「さくら学院が学校になった日」または、さくら学院の教育は、いかにして少女たちに自立と自覚をもたらすのか。【白井沙樹編】

大手芸能事務所アミューズに所属するアイドルユニット「さくら学院」は「学校をコンセプトしたアイドル」であり、同時に本物の学校でもあるという考察第2弾。知性派優等生の白井沙樹の選択について
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さくら学院が学校になった日

新しい「学校」の形について

2015年度トーク委員長・白井沙樹編

父兄キャラからの脱却を通して見つけた、本当の自分

ずばぴったん @zubapittan

「さくら学院が学校になった日」 もしくはさくら学院の教育がいかにして少女たちに自立と自覚をもたらしたのか・白井沙樹編を始めます。 #さくら学院の教育 pic.twitter.com/GOCkP3IoBY

2016-04-06 09:28:49
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ずばぴったん @zubapittan

2015年度の白井沙樹には、磯野莉音や大賀咲希のような爆発的な成長はなかった。しかし、彼女の内部では確かな自立と自覚があったはずだ。将来の夢を「女優」と言っていた頃は、それまでの卒業生の流れに乗っただけで、演じることに強い渇望があったわけではないだろう。 #さくら学院の教育

2016-04-06 18:59:59
ずばぴったん @zubapittan

白井沙樹の女優志望には、リアリティがなかった。しかし、早稲田に進学して将来「トークを仕事に」というのが女子アナを指すのだとしたらーーあの日の彼女が言うのに勇気を振り絞った様子からそうに違いないと思うが、女子アナ志望は女優より遥かに彼女に向いている。 #さくら学院の教育

2016-04-06 19:11:24
ずばぴったん @zubapittan

同じカメラの前に立って言葉を発する仕事でも、女優と女子アナはまるで違う。脚本に応じて役を創造する女優に対して、女子アナは事実を的確に伝える仕事だ。事実に基づく知識に貪欲で、冷静で客観的な判断ができる=俯瞰で見られる彼女は役者ではなく、伝え手になるべきだろう。 #さくら学院の教育

2016-04-06 19:23:30

森先生と白井沙樹

ずばぴったん @zubapittan

白井沙樹が、先輩の軌跡をなぞっただけの「女優」から脱却して、自分のオリジナルの目標である「トークを仕事にする」ことに焦点を定めることができたのはなぜか? それには3つの体験があった。森先生との出会い、LoGiRLでの経験、トーク委員長という役職との出会いだ。 #さくら学院の教育

2016-04-06 19:40:19
ずばぴったん @zubapittan

「白井には何度も助けられた」と森先生は謝恩会で言っていた。中学生にしては大人びた思考や反応ができる彼女は、森先生としては子供相手だからと言葉を選ぶ必要もなく、また的確な判断でステージの舵取りを手伝ってくれる優秀なアシスタントでもあった。 #さくら学院の教育

2016-04-07 07:23:59
ずばぴったん @zubapittan

一方、白井沙樹は「父兄キャラが安定しすぎていて悩んでいたとき、“OLっぽい”という森先生のひと言からOLキャラが生まれて救われた」と言う。白井の父兄視点は退屈なコメンテーターになるリスクがあったが、OLっぽいとネガ方向に弄られたことで白井の個性が開花した。 #さくら学院の教育

2016-04-07 07:28:48
ずばぴったん @zubapittan

“OL白井”は「アサイー」など中学生らしくないキーワードを発して弄られやすい状況を作ったり、父兄キャラを反転して、のぞき見的にメンバーの裏面を暴露してブラックな一面を見せるなどして、トークを盛り上げるようになった。俯瞰でさくら学院を見て面白くする術を習得した。 #さくら学院の教育

2016-04-07 07:35:47
ずばぴったん @zubapittan

頭は良さげでありつつ、自虐的なキャラづくりや、意地悪なツッコミで悪役に周り最後はきちんとフォローを入れる。白井沙樹が2015年度に盛り上げに使ったトーク手法は森先生の常勝パターンだ。彼女は自分に似た森先生から自分に向いたトークスタイルの基本を学びとった。 #さくら学院の教育

2016-04-07 07:41:31
ずばぴったん @zubapittan

2015年度は森先生と白井が父兄視点で語り合う場面が何度かあり、森先生が今まで卒業式以外では見せなかった生徒への愛が垣間見えた。ふたりにはメンバーに一番近い父兄という共通点があり、優しい人格者として尊敬し「森先生のようになりたい」と思う下地が作られたのだろう。 #さくら学院の教育

