大井浩明さんPOC#7 リゲティ 2011.10.22(土)白寿ホール
土曜日、白寿ホールにて、大井浩明のジェルジ・リゲティ全鍵盤曲演奏会。アンコールのナンカロウと、その後のクセナキス蘊蓄が面白かった。大井氏については次回の批評時空間で書きました。
2011-10-25 11:43:13私は1番から19番まで、リゲティ:エテュード集はすべて自筆譜から演奏しました。偶然発見しましたけど、例えば「ファンファーレ」のような有名作品でも、清書譜版には恐るべきミスプリントが含まれているので、面倒でも自筆譜ファクシミリ版を使うべきでしょう。
2011-10-25 14:40:32そうそう、こないだのリゲティ《ファンファーレ》は、全編いわゆるバロック風指使いで通してみたんですけどね。バロック風というかオルガネット風というか。
2011-10-28 16:20:104曲ぐらい・・ RT @inamodeeso: 大井浩明はリゲティの1曲でスイングしてた模様 寝てる場合じゃなかったかも
2011-10-24 09:12:4520年前に初めて楽譜を見た瞬間から、スイングはスイングだと思ってましたが、リゲティ作曲クラスのドイツ人弟子に完全否定されたりして、今まで試した事はありませんでした。バレル・オルガン録音により確証が得られた事もあり、フレンチ・バロック不等奏法の経験を元に、今回踏み切りました。
2011-10-23 16:11:18そのスイングが無限柱までの流れを強く作り出す。無限柱で厳しく張り詰めた音が強靭に昇華されるにはあのしなやかな振れ幅があってこそのように思った。ごちゃごちゃ言っておりますが、まあ要はカッコ良かったんでございます。
2011-10-23 16:12:49思い出した話。1995年3月に東京文化会館でリゲティ:第2巻全8曲の日本初演を行った際、初めて曲を聞いたはずの日本人聴衆(専門家)複数は「今ひとつだった」との感想。ライヴ録音を送ったリゲティからはAusgezeichnet、エマールからは「貴方のように弾きたい」とのfax。
2011-10-23 16:23:48似たような話として、1996年7月に井上道義/新日本フィル定期でクセナキス「シナファイ」を演奏した際、雑誌批評には「前半の現代曲はガマンガマンであった」と書かれた。正面切って褒めたのは作曲者と野々村禎彦だけ。CDが出て、週刊誌とワイドショーが取り上げ、突然ベストセラーになった。
2011-10-23 16:25:33(承前)ですので、日本の若い演奏家の皆さん、評価されなくても気にする事はありませんw 「正確に弾くことに意味など無い」などと寝言を言うロートル爺も無視してOK。
2011-10-23 16:27:58御来駕有難う御座います。クセナキス「ホアイ」は大変にしても、リゲティ「連続体」はやれば弾ける曲ですから、音大チェンバロ科学生は全員必須にすべきだと思います RT @k2gabriel とても面白く、興味深く、新鮮でカッコ良い演奏でした。
2011-10-23 16:31:01第2巻東京初演ライヴ録音(1995年)を聞いたリゲティのアドヴァイスは、「もっとジャズを聴くように」だった。「具体的に何を」と質問したら、「ビル・エヴァンスのヴィレッジ・ヴァンガード」。聞いたけと、ピンと来なかった・・・
2011-10-23 16:50:29その年(1995年)の夏にフランスで演奏した際、臨席したジェルジ・クルタークから「リゲティの望む通りでは無いかもしれないが、素晴らしい演奏だった」、という微妙な褒められ方をしたw
2011-10-23 16:52:57その翌年(1996年)秋のアンドラーシュ・シフの講習会のabschlusskonzertでは、彼のたっての希望で「ワルシャワの秋」他を演奏。終演後にサインをお願いしたら、リゲティの譜面に「with much admiration of your advocacy!」との御言葉を。
2011-10-23 16:56:01A.シフは一度エテュード集を練習しようとしたらしいが、作曲者から「5年かかる」と言われ諦めたとの由。(馬鹿だねえ、シフが弾けば曲の価値もあがるのに・・。)第3番が好きだと言ってました。チョロリンチョロリンしてるもんねえ・・
2011-10-23 16:57:44そうそう、でもシフは、ハンガリー時代にクルタークのBornemisza Péter mondásai (ピーテル・ボルネミサの言いし事)を演奏した、と言うてました。あの大曲の鬼ピアノ伴奏パートを弾けるんだったら、リゲティ:エテュード集くらい何でも無いと思ったのだが。
2011-10-23 17:02:01演奏会会場では、後ろに座ったクルターク夫妻から、「マミヤーの下の名前はなんと言ったかいのう」と訊かれ、「ミチオだと思います」と答えると、「そうそう、ミチオ!ミチオ!」。交友があったんですかね。1995年夏の話。彼らの連弾したバッハ編曲はきれいだった。
2011-10-23 17:04:19ついでながら。私とリゲティが直接お会いしたのは1993年10月、井上道義指揮東京都交響楽団との作曲コンクール本選会でした。弾いた作品はリゲティはこきおろしたのですがw、私の演奏自体は褒めてくれて、その現場にいた道義氏の強力プッシュにより、その年のアリオン賞を児玉桃さんと同時受賞。
2011-10-23 17:21:02(承前)弾いた曲には、やたらと意味無く20秒とか30秒の沈黙が差し挟まれるのですが、それを指して、リゲティは「クセナキスの影響が強すぎる」と評したとか。すなわち、リゲティのクセナキス理解はその程度だった。
2011-10-23 17:22:06「かしら?」と問われれば、「そうざます」と応えるべきか RT @mito_47: 昨日のリゲティ、パンフレットの解説に「作曲者の愛するコールマン」と書かれているが、これってオーネット・コールマンのことかしら??
2011-10-23 19:08:45誰も指摘してくれないけど、ピアノとチェンバロの交替って、簡単じゃないんだヨ! 特にああいう難曲系の場合。かなり慣れたつもりだったけど、やはり一瞬タッチに迷ってしまいますな
2011-10-23 19:10:59当初の予定では、前回爆睡者多数だったと聞く「ホアイ」全曲再演の心積もりでしたが、そうすると人はリゲティの名前を忘れかねないw RT @nono_y: アンコールでナンカロウの自動ピアノエチュード15番を弾いてちゃぶ台をひっくり返す意地悪な構成。次元の違うアレを人力で弾かれては敵わ
2011-10-24 15:03:57小さい頃から手取り足取り仕込まれた程度の読譜力と演奏力の限界を、「身体性 」などという便利な言葉で釈明する笑止。どうして自分の耳や頭が、世間様より良いと安心してられるのか。
2011-10-24 09:14:09@k2gabriel 大井さんのエチュード、大変な名演でしたよね。正確で透明な響きのタッチと見通しのきいた構成の上に、強い動的なパッションが乗せられていました。終演後に大井さんに「エモーショナルでよかったです」と言ったら怪訝な表情をされてしまいましたが(^^)
2011-10-23 11:48:53@k2gabriel 「機械論的」「身体性」そしてそれに生命を与える「パッション」、それらが両立していますね。そして私は余り「機械論的」な部分はあまり重要視しないんです(酷いとそれはそれで困りますが)。勿論大井さんはこれらを両立させているという点で素晴らしいですが。
2011-10-23 12:17:35