「ゼロ想」風に語る まどか☆マギカ論 ~まどマギは、2010年代の新しい想像力足り得たか?~
- punisher_D
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しかし少女革命ウテナという作品について、ここで今更詳しく解説しようとは思わない。 もっとも注目すべきは、その最終回である。
2011-09-19 00:37:13自分以外がまどかの存在を忘れてしまった世界で、暁美ほむらは鹿目まどかと再び出会うために戦い続ける=生き続ける道を選んだ。 自分(正確にはもう一人)以外がウテナの存在を忘れてしまった世界で、姫宮アンシーは天上ウテナと再び出会うためにウテナを探す旅に出た。
2011-09-19 00:37:24さて、僕がなぜ今更になって「まどか☆マギカ」という作品を論じてみようと思ったのかといえば、そこに「2010年代の新しい想像力」を見い出したかったからである。
2011-09-19 00:37:54しかし、果たして「まどか☆マギカ」は「少女革命ウテナ」の先を行っているだろうか? これはどちらの作品の方が優れているとか、面白いかといった問題ではない。 その良し悪しは別にして、「まどか☆マギカ」は時代を表現し得た作品だったか? という問題だ。
2011-09-19 00:38:11残念ながら、僕にはその可能性を見い出すことは出来なかった。至ったのは「まどか☆マギカは、少女革命ウテナを超えてはいない」という、些か寂しい結論である。
2011-09-19 00:38:25ここまで長々と語っておきながら、至った結論としては非常に情けない限りだが、しかし一つの結論を得られたという点では満足している。 まどか☆マギカは「2010年代を代表する作品」ではあっても、「象徴する作品」には成り得ていないのだ。
2011-09-19 00:38:39この先の10年で、まどか☆マギカの先の地平を見せてくれる想像力に期待しつつ、この長かった自説・まどか☆マギカ論を、ひとまず終了させたいと思う。 付き合ってくれた方がどれだけいたかどうかは分からないが、どうもお騒がせさまでした。
2011-09-19 00:39:00@ceno_sougou 「ゼロ年代の総決算」とよく言われるまどマギですが、印象論だけで語っている人も、けっこう多いような気がしたり。「なんとなくセカイ系っぽい」とか。僕はむしろ90年代に回帰してしまっているのでは?とすら感じています。あるいはウテナが先鋭的過ぎたのか……。
2011-09-20 03:37:03@punisher_D ゼロ年代、90年代といった区分も明確に分けられるものではなく地続きですからねぇ。 まどかの選択が、戦いの運命を受け入れないことであるあたりは(サヴァイブ系よりも)セカイ系寄りの要素と言えるでしょう。
2011-09-20 03:46:06@ceno_sougou 「戦いの運命を受け入れないこと」 ……なるほど。確かに変則的ではありますが、まどかはそれを実現しているんですよね。つまり戦わずにして、世界に革命を起こした。ああ! この発想はなかったなぁ。そこにウテナの先を行く可能性が秘められているのかもしれない……!
2011-09-20 03:52:30まどかのした選択「概念化」とは、「戦いの運命を受け入れないこと」である。つまり、まどかは戦わずにして世界に革命を起こしたのだ。(変則的ではあるが、まどかはそれを実現した) そこにウテナを超える可能性を見い出せないか?
2011-09-20 04:06:16@punisher_D あ、余談ですが、「戦いの運命」という表現は第七話のQBの台詞「戦いの運命を受け入れてまで、君には叶えたい望みがあったんだろう?」から拝借いたしました。
2011-09-20 04:14:34.@ceno_sougou 多分、まどかの可能性は「戦わない。でも逃げない」という選択をしたコト。にも関わらず、結果を示した、という所にあるのではないかと。決断主義では避けて通れない他者との対立を、まどかは見事に克服した。だからといって、引きこもるコトもしなかった。
2011-09-20 04:26:48.@ceno_sougou つまりキュウべえとは、異なる考えを持つ他者性の象徴と言えますよね。決断主義者のほむらは、それと真っ向対立した。しかし、まどかはしなかった。決断主義=ゼロ年代の先を行った。
2011-09-20 04:30:34@punisher_D なるほど。キュゥべえ(他者性の象徴)に対して戦いもせず屈服もせず逃げもせず、克服した。 願いのシステムを受け入れることで願いのシステムを乗り越えている、というあたりはいかにも克服ですね。哲学的に言えばテーゼでもアンチテーゼでもなく、ジンテーゼに達した。
2011-09-20 04:46:27@punisher_D まあ、セカイ系に関する考えは笠井潔さんの受け売りなのですけれどw とにかく、そこでは【戦い】はいわば【世界の侵略者】として位置付けられ、(サヴァイブ系が想定するような)【最初から世界に設定されている不可避な構造】という可能性は考慮されていない。
2011-09-20 04:54:00@punisher_D 以上の「セカイ系」観を踏まえてまどマギカを見ると、まどかは魔法少女と魔女のルールを、(サヴァイブ的な)不可避のルールと位置付けるのではなく、侵略者のルールと位置付けていることが分かります。
2011-09-20 05:02:05@punisher_D つまり、目の前の敵(魔女)と戦うのではなく、ルールを敵として戦う。メタ(一歩上)視点に進んでいますね。
2011-09-20 05:03:39.@ceno_sougou 旧劇エヴァにしても、ウテナにしても、結果的に他者性との対立を通過した後の結果しか示せなかった。ゼロ年代の決断主義もセカイ系へのアンチテーゼは示せても、ジンテーゼには至れなかった。それを示したという点で、まどマギには2010年代の想像力が感じられますね!
2011-09-20 05:02:30