富士火山地質図(第2版、2016)を使ってみた。

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早川由紀夫 @HayakawaYukio

富士山グランドキャニオンの解釈が2通り。富士火山地質図(第2版、2016)は「ほぼ連続的に重なる降下スコリア堆積物からなる」。いっぽう小山真人(岩波新書、2013)は「噴火で降り積もったスコリアもあるが、大部分は泥流や雪代で運ばれたスコリアや砂と考えられる」。私は後者を支持する。

2016-11-02 15:58:39
早川由紀夫 @HayakawaYukio

地表/湯船第二スコリア//御殿場土石なだれ//砂沢スコリア/(不整合)/ラハール。小山真人(岩波新書、2013)には最上部が宝永スコリアとあるが違うと思う。 pic.twitter.com/1tXTiQVk2o

2016-11-02 16:23:38
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

富士山の簡略地質図(更新)。宝永スコリアの等値線は50センチ。 pic.twitter.com/F11yAh9JqX

2016-11-02 16:26:11
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

梨ヶ原を火山麓扇状地だとしているが、これはどうみても厚い溶岩流です。きれいな末端崖がある。扇状地をつくる土石流では末端崖はできません。富士山にはまれな厚い溶岩流です。30メートルくらいある。 pic.twitter.com/h7uw1CvGIN

2016-11-02 21:22:16
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

御殿庭。富士火山地質図じゃ、宝永スコリアと西二ツ塚スコリア丘に塗っている。地層断面を見ると、スコリア丘ではない。タフリングの可能性はあるが、それにしては火口が小さすぎる。富士山でタフリングは知られていない。こんな高所にはできそうもない。氷河がつくったモレーンが一番考えやすい。

2016-11-06 19:20:56
早川由紀夫 @HayakawaYukio

富士火山地質図は、須走B期とc期の境を3500年前に置いてるけど、どうして?2900年前の御殿場土石なだれを境にすればいいのに。

2016-11-08 10:17:43
早川由紀夫 @HayakawaYukio

梨ヶ原は、忍野盆地が水で満たされていたときに、そこに流入した厚い溶岩でできたのだと思う。本栖湖に流入した青木ヶ原溶岩みたいに。 pic.twitter.com/NmAV0bT47E

2016-11-08 10:19:51
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

富士火山地質図、紙の耐久性が格段によくなった。現地に持参して手荒く扱ったけど 折り目から破れてこない。

2016-11-08 10:21:27
早川由紀夫 @HayakawaYukio

小御岳はなんで星山期でなくて、富士山の基盤扱いなの?カリウムアルゴン年代は7万6000年前と10万9000年前なのに。

2016-11-08 16:02:49
早川由紀夫 @HayakawaYukio

「東山麓の須走や湯船原での古期富士テフラ層の層厚は80m前後で、ほぼ整合的に重なる数10cm厚のスコリア粗粒火山礫の降下堆積物とスコリア混じりの薄い風成層の互層が数100枚ほど互層している(町田、1964」あれ、町田さんは全層が降下堆積物だと書いた。いまもそう考えているはず。

2016-11-08 16:07:42
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@HayakawaYukio 3500年前から、溶岩だけでなくスコリアを出す爆発的噴火が頻発するようになったからだ。大室、大沢、砂沢スコリア。そして2900年前に御殿場崩壊を迎える。

2016-11-09 10:59:40
早川由紀夫 @HayakawaYukio

須走c期を、御殿場崩壊の前後で二つに分けよう。3500- 2900年前を須走c1期、 2900-2300年前を須走c2期。

2016-11-09 11:05:14
早川由紀夫 @HayakawaYukio

山中湖は800年噴火の鷹丸尾溶岩でできたという説があるが、山中湖の凹んだ地形をみるとそれよりずっと前からあっただろう。梨ヶ原溶岩が忍野湖に流入したときにはすでにあっただろう。2万年前くらいからあったのではないか。湖底堆積物の調査報告があった記憶だが思い出せない。

2016-11-09 12:37:25
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@usa_hakase ありがとうございます。湖底ボーリングコアを見れば、水底堆積か空底堆積かわかるだろうと思いますが、その判定はなされていません。空底にしては堆積速度がはやい。アオホヤを挟む「富士黒土層」が2mもある。全体で1m/千年。通常の10倍。

2016-11-09 12:59:31
月野うさはかせ Prof.Lièvre @usa_hakase

@HayakawaYukio あと梨ヶ原溶岩と大臼・小臼が別噴火だとする論文はこれ→jstage.jst.go.jp/article/bullgs…

2016-11-09 13:06:14
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@usa_hakase 化学組成と斑晶が違うと書いてありますが、化学組成は似てます。斑晶が違うのは(多いのは)、冷却過程で濃集したと考えられます。大臼の下に「少なくとも1.0m以上の風化火山灰層・スコリア層」があると本文記載あるが、図や写真はみつかりません。

2016-11-09 13:20:45
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@usa_hakase 梨ヶ原をつくる溶岩が猿橋溶岩と同じだと上杉さんが書いたそうだが、なるほどです。化学組成が同じ。分布も自然。どっと出て、桂川はさらさら流れたが、忍野湖に流れ込んだ溶岩は冷やされて後続部隊がどんどん積み上がって厚くなった。

2016-11-09 13:23:34
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@usa_hakase 「明瞭に水冷組織を示すと判断される噴出物の存在は確認されていない」と書いてあるが、8人の著者のうちのひとり(千葉さんです)とは、いっしょにアイスランドで偽クレーターを見て、水冷構造がまったくないスパターであるのに驚いたのになあ。

2016-11-09 13:28:26
早川由紀夫 @HayakawaYukio

アイスランドの偽クレーターは、エルドギャオの943年噴火の断面をよく観察した。 hayakawayukio.jp/kazan/field/07…

2016-11-09 13:30:00