マーメイド・フロム・ブラックウォーター #1
夜空を旋回したのち、デスナイト達がいるビル屋上めがけて斜めに滑空してくるその鳥は、大きく荒々しいバイオイーグルだ。その荘厳な姿だけでも驚きに値するものだが、特筆すべきはそのクチバシである。カタナを咥えているのだ!
2011-06-08 19:26:07バイオイーグルは一直線に正座するクローンヤクザへ突っ込んでゆく!そして!ナムアミダブツ!「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」一列になった彼らの首をネコソギに刎ね飛ばした!噴水めいて噴き上がるバイオ血液!
2011-06-08 19:26:14「アイエエエエー!」ドレッドヤクザはバイオ血液を全身に浴びながら失禁し、青龍刀を取り落とした!バイオイーグルはバサバサと翼をはためかせて浮上し、デスナイトの腕に止まった。デスナイトはバイオイーグルの頭を愛撫しながら目を細めた。「美しい人よ」
2011-06-08 19:26:22「アイエッ……アイエッアイエッ……」ドレッドヤクザは恐怖のあまり痙攣しながら失禁を続けた。デスナイトはバイオイーグルを撫でながら、ドレッドヤクザへ顔を近づける。「もう少し頑張りたまえ……もう少し有能なところを見せてほしい」「アイエエエ!ヨロコンデー!」ドレッドヤクザはドゲザした。
2011-06-08 19:32:12デスナイトはドゲザヤクザを尻目に、屋上の手摺まで歩いていくと、下の道路を虚無的な目で眺めた。ここからだと豆粒ほどのサイズで忙しく行き来する人々を見下ろす事ができる。しかし本来なら見る者に楽しい週末を予感させるチョウチンの列やノボリも、デスナイトにとっては灰色の滅びの影でしかない。
2011-06-08 19:46:43デスナイトはバイオイーグルを撫でる。「おお……アヤミ=サン」バイオイーグルはキュルキュルと喉を鳴らしてこたえる。「アヤミ=サン。ここから二人で飛び降りて、安らかに死ねればどんなにいいか。ネギトロめいて、一緒くたのクズ肉になれるのなら。この汚濁だまりめいたネオサイタマで」
2011-06-08 19:51:06(第二話「キョート殺伐都市」:「マーメイド・フロム・ブラックウォーター」#1 終わり。#2へ続く )
2011-06-08 19:56:23