『この世界の片隅に』は”あるもの”の使い方が斬新だった(感想メモ)
- chiqfudoki
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@chiqfudoki 映画にも一瞬だけ描写があり、原作ではそれなりにちゃんと描かれていますが、すずさんが産科医に行き、妊娠していない(戦時ストレスによる生理不順)ことが判明します。だからその日の夜、径子(周作の姉)が不機嫌になってすずさんの夕食を粗末なものにするんですね。
2016-11-26 10:55:32@tarareba722 そういうことだったのですね! 「やっぱり夜は一人ぶんか」が、お祝いは朝の一瞬だけで元に戻ったということだと思っておりました。 中巻未読につき精読します。 ご教示ありがとうございます。
2016-11-26 10:58:43そーいやコレ当たり前に見てたし、ファンの思う「あらま欲しけれ」だから違和感なかったけど、「ありえなかった」光景なんだよな。 この景色の意味を知ってて希える人間も、劇中でただ一人。 開戦の動機と目的となる風景でもある。 #madoka_magica #まどマギ twitter.com/10wa1192/statu…
2016-11-26 22:26:37詳細なダメージのディテールは兎も角、無残に被曝して子を連れ彷徨い往来で力尽きてしまう親という画、遺された子を夫婦が連れ帰る画が先にあって、それがあの人攫いのエピソードに換骨奪胎されて冒頭に置かれる。賑わう都市のど真ん中で大の字に倒れているのに周囲はなぜか無関心…そりゃそうだろう。
2016-12-06 21:07:10「原爆が再生の契機」って大テーマが最初にあったんじゃないかな。 悲惨なものだけど、悲惨さを美化するわけでもなく劇中ではうまーーーくポジティブに機能してるよね。 ソレ気になったんで作者の前作も読んだ覚えがある。んでやっぱそうじゃね?って思ってる。 #この世界の片隅に twitter.com/webcomicaction…
2016-12-09 11:26:58オープニング、バケモノにさらわれ、エンディングで孤児をさらうすずと周作。 見事な円環。初期の打ち合わせでこうのさんに構想を聞かされ仰天したのは私です。(担当編集者s)#細かすぎて伝わらないこの世界の片隅にの好きなシーン
2016-12-02 20:43:45見終わった直後にツイート検索してたら「原爆作家ともてはやされるのに辟易したこうの史代が書いたのが『この世界の片隅に』なのに、また原爆作家って言ってやるなよw」みたいなツイートがあって、映画で見た時に感じた気持ちを振り返ると、「原爆ってメタ的には肯定的に機能してるよな」とは感じる。
2016-12-09 11:43:25原爆イベントも劇中だと淡々と過ぎていくんだけど、特別扱いはされている(毎回執拗に日付の描写があるのに、この日だけ日付が出てこない)。原爆投下は小学生から習う。あの朝の描写は、「いよいよXデーだ」と身構えさせる作りにはなっていたと思う。なので当然「どこでくるのか」で固唾を呑む。
2016-12-09 11:48:45で、その時に起きたことはあのツンツン姐さん(名前忘れた)がすずを家族として受け入れるという「一大事」で、前も書いたけど、すずの周りだと原爆は家族の新生イベントのフラグとして機能していて、北條家では人がむしろ増えてる。
2016-12-09 11:51:46ここはこうの史代さんの前作との決定的な違いだと思う。 前作は原爆で人が減って壊れていく話。今作は戦争のダメージが積もり積もって原爆で底を打って、原爆後には人が増えて集まってまた歩き出してしていく。 #この世界の片隅に
2016-12-09 11:54:29テーマは一番最初から決まっていたと思う。 原爆が止めの絶望の一撃なのか「どん底」なのか。それでその先が変わる。 また、前作の『夕凪の街 桜の国』の登場人物は在所が広島だから原爆ダメージ不可避だけど、『#この世界の片隅に』は呉だから直撃も黒い雨も受けない、ということでもある。
2016-12-09 12:00:03【ネタバレ注意】 #この世界の片隅に てかあれか、最初の人さらい=鬼いちゃんなんだけど、あのバケモノがまんま「劇中の戦争」の象徴でもあるのか。得体の知れないバケモノで人を日常から遠くにさらっていこうとするんだけど、人をつなげる方向にも作用する。
2016-12-09 12:17:56是非、ZoaZoa日記さんの「この世界の片隅に」の化学をお読みください。 holozoa.hatenablog.com/entry/2016/11/… こうの史代先生は広島大学の理学部(中退後、放送大学卒業後)。 周期表と「このセカ」キャラ名にこめられた思いと伏線の物凄さ。 後、北條家は円関係。サン=円周率 twitter.com/chiqfudoki/sta…
2016-12-09 12:30:44【ネタバレ注意】 ってか、冒頭のバケモノは「夜を見せること」で撃退されてたな、そういえば。 物語の始まりどうだっけか?朝に船で広島に来るところからだっけか? 帰りが夜の呉の帰宅だから、ここも対比になってそうなんだよなあ。 「広島の妖怪の話」とも言えるのかアレ。 #この世界の片隅に
2016-12-09 12:46:13てかこれ、むしろ学者のアプローチに近いのか。 なーんか違和感と親近感が同時にあると思ったら。 twitter.com/hacosi/status/…
2016-12-09 13:16:08岡田斗司夫氏曰く、「宮﨑駿がミリタリーの話をしだしたら「それは観念論です」って言って資料を見せながら翌日反論するという恐怖の監督。片渕須直、世界で唯一宮﨑駿に口で勝つ男」 納得しました。 「この世界の片隅に」は、一次資料の塊だ business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview…
2016-12-08 07:49:44ということで、あるもの=原爆、です。
さすがに投下後70年も経っているので、肯定的な契機にした前例は探せば他にも出てくると思います。
私は斬新に感じました。
同じ事象でも、見る場所見る人が変わればまた違う物語が出てくるのだなと実感します。