現実とは無関係に「体感治安」だけを悪化させる流言飛語がTwitter上で流布している現象の研究について

いわゆるマックの女子高生のママ友というやつ(追加ツイがあったので更新しました)
459
須藤玲司 @LazyWorkz

超絶ポジティブに解釈すると「女児を持つ親」への注意喚起なのですが。 元ネタとして連想される2018年の相模原の飲食店の事件は、女児を連れていたのは父親でした。今回の話は「ママ友」という言葉から、どちらかというと母親への説教という形で機能し、若い女性の負担を増やす方向へ働いています。

2019-03-04 07:15:15
須藤玲司 @LazyWorkz

2007年9月には神奈川で「3歳の女児がトイレで襲われて子宮を全摘出」というチェーンメールが出回り、神奈川県警が「デマ情報に惑わされないでください」と否定を配信しています。 detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_de… まさにこれの焼き直しでした。探すのちょっと手間取っちゃった。女児は子宮摘出されがちです。 pic.twitter.com/cEcZ4WL63n

2019-03-04 07:31:39
拡大
拡大
須藤玲司 @LazyWorkz

2007年神奈川の3歳女児子宮全摘出チェーンメールも、子供を連れていたのはの件もママです。知恵袋投稿者が連想した「長崎の事件」は、両親連れで父親が通報しました。 ママへの注意喚起という形をとるのは流通がママ友内中心だからですが、都市伝説は「若い女性への説教」という側面を持ちがちです。 pic.twitter.com/OzeWq1R2JF

2019-03-04 07:41:04
拡大
須藤玲司 @LazyWorkz

繰り返しますが、 「性犯罪被害を防ぐため、女児をひとりでトイレに行かせるな」と注意喚起したい人は、 「性犯罪被害を防ぐため、女児をひとりでトイレに行かせるな」と言えばいいのです。 十年以上も何度も子宮を全摘される謎の女児を持ち出して過剰な不安を煽り、信憑性を下げる必要はないのです。

2019-03-04 07:57:50
須藤玲司 @LazyWorkz

まさにこれ。 twitter.com/alicesvice/sta… 「注意喚起に役立つならば事実じゃなくてもいいじゃないか」という人は、江戸しぐさを教科書に載せて伝承し、水にありがとうと朝晩唱え、地震のたびに外国人によるレイプを恐れて自警団を作り、大量破壊兵器の破壊のためイラクを爆撃すればいいでしょう。

2019-03-04 08:18:56
須藤玲司 @LazyWorkz

6歳女児がトイレで襲われ子宮全摘の件、私の発言を見て「デマだったのか!」という反応する方も見かけますが、それは違います。 ・事実と確認できない ・典型的な都市伝説フォーマット(知人の知人からの伝聞等) ・2007年に神奈川県警が認定したデマに酷似している 私が言えるのはこれだけです。 pic.twitter.com/ZyaEHGmKV0

2019-03-04 13:13:12
拡大
拡大
須藤玲司 @LazyWorkz

この手の話か本質的に厄介なのは、状況からみてデマの可能性が高くても、確かめるにはいわゆる悪魔の証明が必要となることです。 デマ確定には、流言研究論文を書く研究者のやうな莫大な調査コストをかけるか、神奈川県警のように行政当局が介入するしかない。 事実確定は簡単なのに、誰もやりません。 pic.twitter.com/a8GPisiFFE

2019-03-04 13:19:10
拡大
須藤玲司 @LazyWorkz

検索してみると、1999年に福岡県春日市で「6歳の娘がショッピングセンターのトイレで3人の中学生に暴行され、子宮が破裂した」という噂が広がり、西日本新聞が取材して1999年6月13日号に「デマだと判明」という記事が載ったそうです。 rumor.news.coocan.jp/sonota/super.h… やはり6歳女児は子宮が破裂しがちです。 pic.twitter.com/06wsXFEJ5J

2019-03-04 23:00:37
拡大
拡大
拡大
須藤玲司 @LazyWorkz

これは鋭い指摘。 twitter.com/kasumishirakab… 「女児から目を離す→子宮全摘」は、女児ではなく若い女性に向けた過失と罰の寓話だと考えると、怪談としてかなり完成度が高いです。 子宮全摘という、成人女性の病気の恐怖として語られやすい言葉が選ばれるのも、うっかり理にかなってしまいます。 pic.twitter.com/4dz2UjLA9P

2019-03-04 23:10:16
白樺香澄 @kasumishirakaba

勉強になるなぁ…「若い女性」をその社会におけるジェンダー的「女の役割」に閉じ込めるための説話っていう構造は、それこそアメリカの80年代スプラッタとかにも見られるというけど、話題にされてる「事件」も要素を見ると、体験者が「母親」で、子どもが受ける被害が「子宮全摘」というのが、

2019-03-04 13:50:32
拡大
拡大