海涙bot「涙の誕生日編」まとめ

海涙bot @kairui76_bot

海「涙。るーいくん！」 涙「なに海」 海「お前今日誕生日だろ？　だから…こないだ雑誌に載っててお前が食べたいって言ってた行列ができる青山のケーキ屋の限定プリンを買ってきたぞ！」 涙「！　か、海すごい…！　ありがとう…！」 海「恥を忍んで女子の集団に並んだ甲斐があったってもんだ…」

海涙bot @kairui76_bot

海「ところでそのプリンを食べながら聞いてくれるか」 涙「？」 海「お前ももう18歳だな…」 涙「そうだね」 海「俺と出会って二年くらい経つよな」 涙「そうだね」 海「そろそろ俺たちもこれからのことを考えてもいい頃じゃないかと思ってな…」 涙「そうだｎ…え？」

海涙bot @kairui76_bot

涙「ごめん、何の話？」 海「男は18歳になったら法律上結婚できるんだぞ」 涙「そうなんだ」 海「そうなの」 涙「で、それとこれと何の関係がある、の？」 海「…涙くん？　俺と付き合ってるんじゃなかったですっけ？」 涙「そうとも言う」 海「万一違ってたら俺は泣くぞ…」

海涙bot @kairui76_bot

涙「で、それがどうかしたの？」 海「いや、まぁなんというか、実際にするつもりはないんだが、形だけでも今までと違うことをしようかと…」 涙「だから結局何の話？」 海「えーと、今後ともよろしくお願いしますっていう話？」 涙「あ、うん…よろしく、海」 海（あれっなんか思ってたのと違う）

海涙bot @kairui76_bot

海「こほん。仕切り直すか」 涙「うん…？」(二個目のプリンに手を伸ばす) 海「だからな、涙。今日はお前が生まれた日だ。お前と出会えて俺は本当によかったと思ってる。あの日お前を拾ったのも何か運命なんじゃないかってな」 涙「ロマンチストだね」 海「まぁな」

海涙bot @kairui76_bot

海「だから、涙。これからも一緒にいような。来年も再来年もそのずーっと先も、俺はこうやってお前の誕生日を祝いたい」 涙「…」 海「涙？」 涙「改めて言われると、変な感じ」 海「…嫌か？」 涙「違うよ。当たり前にそうなると、思ってた…から」

海涙bot @kairui76_bot

海「というわけでその…まぁなんだ。これは一応俺なりのけじめっていうことで」 涙「？」 海「プレゼント、何にしようか迷ったんだが」 涙「プリンありがとう」 海「ああうん、どういたしまして。…じゃなくてな？」 涙「違うの？」

海涙bot @kairui76_bot

海「あー…その。だな。お前はこういうの重いって思うかもしれないけど、俺の我儘だと思って受け取ってくれるか」 涙「えっと……これは、指輪？」 海「安物だけどな。男でもファッションに使えそうなシンプルなやつ選んでみた。ペア、的な」 涙「……」 海（やっぱり重かったか…？）

海涙bot @kairui76_bot

涙「…………」 海「あー、嫌なら別に受け取らなくても…って、涙？　お、おま、泣くほど嫌か！？」 涙「え？　あ、あれ…なんで泣いてるんだろう？」 海「ああもう、ほら、拭いてやるからじっとしてろ」 涙「……海」 海「なんだ？」 涙「僕にそれをもらう資格があるのかな？」

海涙bot @kairui76_bot

海「何言ってんだ。…お前に受け取ってほしくて用意してるんだから当たり前だろ」 涙「…僕、ずっとぼんやりと、このまま海が一緒にいるのは当たり前だと思ってて」 涙「僕らはずっとこのままだと思ってて…。そっか。僕もいつか大人になるし、海はオジサンになるんだね」 海「…オジサンは余計だ」

海涙bot @kairui76_bot

涙「うん。でもいつかはそうなる…でしょ」 海「まぁなぁ」 涙「そう思ったら、なんかびっくりしちゃって。…僕なんかがずっと海を独占しててもいい、のかな」 海「僕なんか、って、お前なぁ」わしゃわしゃ 涙「わ、わ…！」 海「これからの人生独占されるなら、間違いなく涙がいい」 涙「海…」

海涙bot @kairui76_bot

海「ったく。涙ときたら、もっと自覚を持てないもんかね。俺は目に入れても痛くないくらい可愛いと思ってるのになぁ？」 涙「目に入れたらさすがに痛い」 海「それは物の例えだからいいの！」

