全米UFO論争史の個人的まとめ、感想
- penpal_pfm
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『全米UFO論争史』
http://www.sspc.jpn.org/ufo/book/ufobook006/ufobook00601.html
大衆,UFO団体,メディア,科学者,軍人,政治家を巻き込んだ論争の軌跡
ニューヨークタイムズ,サイエンス等,60以上の新聞・雑誌の書評で絶賛
UFOの歴史研究で博士号 歴史学者デビッド・M.ジェイコブス著
インディアナ大学出版局発行「The UFO Contoroversy in America」の全訳
ジェイコブス博士が日本の読者のために特別に書き下ろした「あとがき」では
原書刊行(1975年)後から現在までの約30年間のUFO論争を総括。
第1章 謎の飛行船 ── 論争の序曲
http://www.sspc.jpn.org/ufo/book/ufobook006/ufobook0060101.html
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全米UFO論争史を読む。UFO論争の序章扱いでありながら実際には一番エキサイティングな示唆に溢れているのが、第1章で語られる幽霊飛行船騒動――1896年(〜1897)、空飛ぶ円盤が誕生するざっと50年前、米で最初の未確認飛行物体ウェーブが記録される。
2015-05-27 10:03:38ジェイコブズは歴史学者らしく、容易な仮説や論理を振り回すことなく、騒動の記録を淡々と記し、またそこに新聞・雑誌・著名人など様々な言説を織り交ぜ、幽霊飛行船に纏わる当時の論争の理解へと導く。またそこに現在との共通点を見つけるとこは容易である。例えば次のような
2015-05-27 10:57:30「多くの新聞記事が、目撃者の誠実さと信頼性、自然現象とは全く異なる特徴を強調したが、ほとんどの人に飛行船の存在を信じさせることはできなかった。対照的に、目撃した人々には、どんな説得や理屈をもってしても、彼らが実際見たものが飛行船ではないと思わせることはできなかった」(一部省略)
2015-05-27 10:58:00さっきのドイツが開発していたという空中機雷を検索していて見つけた、1714年に霊界探訪記の元祖スウェルデンボルグが考案したという円盤型の飛行機械bit.ly/1Q9K9WI pic.twitter.com/gvjPmwPvnH
2015-05-27 18:54:46「The Saucer Error」というタイトルがまことに的を射ているなsaucers.greyfalcon.us すべてはこのエラーから始まった。謎の飛行物体に我々の心を培地に繁殖していくのに適したフォルムを与え、またそれは考え得る中で最適なフォルムだった
2015-05-27 19:34:11しかし、ジェイコブズはここまでUFOの歴史というものを客観的に捉えながら(多分この分野の仕事においてこの本以上はない)、なぜアブダクションを評価する段になって道を踏み外してしまったのかは不思議でならないな。そこには「歴史」によって理解できる限界が絡んでいるのではないか
2015-05-27 20:36:46つまり、彼はその歴史からUFOを理解しようとする学問的で中立なアプローチによって、最終的にはETHに辿り着いてしまったと言えるのか?それともその「決壊」がその仕事の全てを破壊するようなものだったのか?その辺が気になるところです twitter.com/macht0412/stat…
2015-05-27 21:43:35ふむ、「歴史学」という学問の境界の内に何とか踏みとどまって客観性を死守しようとしていた彼が、あるとき「決壊」してしまったのだと私は考えております。彼の仕事をちゃんとフォローしてないので単なる印象論に過ぎないのですが twitter.com/penpal_pfm/sta…
2015-05-27 20:58:48ジェイコブズの『全米UFO論争史』からは、彼の信仰上の立ち位置、つまりUFOを「信じているのか疑っているのか」がまるで見えてこない。それは多分にこの本が学術的な書籍であったからなのだろうが、その点は冒頭から懐疑的立ち位置を明確にしているピープルズの本と大きく異なる部分
