- Uroak_Miku
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1)アニメの『小公女セーラ』で今でも印象的なのは彼女のパパ破産+急死までの間はあの女学院の人々が厨房係までご機嫌だったこと。セーラ父がダイヤモンド王になると聞き知ってまるで全員が階級アップしたかのようにうっとりするのです。
2016-09-29 16:18:282)宝石店の店員とか世界最大の航空会社のスチュワーデス(昔はフライトアテンダントとは呼ばなかった)とか王宮の侍女とか、本人たちは平民だけど上流階級の人間と直接に付き合う立場にいるといつのまにか自分たちもそれなりの地位にいると感じるようになる現象か。
2016-09-29 16:20:523)セーラ父の破産と急死で夢から覚めると、ミンチン先生をはじめ誰もがまず「怒り」を覚える。ここが興味深い。私でもきっと同じ感情がわいてくるだろう。
2016-09-29 16:41:444)原作だとセーラが親しい二人と内輪でダイヤモンドのいっぱい眠っている山の絵を描きあって遊んでいるのを院長先生か誰かが気が付いて問いただしたらセーラが事情を明かしたという風にパパのダイヤモンド事業のことが学校内で知られるのですが、なんだか鼻にかけているみたいなのでアニメでは変更。
2016-09-29 16:56:285)インドの大富豪として学校内でも評判のパパから便りが届いたというので生徒たちが興味津々で、なんて書いてあるのか教えろと迫るので彼女が気を聞かせて読んであげる、という展開です。脚本家の方がいろいろ思案したのでしょう。
2016-09-29 16:58:397)アニメでは彼女が黒板を使ってインド大陸と鉱山の位置を図解するのですが、原作ではインドはあくまで彼女たちの楽しい空想世界に留まっている。作者もろくに知らなかったらしい。あの時代にインドのダイヤ鉱山なんてもう下火だったし、義務教育普及でロンドンの寄宿生女学院なんてほぼ消えていた。
2016-09-29 17:02:508)あの主人公はアニメそれも名作劇場の枠で扱うには潜在的地雷をいくつも抱えていて、それを慎重に迂回しながら最終回までたどり着いた印象を受けます。昨年ちょっとある企画がらみで目を通した。
2016-09-29 17:04:429)前にも触れたのですが映画『ラストエンペラー』にもベッキーの役柄の従者が出てきます。日本の敗戦後も皇帝のために同じ監獄に入り身の回りの世話をし続けた。しかし独立心が大きくなっていく。"You still think I'm your servant, don't you?"
2016-09-29 17:08:3411)ベッキーがどこまでも忠誠を誓い実行したのには面白い裏話があります。原作だと数歳年上ですが彼女は暗算が苦手なのです。それでよく買い出しでお釣りを間違ってしまって上司の雷を落とされる。ではどうしてよく間違えるのか。当時の貨幣制度が原因でした。
2016-09-29 17:12:1912)あの国はEU加盟後もユーロに背を向けてポンドを使っています。シャーロック・ホームズのテレビドラマである人物が偶然ある宝石を拾い、それを持ち主に返せば千ポンドの謝礼が貰えるとシャーロック氏から聞き知って目を回す。今の円だと1000万円ぐらい?
2016-09-29 17:16:5113)1971年に廃止されましたがシリングという通貨がありました。1ポンド=20シリング、1シリング=12ペンスで、 1ポンド=240ペンス。難しい。
2016-09-29 17:18:1914)そのうえ硬貨が何種類もありました。30シリング=ソヴリン、22シリング=ユナイト、21シリング=ギニー。シャーロック氏の小説を読んでるとよくいろんな硬貨が出てくるので子ども心に不思議でした。
2016-09-29 17:22:0115)なんでそんなに複雑かというと、王朝が入れ替わったり海外植民地が広がったり金の含有量が額面より少ないので商人たちが額面通りには使わなかったりと、大英帝国ならではの歴史的事情です。
2016-09-29 17:23:5316)こんな風に計算の体系が複雑なのでベッキーは計算を間違えやすいのです。それで買い出しはセーラの仕事になったわけです。彼女はちゃんと計算するし、原作には出てこないピーターという頼りになる男の子もついているから。
2016-09-29 17:26:1919)続きを論じます。小学生のとき同級生にとても運動神経の良い、大柄の男の子がいました。人気も高かった、と思います。中学では学級が別々になって、校舎も違ったのですれ違うことさえなかったのですが、ある日見てはならないものを見たのです。
2016-09-30 00:28:5220)同学年に元在日と噂される893の次男坊がいました。大柄で、機嫌がいいときは善人ぽいのですがそうでないときは『ビーバップハイスクール』に出てくる男の子みたいな子で、正直大嫌いでした。二年生のときその子と同じ学級、それに同じ班になって、理科の実験のとき自分がテーブルで
2016-09-30 00:31:3121)黒板寄りの席になると猛烈に怒るのが怖かった。「代われ!」 で、日ごろひそかに思ってたんですよ。小学校のときのあの運動神経抜群の大柄同級生と対決したらどうなるのかなって。
2016-09-30 00:32:5122)ある日見てしまいました。そのビーバップな子は佐藤くんといって、取り巻き男子グループからは「さっちゃー」(「さ」から盛り上がって「ちゃー」で落とす発音)と呼ばれていて、で旧同級生の子がやはり彼を「さっちゃー」と呼んでいたんですよ。ああ媚びてるなとわかる笑顔と発声法で。
2016-09-30 00:35:2123)自分がけっして勝てない相手、自分にとって恐ろしい相手が近くに居住しているとき、ひとはそういう相手にむしろ同化しようとします。そうすれば怖さを感じなくなるからでしょう。
2016-09-30 00:36:32