『ジョジョの奇妙な冒険』の第１部に見る、地理的考察

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】第１部の最初に登場する「太陽の民アステカ」の一部族は、劇中「忽然と姿を消した」とされている。実際はアステカは１６世紀にスペイン人によって滅ぼされているので、おそらくあの部族は波紋の一族の殴り込みにあって滅んだと思われる。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】togetterに「ダリオ・ブランドーがジョースター卿に出した手紙の宛先は、ジョースター卿の会社だったのでは？」という意見があって、その可能性もあると思った。ただ、私信を会社に送る積極的な理由がないし、「ベイカーストリートという名前だから商業区」というのも乱暴では。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】「ダリオがジョースター卿の会社宛に手紙を書いた」説は、劇中に会社（オフィス）が出てこない時点で、ちょっと弱いかと思う。仮に、リバプールに会社があったとしたら、屋敷も会社の近くにないと、ジョースター卿も移動が大変だと思う。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】僕はジョースターの屋敷は、ジョースター卿が貿易で稼いだ金で購入したと思っていたのだけれど、ジョナサンが「先祖が生活した」と言ってるという意見がtogetterにあった。これは、その通りなので訂正。 pic.twitter.com/IZrvZP6pbb

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浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】ジョースターの家格については、ジョースター卿が「貿易の仕事をしている」と言っているので、ジョースター卿の時に男爵位を与えられた可能性は相当高いと思う。「上位中流階級」のかなり「上流階級」に近い家だった。世襲貴族や大地主など「上流階級」になると、そもそも働かなくなる。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】ジョナサンとディオがラグビーをしているのも、「中流階級」っぽいんだよね。ジョナサンと結婚するエリナは、家業が医者なので、これもまた中流階級だし、ディオは吸血鬼にならなければ弁護士としてキャリアをスタートするだろうから、これも中流っぽい。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】ジョースター家はリバプールの小地主だったが、産業革命によって地代で生活することに限界がきたので貿易の仕事を始め、これが大成功した……というのが現実的なラインか。一代貴族の制度は２０世紀半ばなので、ジョースター卿の男爵位はジョナサンに継承されるものだった。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】ジョナサンによると、ディオは7年前にジョースター卿の「正式な養子」になったという。なのに、名前は「ディオ・ジョースター」ではなく「ディオ・ブランドー」のままだ。つまり、ジョースター卿はディオを家族同然に養育しながら、明確に一線を引いていたことがうかがわれる。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】ディオはジョースター卿を毒殺して、その後、どうやって財産を乗っ取るつもりだったのだろう？　相続のことを考えると、ディオ・ジョースターにならないと、乗っ取りは不可能のように思える。ジョースター卿が死んだら、財産は唯一のジョースターであるジョナサンにいくだけだよね。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】「ダリオが出した手紙にBakerStreetの宛先が」→「ベイカー街は名前からして商業地区」→「だからジョースター卿の会社宛の手紙だろう」という論は、ベイカー街は商業地区特有の名称なのか？　という点で検証可能かと思う。これは、実際にgooglemapで調べると分かる。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】まず、シャーロック・ホームズで有名なベイカー街。これは、ロンドンにあるだけあって、ザ・街中という感じだ。 pic.twitter.com/pfLtAmy7Kc

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浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】次に、調べれば分かるけれど、サセックス州に「ベイカーストリート」がある。丘の上に粉挽用の風車があったから、ベイカーストリートという名前になったらしい。 pic.twitter.com/TOpDVnGDgc

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浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】どう見ても、田んぼのど真ん中のベイカーストリートですね。 少なくとも、商業地区ではなさそうだ。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】また、ダリオが出した手紙に、「East」という単語が入ってることを見逃してはならない。「ベイカーストリートにあるジョースター邸」ではなく「ベイカーストリートの東にあるジョースター邸」ということだ。ジョースター邸の周囲は牧草地の丘なので、通りの東という宛先で届くのでは？

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】逆に「商業地区にある貿易会社」宛に、会社名も書かずにあの住所で届くのかなぁという疑問も出てくる。ただ、手紙の宛先が「会社」か「館」かについては、どうとでも解釈できるだろう。重要なのはリバプールにジョースター邸があったかどうかで、これについては僕はあったと確信している。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】「ジョースター邸がリバプールにあった」という僕の考えを整理してみる。（１）ダリオが出した手紙の宛先に「RiverPool」とあること。実は綴りが違っているんだけれどね。僕はこれだけで決定的だと思ったので、他の手掛かりは上げなかったけれど、ここで傍証をあげる。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】（２）ジョースター邸の近郊に、大型帆船が停泊できる港町がある。（つまり、内陸部ではない）（３）ロンドンまで２〜３日で往復できる距離にある。（４）ペンドルトンという地名がリバプールの近くにある。（５）リバプールにも川が流れている。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】（２）については、ディオが浮浪者に石仮面を被せたときの現場が「ジョースター邸近郊の港町」だった。遠景では、大型帆船が停泊する港があり、かなり規模が大きい。（３）はジョナサンが食屍鬼街に行くときのセリフから。ちなみに、リバプールとロンドンの距離は３５５km。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】問題は、３５５kmは馬車を使っても２〜３日で往復できるような距離じゃないんだよねぇ。途中で、汽車を乗り継いだか、昼夜ぶっ通しでロンドンまで行ったか、もしくは、ジョナサンが適当に「２・３日」と言ったか。この辺りは、ジョースター邸がリバプールにあったという説の弱点かもね。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】後、エリナの姓である「ペンドルトン」は地名で言えば、マンチェスターとランカシャーのにある。両方共、リバプールと近い位置にある。ちなみに、Joestarの地名はイギリスにはない。

浅丼健一 @asai1920

【ジョジョ】それ以外の意見については……まあ、そうかもしれないし、そうでないかもしれないという感じ。自分の論にも確証があるわけではないので。１９世紀イギリスについての横断的な知識があれば、もっと深い読み方ができるかもしれない。