグは実況にも使えるハイ・テックなシステムです。おそらく今回は触りだけの投下だ◇編？◇

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【バイオテック・アゲインスト・ブルタル・ネイチャー】 #4215tk

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このマッポーの世においても、いまだ雄大な自然とシンピテキが存在する地、岡山県。テクノ・ピューリタンやミヤモト・マサシの信奉者など、訪れる者は少なくない。しかし……その一角、マウント・カクレガに起こった変化に気づいた者はいないだろう。例えニンジャであっても。1 #4215tk

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その変化は小さく、風のそよぎに掻き消されてしまうほどだ。しかしその内奥で発生したインシデントは、決して無視できぬものである。こと古代ニンジャ史を学ぶ者にとっては。マウント・カクレガの主とも呼ぶべき存在、神話時代より眠っていた恐るべきリアルニンジャが復活したのだ！2 #4215tk

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そのリアルニンジャ……ヴィルデフラウは、山をくり抜くように作られたドージョーの暗闇の中でザゼンを行っていた。彼女はモータルへの暴虐にも、カツ・ワンソーを倒したハトリ者たちの復讐にも興味がない。彼女の目的は、現代の世に自身のドージョーを復興させることだ。3 #4215tk

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そのためヴィルデフラウはこうしてザゼンし、ニンジャ第六感を研ぎ澄ませ、近隣に潜むやもしれぬニンジャたちの気配を捉えようとしているのだ。彼女の感覚は非凡であり、それによって既に三名のニンジャを『弟子』に迎えている……「ヌゥッ」不意に彼女は目を見開いた。4 #4215tk

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「アイエッ」偶然その視線の先に居合わせたマミコ……彼女のドージョーで唯一の非ニンジャ……が身を竦める。ヴィルデフラウはきょとんとそれを眺め、破顔した。「そう縮こまらんでよい。オヌシの粗相に目をつけたわけではないわ」それを聞いたマミコが胸を撫で下ろした。5 #4215tk

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ヴィルデフラウは再び目を瞑り、ニューロンを研ぎ澄ませる。「……客がやってきおった」「客、ですか？」「おうともよ。一、二……五人のニンジャと、つまらぬ有象無象ども。少し離れてニンジャが一人。ははァ、追われておる……訳ありか」彼女は謎めいて呟く。6 #4215tk

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不安げに縮こまるマミコに構わず、ヴィルデフラウは笑みを浮かべた。獰猛な笑みを。「時にマミコ=サン、トランスルーセント=サンたちは山に出ておったはずだの」「は、ハイ。留守番は私だけで」「であったな」ヴィルデフラウは耳を済ますように小首を傾げた。7 #4215tk

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「マリントード=サンは……寝ておるか。ケウケゲン=サン……ふむ、客人の一人が通った後に辿り着くところ。トランスルーセント=サン……おお」ヴィルデフラウは目を開き、一笑した。「追われておるニンジャの近くか。じき出会うの」彼女は不意に立ち上がる。8 #4215tk

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「マミコ=サン。連絡用の狼煙を上げよ。場所とやり方は覚えておるか？」「は、ハイ！ヨロコンデー！」慌てて駆けていくマミコの背を見つめ、ヴィルデフラウは思案する。果たしてこの客人たちはいかなる素性の者か？感じ取れる気配は、どこか人工的なアトモスフィアすら感じさせる。9 #4215tk

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山中での傍若無人な振る舞いから見て、恐らく自分らのことを知って侵入したものではあるまい。しかし場合によってはイクサになるやもしれぬ！「面白い」ヴィルデフラウは不敵な笑みを浮かべた。手塩にかけて育てた弟子たちのワザマエを見るよい機会だ。「イヤーッ！」10 #4215tk

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彼女はザゼン姿勢から跳躍した。そしてドージョーの天井近くに開いた洞穴を潜り抜け、マウント・カクレガの頂上近くに躍り出る。不敵に仁王立ちし、ヴィルデフラウは麓を睥睨した。威風堂々たる振る舞い。さながら山の神のごとく、彼女は侵入者たちに目を光らせた。11 #4215tk

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マウント・カクレガの裾野に広がるゼンめいた森林地帯。その一角に音もなく着地する一つの影あり。獣か？否。確かにその体はぼうぼうとした長毛に包まれている。手足すらその毛の中に埋もれ、見えないほどだ。しかし隙間から覗く眼光ははっきりと知性の光を湛えている。13 #4215tk

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この自然溢れる地では、動物の屍体などさほど珍しくもない。しかし、そのバイオグリズリーが負った傷は明らかに異常だった。コケシめいて両腕を斬り飛ばされた上に、首を刎ねられている。野生化したバイオアニマルでも、獲物をこのように殺すものはないだろう。15 #4215tk

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それにこの鮮やかな切り口！「カタナか」ケウケゲンは独りごちた。イアイドーの使い手……恐らくはニンジャが、このマウント・カクレガを訪れている。彼女の明晰なニューロンは即座にそう結論を下した。しばし屍体を見下ろしていたケウケゲンは、不意に顔を上げた。16 #4215tk

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「イヤーッ！」ケウケゲンは見た目に似合わぬ敏捷さで飛び上がり、近くのバイオパインによじ登った。そしてマウント・カクレガ山頂近くから薄くたなびく煙を見て目を細める。見る者が見ればわかる。あれは連絡用の狼煙だ。少しの間、彼女は狼煙に込められた情報を解読にかかった。17 #4215tk

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「侵入者」伝達事項を読み取ったケウケゲンは小さく呟く。かなりの数のニンジャと非ニンジャが、このマウント・カクレガに踏み込んでいる。相手の対応如何ではカラテせよ。そのような内容だ。バイオパインから飛び降りようとした彼女は、新たに上がった狼煙に目を留める。18 #4215tk

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つらつらと解読していくケウケゲンの目が僅かに細まった。毛に覆われて見えないが、実際は顔をしかめているのである。狼煙の内容は自分への指示だ。昼寝をしているマリントードを叩き起こし、トランスルーセントと合流せよ、と。「あの子、また寝てるの……」思わず苦い声が出る。19 #4215tk

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気を取り直し、彼女は木々を伝って移動を開始！狼煙によればトランスルーセントは侵入者たちともっとも近い位置におり、遭遇も時間の問題！「イヤーッ！」体中の毛を腕めいて操り、ケウケゲンはマリントードの元へと急ぐ！頭の片隅で、トランスルーセントの無事を祈りながら。20 #4215tk

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【 #4215tk 】

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◇再◇ニンジャ偽名鑑【ヴィルデフラウ】◇掲◇ 岡山県の山岳地帯に潜むと噂される謎めいたニンジャ。野生動物はおろかニンジャにすら己の存在を悟らせぬまま接近し、命を奪う。 #4215tk

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◇再◇ニンジャ偽名鑑【ケウケゲン】◇掲◇ 全身が長い毛で覆われた謎めいたニンジャ。見た目とは裏腹のニンジャ敏捷性とニンジャ身軽さの持ち主であり、ニンジャであっても捕捉することは難しい。 #4215tk