2016-04-07 07:49:21

LoGiRLがさくら学院と白井沙樹を変えた

ずばぴったん @zubapittan

白井沙樹と森先生の出会いは2013年度だが、ふたりに素晴らしい化学反応が起きたのは2015年度だった。それは2015年にLoGiRLが始まったからだろう。父兄なら誰もが認めるように、毎週のLoGiRLがさくら学院生のトーク力やバラエティ力を大きく底上げした。 #さくら学院の教育

2016-04-07 07:55:36
ずばぴったん @zubapittan

なかでもLoGiRLでトーク力・バラエティ力を大きく開花させたのが磯野、大賀、白井の3人だった。2014年度までの卒業生にもトークやバラエティに強いメンバーがいたが、自分から果敢に番組を面白くする方向に挑戦していったのは、この3人が最初ではないだろうか。 #さくら学院の教育

2016-04-07 08:01:32
ずばぴったん @zubapittan

LoGiRLの盛り上げ方は、笑いを求めて自らが血まみれになる大賀、出しゃばりすぎずに空間を作る磯野に対して、白井は話術で状況をまとめて回していこうとした。もともと話題が豊富で話し好きであったこと、そしてトーク委員長という役職が、白井沙樹にそうさせたのだろう。 #さくら学院の教育

2016-04-07 08:07:32

「トーク委員長」が促した自覚

ずばぴったん @zubapittan

白井沙樹のトーク委員長任命は少し意外だった。それまで、彼女がトークに長けているというイメージがなかったからだ。むしろ、公演のプロデュース実績などから、プロデュース委員長の方が自然に思われた。任命直前にひとりで購買部をやりきったことを見れば適正はあったわけだが。 #さくら学院の教育

2016-04-07 09:26:36
ずばぴったん @zubapittan

トーク委員長に求められる資質は何だろう? トークを組み立て、メンバーに割り振る構成力。それを現場で回す記憶力と冷静さ。状況を俯瞰して臨機応変に対応する判断力だろうか。白井沙樹は、本番に弱いという弱点を除けば十分に適正があった。いつもながら職員室の判断は適正だ。 #さくら学院の教育

2016-04-07 09:49:36
ずばぴったん @zubapittan

森先生と出会い、自分なりのキャラとトークスタイルを習得し、LoGiRLで場数を踏んで経験を積み、トーク委員長としての責任から、自分だけでなく全体を見て俯瞰でトークを考えるようになった。この成長の過程で、白井沙樹は「トークを仕事にする」目標を得たのではないか。 #さくら学院の教育

2016-04-07 10:00:40
ずばぴったん @zubapittan

2015年9月の白井沙樹プロデュース公演では、開演前に白井によるラジオ風DJが流された。落ち着いた癒しのある話しぶりは、本職のラジオDJさながらだった。このDJがどう評価されたかは不明だが、白井が手ごたえを感じて、トークを志す理由のひとつになった可能性もある。 #さくら学院の教育

2016-04-07 13:24:47
ずばぴったん @zubapittan

思えば白井沙樹の成長は外から嵌められた型からの脱却の連続だった。「夢を叶えた元父兄」というステレオタイプなキャラ付けに対して、「自分がさくら学院に入りたかったわけじゃない」「元父兄じゃなくて、今でも父兄」とギャップを少しずつ修正して、本来の自分を出していった。 #さくら学院の教育

2016-04-07 13:36:22
ずばぴったん @zubapittan

多くのアイドルがフックとなる特徴的な個性の獲得に悩み奮闘するが、白井沙樹の課題は、わかりやす過ぎる父兄キャラから、本来の自分への回帰だったのだと思う。そして自分を見つめ直した結果としての大学進学、芸能界引退が、彼女にとっての自立と自覚だったのだろう。 #さくら学院の教育

2016-04-07 14:09:40

アミューズを超えて

ずばぴったん @zubapittan

大手芸能事務所のアミューズに所属しているから、きらびやかなスターを輩出したさくら学院に所属しているからといって、将来も芸能人にならなくてはいけないわけではない。しかし、父兄も含めた周囲の期待が、さくら学院生たちに芸能界志望を言わせている面がないだろうか。 #さくら学院の教育

2016-04-07 15:16:47