2015-05-27 22:11:18プロジェクトサインのコンサルタントでノーベル化学賞受賞者のアービーング・ワングミュア博士が、UFOについて空軍に行った最終アドバイスが身も蓋もなくていいな――「そんなものは忘れなさい」(全米UFO論争史 p58)
2015-05-28 09:09:37@penpal_pfm ワングミュア博士じゃなくて、「ラングミュア博士」だ、彼は「プラズマ」の命名者でもあるとか。何か因果的なものを感じるな pic.twitter.com/caAd1JP8wr
2015-05-28 09:18:56第2章 現代のUFO目撃始まる
http://www.sspc.jpn.org/ufo/book/ufobook006/ufobook0060102.html
全米UFO論争史の2章は、空飛ぶ円盤誕生の47年アーノルド事件からグラッジが消滅する51年までの間の総括。マンテル事件の後慌ただしく発足される空軍UFO調査組織「サイン」それに続く「グラッジ」。異常な報告を解決済みにしようという動きが、逆にUFOに対するの疑いを助長させていく
2015-05-28 10:53:05空軍最初のUFO調査組織は1948年1月に創設した「サイン」だとされているが、その前に基礎的な調査をライトフィールド空軍基地の航空資材コマンド技術部(AMC)が行っている。この部署は国防が主な責務であり、当時のUFOに対する認識を思わせるp49
2015-05-28 11:09:09まさに…RT @rei_hani これはサイにしてみれば完全にアブダクションとなるのでは?しっかりチップもインプラントされるらしい。 natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/0…
2015-05-28 11:12:2390年代頃、宇宙人に誘拐されて埋め込まれたという物体のレントゲン写真を見て「こんな鼻クソみたいな小さな機械で何が発信装置だよwww」と鼻で笑ったが、今になってみればそんなのゼンゼン余裕、むしろもっと小さな発信装置すら開発可能であろうという現実
2015-05-28 11:22:00第3章 1952年のUFO目撃ウェーブ
http://www.sspc.jpn.org/ufo/book/ufobook006/ufobook0060103.html
全米UFO論争史の3章は、ブルーブック発足からワシントン事件までの怒濤の1952年。目撃報告の増加からグループの一部門だったグラッジをルッペルトのもと別組織「プロジェクトブルーブック」へ昇格させる。4月、ライフ誌のUFO記事により目撃の報告はさらに増加。
2015-05-29 11:52:50UFOに対する議論が激しくなるなか、それに追い打ちをかけるかのように7月、レーダー補足と目視の両方がかなった「ワシントン事件」が起こり、戦闘機を出動させる事態にまで発展。これにより世間のUFOに対する関心は加熱、ブルーブックは対応にパニック状態となる
2015-05-29 11:53:19ウィキペ「ワシントンUFO乱舞事件」bit.ly/1BsTan7 これの「世界同時多発目撃」については、どの文献をあたってるんだろ?目次を見る限り『レーダー補足UFO事例の研究』でもなさそうだしbit.ly/1BsTpyL
2015-05-29 12:01:38UFOをこれほどまでに社会に浸透させた要因には、いくつかの大きな「エラー」がある。うちのひとつは「空飛ぶ円盤」という呼称とそのフォルムを定着させたアーノルド事件で、もうひとつは空軍のUFO調査プロジェクト「ブルーブック」を任されたルッペルトが、思いの外優秀な人材だったことだ。
2015-05-29 15:47:19全米UFO論争史の4章は、ブルーブックの活動を低迷させる「ロバートソン査問会」について。52年のUFOウェーブによるパニックを受けてCIA主導の下、国防兵器開発に携わる物理学者ロバートソン博士を筆頭とする第一線の科学者による査問会が催される。
2015-05-30 01:17:28ロバートソン査問会は、ブルーブックが集めたデータを元に様々な分析と意見を交わし、その結果、結論として導き出されたのは、UFOは異常な現象ではなく、誤認と概知の現象で説明がつくものであり、また米国の国防上直接的な脅威になるものではないということだった。
2015-05-30 01:18:43