【1.結論を先に言えば】1)核燃料棒が破損し,ヨウ素,セシウムとともに,Puも漏れた.2)その濃度は環境レベル.3)敷地外のサンプルでもPu測定が望まれるが,4)作業される方の放射線防護をし,原発を冷やすことの方が急務.
2011-03-29 07:36:20【2. Puを含む環境放射能についての必読資料】環境における人工放射能の研究(気象研究所)http://bit.ly/dUe1af を熟読(WEB版は,最新の2009版より2007版の方が詳しい).以下「気象研」として時々引用.
2011-03-29 07:37:10【3.Pu測定は結構面倒だ】東電資料には測定法未記載.ICP-MS質量分析だと推定すると,http://bit.ly/fa7v1O (学習院大 村松先生の論文)記載のように,加熱→硝酸で抽出→イオン交換→塩酸溶離→硝酸溶液→ICP-MS とそれなりに大変(僕はできない).
2011-03-29 07:37:50【4.日本の表層土壌中のPu-239・240濃度は平均0.4Bq/kg,最大5.1Bq/kg】環境放射線データベース (http://bit.ly/dRVAWK) より計算(1999-2007年の全国調査の平均).東電敷地内のPuは,平均より高いが,環境値の範囲内.
2011-03-29 07:38:07【5.昔はPuがもっとあった】気象研究所のデータによると,1990年以来,土壌中濃度も降下量もほぼ横ばい.しかし,過去には現在の1000倍の降下量だった年もある(気象研).添付図参照. http://plixi.com/p/87687218
2011-03-29 07:38:50【6.同位体比は原発事故の判定指標】Pu-238/Pu-239・240同位体比が0.05以下なら核実験.チェルノブイリ事故の時は約0.5(気象研).福島第一原発敷地内のPu-238/Pu-239・240同位体比0.9-2.0は,明らかに事故由来.
2011-03-29 07:39:21【7.プルトニウムは遠くに飛びにくい】チェルノブイリ事故後「137Cs等揮発性核種とは異なり,日本で顕著なPu増加無し.PuがCsよりも大きな粒径の粒子に含まれ,輸送の間に大気中から除去されたためである」(気象研) http://plixi.com/p/87687577
2011-03-29 07:40:37【8.(参考)原発と直接には比べられないが】1990年調査で,長崎の爆心地から10km以遠には,検出限界以上のプルトニウムは存在しないという報告がある. http://plixi.com/p/87687696
2011-03-29 07:41:17【9. 連続ツイート終わり.】すべての測定値には誤差(不確かさ)があることにも注意.今回の東電の資料には,1.2±0.12のように,不確かさが表示されていることは,進歩.
2011-03-29 07:41:29【8.の注】長崎の爆心地から10km以遠には「検出限界以上の」 → 「大気圏内核実験由来の,全国どこでも見られるレベル以上の」とすれば,より正確でした.
2011-03-29 07:49:42