海涙bot @kairui76_bot

海「ともかく、俺はそんくらい涙のこと真面目に好きだってことだよ。お前にならこれからの人生独占されようが、ヨボヨボのじいさんになっちまったときに笑われようが構わないと思ってる。なんて、これじゃ本当にプロポーズみたいだな」 涙「…僕は」

海涙bot @kairui76_bot

涙「その、僕はこういうの…よく分かんないし、先のことなんて考えたこともない、けど…」 涙「海の気持ちは…素直に嬉しいなって、思うよ？」

海涙bot @kairui76_bot

涙「だ、だから…その。えーと。だから…」 海「…」 涙「こ、こちらこそ、これからもよろしく…？」 海「……ぷっ、あはは、そうだな。ありがとう涙。よろしくなー？」 涙「な、なんで笑うの」 海「いや、だってなぁ？　正直、『海、重い』『気持ち悪い』って引かれるパターンかと」 涙「ええ」

海涙bot @kairui76_bot

海「まぁなんだ。これは、そこまで深い意味はないんだ。さっきも言った通りちょっとした俺の自己満足だからな」 涙「でも、僕にくれるん…でしょ？」 海「もらってくれるのか？」 涙「海がくれるものは、何だって嬉しい、よ？」 海「涙…」

海涙bot @kairui76_bot

涙「それに…海は僕のもので、僕は海のものってこと…でしょ？　それは結構…その。悪くない、かな。なんて」 涙「…もう、ぽかんとしてないで、その…。早くちょうだい？　…嵌めてくれるんじゃ、ないの？」 海「え、あ、ああ。まかせろ」 海「あー…」 涙「海？」

海涙bot @kairui76_bot

海「お前の指のサイズ分かんなくて適当に買ったんだが、これサイズ合ってないな？」 涙「確かにちょっときついかも」 海「お前も大人になってるんだもんな」 涙「…なんか、ごめん」 海「なんで謝るんだよ。いいことだろ。とりあえず明日サイズ直しにいくか…」 涙「あ、あのね、海」 海「ん？」

海涙bot @kairui76_bot

涙「これ、このままもらってもいい？」 海「サイズ合ってないぞ？」 涙「いい。これがいい。…それに、あの。仕事のときとかは、つけられないし。だから陽とかにチェーンもらって、首から下げてようかなって。だめ？」 海「まさか。お前がそれでいいって言うなら喜んで」

海涙bot @kairui76_bot

涙「ふふ。ありがと、海」 海「どういたしまして。…なんだか照れるな、こういうの」 涙「海が始めたのに、変なの」 海「…言ってろ。男としては結構一大事だったんだよ俺は」 涙「おつかれさま？」 海「はぁ。全く、うちの涙くんにはひやひやされっぱなしだよ。ま、それも楽しいんだけどな」

海涙bot @kairui76_bot

涙「ん。僕も…海がいると、退屈しないかも」 海「それは光栄だ」 涙「…そっか。分かった」 海「何がだ？」 涙「二人でいたら、いつかよぼよぼのおじいちゃんになっても、退屈しなくて済むもんね」 海「おじいちゃんとは、また極端な。でも、そうだろうな。うんにゃ、そうなるといいと思ってる」

海涙bot @kairui76_bot

涙「そのうち誕生日ケーキに蝋燭立てられなくなりそうだね」 海「お前、一体何歳まで蝋燭吹き消すつもりなんだ…？」 涙「さぁ？　だって海がずっと祝ってくれるって言うから」 海「まぁ、そうなんだけどな」 涙「…海」 海「ん？」

海涙bot @kairui76_bot

涙「あり、がと。指輪、大切にする。…それと、その。僕も好き、だよ。海に出会ってから、僕、生まれてきてよかったなって思えた。…ずっと一緒にいたいって思ってくれたのも、嬉しかった。先のことなんて分からないけど、僕も海とずっと一緒にいたい、な。…それだけは、分かるから」 海「…おう」

海涙bot @kairui76_bot

海「…さて、と。なんか真面目な話ばっかりしちまったな。せっかく暑い中女子の大群の中に並んだことだし、俺もプリン食うか」 涙「え」 海「…え？」 涙「ごめん…僕、てっきりこれ僕の分かなって思って…」 海「…まさか」 涙「全部、食べちゃった」

海涙bot @kairui76_bot

海「お前、あんだけ真面目な話をしながらよく3個もプリン食えたな！？」 涙「日々成長しているのです。どや」 海「『どや』、じゃないだろ～！？　俺も楽しみにしてたのに！」 涙「まぁまぁ。そのくらいで怒るなんて、海らしくないよ？」 海「俺は疲れたので甘いものを欲してるんですー」